ふがいない僕は空を見た 新潮文庫

窪美澄

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101391410
ISBN 10 : 4101391416
フォーマット
出版社
発行年月
2012年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
窪美澄 ,  
追加情報
:
320p;16

内容詳細

高校一年の斉藤くんは、年上の主婦と週に何度かセックスしている。やがて、彼女への気持ちが性欲だけではなくなってきたことに気づくのだが―。姑に不妊治療をせまられる女性。ぼけた祖母と二人で暮らす高校生。助産院を営みながら、女手一つで息子を育てる母親。それぞれが抱える生きることの痛みと喜びを鮮やかに写し取った連作長編。R‐18文学賞大賞、山本周五郎賞W受賞作。

【著者紹介】
窪美澄 : 1965(昭和40)年、東京生まれ。カリタス女子中学高等学校卒業。短大を中退後、さまざまなアルバイトを経て、広告制作会社に勤務。出産後、フリーの編集ライターに。2009(平成21)年「ミクマリ」で女による女のためのR‐18文学賞大賞を受賞。受賞作を所収した『ふがいない僕は空を見た』が、本の雑誌が選ぶ2010年度ベスト10第1位、2011年本屋大賞第2位に選ばれる。また’11年、同書で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

総合評価

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青春ラノベ風のタイトルですが、内容は軽め...

投稿日:2021/04/14 (水)

青春ラノベ風のタイトルですが、内容は軽めの純文学です。 著者の特徴は登場人物の履歴の掘り下げですが、それが物語に深みをもたらしています。 好きな作家の一人です。

三浦大根 さん | 神奈川県 | 不明

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窪美澄さんは初めて挑戦しました。R‐18...

投稿日:2021/04/12 (月)

窪美澄さんは初めて挑戦しました。R‐18文学賞大賞、山本周五郎賞W受賞作とあれば、それは読まなきゃだめでしょう(笑)序盤はまさにR‐18文学賞大賞、後半からラストは山本周五郎賞でしたね。読めばわかります。ほかの作品も読みます。

kotobuki さん | 広島県 | 不明

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主人公である高校生それを取り巻く人達、そ...

投稿日:2018/12/11 (火)

主人公である高校生それを取り巻く人達、それぞれの視点で描かれたお話。 テーマとしては「生」と「性」。前半部分は「性」が中心に描かれているので、読み進めるのに難航したが 後半に向けての疾走感と助産師さんの話の部分にすごく光を感じた。 出て来る人達、それぞれがどうしようもなく救いようのない人達。間違いと正解を繰り返しもがき苦しむ。 それがすごくリアルだし重く切ない。

太陽の塔 さん | 大阪府 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ろくせい@やまもとかねよし さん

    人類が生を繋ぐに不可欠な性行為。その性を「生」に重ねる。まとまらない感想。しかしとても興味深い物語。目覚めた性的衝動を満たす男子高校生の性行為。姑と夫から妊娠を迫られる妻の性行為。理想とは裏腹に受け入れた成り行きの女子高生の性行為。生物機能として試みる男子大学生の性行為。いずれの性的情動も一見利他を軽々と超えてる。生物として子孫を残す性行為では当事者間の関係性のみが関与。しかし、その結果子孫を残す出産は女性のみが請け負う極端な不平等さが。しかも生み出される子孫も同じ健康が保障されない。性の不条理を表すか。

  • しんごろ さん

    主婦と不倫する高校生、不倫する高校生などの連作短編!いきなり官能小説?と思わせておいて、実際は生きる痛み、辛さ、苦しみを何かを考えさせられる作品でした。そこにハッピーエンドはないかもしれないけれど、でてくる登場人物たちに、立ち直れ!、負けるな、幸せになってほしいと感情移入しちゃいますね(^^)俺も、これから先、おそらくまだまだある痛み、辛さ、苦しみに立ち向かうぜ!と思う勇気を与えてくれる作品ではないかと思います(^-^)

  • 射手座の天使あきちゃん さん

    それぞれが持つ孤独や貧しさ・悲しさを乗り越えるため、自分の気持ちに正直に生きた人々の苦しみや喜びを鮮やかに描いた連作長編小説? はぁ、なんですか R-18? 結構ですよ、もう 最近、仕事も私生活も、そこいらの小説以上に厳しいんだから、お話位は幸せな読後感に浸りたいんです、プンすかプン! (怒`・ω・´)ムキッ  師走でちょっと八つ当たり気味感想です! <(^_^;

  • さてさて さん

    主人公・卓巳の青春に関わる人物に視点を切り替えながら展開するこの作品。赤裸々に描写される『性』、さらに赤裸々に描写される『生』、そんな二つの”セイ”が対になるかのように描かれるこの作品。『ちんこを入れたときも、その結果としてできた子どもを出すときも、同じ声っていうのが不思議』という『性』と『生』。『そんな声を聞きながら、おれはこの家で大きくなった』卓巳が感じる『性』と『生』が描かれるこの作品。包み隠さず全てをさらけ出す窪さんのすざまじい筆の力が、圧倒的な熱量を生み出していくのを感じた素晴らしい作品でした。

  • yu さん

    あれ?官能小説?と勘違いするぐらいの「ミクマリ」から始まり、最後の「花粉・受粉」で涙。 どうしようもない最低な人間も登場して、理不尽なままに進んで行くストーリーには歯がゆい思い。 全く救いも肯定もないけれど、ふがいない彼らが見上げた空に、一瞬でも光が灯ればいいなと思う。 リウ先生の『悪い出来事もなかなか手放せないのならずっと抱えていればいいんですそうすれば、オセロの駒がひっくる返るように反転するときがきますよ。いつかね。』の言葉が染みる。 好きな作家さんが、また一人増えました。

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