基本情報
内容詳細
本書の内容(本文より)
それにしても師匠、いい笑顔ですね。毒舌を一瞬にして相殺して余りある笑顔は昔から売りでしたが、それにしてもいい笑顔です。しかも柔和です。入門してすぐ、笑顔のよさには気づきました。でもそれは普段怖いからこそ効く笑顔で、弟子にとって師匠、あなたは怖い存在であり続けました。そしてそれが師匠が病を得るまで続いたのです。
師匠と私とは十五歳違います。いまだに十五歳違いってのはネタですが、この年の差は親子ではなく、やはり兄弟でしょう。師匠はものすごく切れる長兄です。で弟達がゴロゴロいるわけですが、私はいずれゆっくり深い話ができると思っていました。年の想定は師匠が八十で私が六十五です。芸や生きるということについて、ちょっと突っ込んだ話ができると思っていたのです。しかしその夢が叶わないことは、三年前に実証されてしまいました。もっと懐に飛び込んでおけばよかったと言っても後の祭り、後悔先に立たずです。でまあご指名を受け、手紙のような形で話をさせてもらったわけですが、本当によかったと思い、感謝しています。蓮二さん、編集部にですが、やはり師匠、あなたにです。あなたがいてくれたからこそ弟子になり、こういう機会に恵まれたのです。
著者について
立川談四楼(たてかわ・だんしろう)
1951年群馬県生まれ。落語家。1970年立川談志に入門。1990年、小説集『シャレのち曇り』(文藝春秋)で作家デビュー。以降の『一回こっくり』『談志が死んだ』(ともに新潮社)が三部作。他に『ファイティング寿限無』(ちくま文庫)『石油ポンプの女』(新潮文庫)など著書多数。エッセイ集『声に出して笑える日本語』(知恵の森文庫)はベストセラー。書評家としても活躍中。
【著者紹介】
橘蓮二 : 1961年埼玉県生まれ。1986年より写真家として活動。現在、人物、落語演芸写真を中心に雑誌等で活躍する一方、「たちばなれんじ」名で発表する動物の写真に癒される読者も数多い
立川談四楼 : 1951年群馬県生まれ。落語家。1970年立川談志に入門。1990年、小説集『シャレのち曇り』(文藝春秋)で作家デビュー。書評家としても活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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読書メーターレビュー
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姉勤 さん
読了日:2015/07/29
テクパパザンビア さん
読了日:2016/04/10
tsukamg さん
読了日:2022/12/13
funkypunkyempty さん
読了日:2017/12/02
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