空想委員会 レビュー一覧

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8件
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  • 音楽×アニメ。 今回三浦さんが原作を担当した短編...

    投稿日:2018/09/02

    音楽×アニメ。 今回三浦さんが原作を担当した短編アニメーション「何色の何」。 その挿入歌を収録したのが今作だ。 楽曲の話をする前に、アニメのほうの話をしてみよう。 絵描きの”かなた”と、その絵を好きだと言ってくれた”遥”。 互いに好きな気持ちを持っていたものの、その方向が少しずつずれていき、最後には離れていってしまう。 その物語を支えつつ、色を与えてくれるのが空想委員会の音楽だ。 原作も楽曲も作成しているだけのことはあり、その親和性の高さは圧倒的。 この流れでこういう音楽が来て欲しいというところを的確についていのが印象的だった。 ここで改めてEP作品の「何色の何」を聴いてみると、不思議なことにアニメで観た情景が鮮明に映し出されてくる。 先にアニメを観たからということも少なからず影響はしているものの、実のところそれ以上の情景が浮かんでくる感じだ。 「宛先不明と再配達」はその最たるもので、柔らかなギターの音色から始まり、一つ一つの言葉を丁寧にメロディに乗せていく。 その言葉には”ありがとう”と”ごめんなさい”が混在していて、ずっと迷い、さ迷いながら生きているのだけど、それらを含めて君に想いを届けたいという真っ直ぐな気持ちへ行き着くのが心地良く響く。 同じく挿入歌である「マイヒーロー」は、少しだけ内向きの感情が前に出ている。 君の存在が強く輝いていることで、自分が相対的に弱い存在であるように思い込んでしまっている。 それでもその輝きに魅せられて、少しずつ強く生きていこうとする姿を描いていて、優しいメロディと歌声が全てを包み込んでくれるのを聴くと、どうしてもグッときてしまう。 挿入歌として使われているのはこの2曲だけなのだが、残りの2曲も物語を彩っている。 「ベクトル」は二人の日々の断片と感情の揺れ動きが表現された、ドラマ性と疾走感を持った格好良い楽曲。 明確にその言葉は出てきてはいないが、アニメ本編で何度も出てくる「何色の何?」という言葉が二人を繋ぐために必要なものだったことが滲むように伝わってくる。 「エール」は”遥”の気持ちを体現したような楽曲。 一番近くにいるからこそわかる負の感情に対して、何かをしてあげたいという真っ直ぐな想いと、本当に届いているのか不安になる想いが溶け合わずに渦を巻いている。 それでも絶対届くはずだと純粋に前を向こうとする姿には、格好良さと強さを感じさせてくれる。 曲順で言えばこの後に「マイヒーロー」が続くので、このマイヒーローというのは”かなた”に対する”遥”のことだとわかる。 こういう気付きが生まれるのは、アニメと音楽の融合という中で、最高の形ではないだろうか。 音楽を届けるために生まれたアニメが、音楽を更に彩っていく。 空想委員会が仕掛けたこのプロジェクトの素晴らしさを是非感じてみて欲しい。

    micarosu さん

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  • 前作「ダウトの行進」がとんでもない名盤だった。 こ...

    投稿日:2017/04/16

    前作「ダウトの行進」がとんでもない名盤だった。 これを超える作品にはなかなか出会わないと思ったのだが、まさかこんなにも早くそれをも超える名盤に出会えるとは。 既出曲「私が雪を待つ理由」、「ビジョン」、「色恋狂詩曲」はもちろんどれも素晴らしかったのだが、今作では特にアルバム曲の秀逸さに注目して欲しい。 中でも岡田さん作曲の「何者」、「恋とは贅沢品」、「通行人「R」」の素晴らしさだ。 以前からキャッチーなメロディを作らせたら文句なしだったのが、更に磨きがかかり、一度聴いただけで忘れらないくらい耳に残る曲になっている。 それだけでも十分良いのだが、三浦さんの歌う言葉の響きが綺麗にメロディに乗っていて、詩の内容までもが自然に伝わってくるのも良い。 この3曲については本人が編曲までこなしていることもあり、何をどう伝えたいのかという楽曲のイメージが音から垣間見えることも、この楽曲を名曲に昇華させている要因の一つだろう。 ここまで絶賛してしまうと他の曲はそうでもないの?と思われてしまいそうだが、まだまだアルバムの魅力がまだまだある。 岡田さんがここまでキャッチーで優しい楽曲を聴かせてくれたが、その対となる格好良さを示してくれる佐々木さんの曲の存在を忘れてはいけない。 「キラーチューンキラー」はイントロのギターリフから格好良いのだが、そこから重みのある音とメロディ展開で聴かせつつ、その中に心地良い疾走感を魅せるのが堪らない。 唯一のインスト曲「Sign -instrumental-」のアコギをメインに据えた、インパクトある音には思わず聴き入ってしまう。 「私が雪を待つ理由」という壮大で優しいバラードの後にあることで、それぞれの楽曲が引き立っているのも聴きどころである。 そして忘れてはいけない三浦さんの楽曲の存在。 アルバムの始まりを告げる「スタートシグナル」はイントロのカウントダウン的に響いてきて、スタートを後押しするような詩の内容とも相まって、感情が高ぶってくる。(アウトロのギターもすごく格好良い) 「解の恋式」は恋に対する解の公式を求めている主人公の成長に、ちょっと癖のあるメロディの融合させるというまさに真骨頂。 こういう曲があると安心するし、楽しくなってくる。 「アイシテイルの破壊力」も近いところはあるのだが、言葉を届けることの難しさに向き合うもどかしさを示すような浮遊感ある音色でまた違う一面を見せてくれる。 最後を飾る「罪と罰」は集大成であり、進化を見せる楽曲。 歌声も含めて静かな始まりだったところから徐々に音が重なりあって、最後には壮大な世界を聴き手に魅せる。 こういう楽曲はある種の自信と実力が無ければできないので、それが出来るところまで来たということを感じずにはいられなかった。 ここまでモテない男の心情を描くことが多かったが、今作ではそれだけでない世界も描いていることで楽曲の幅は大きく広がった。 それにより感じた今までの良さと新しい良さ。 まさに集大成であり、進化が垣間見えるアルバムになっている。 冒頭でも絶賛したが間違いなく名盤。 聴いて絶対に損はない。

    micarosu さん

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  • こんなアルバムを待っていた。 「純愛、故に性悪説...

    投稿日:2016/02/21

    こんなアルバムを待っていた。 「純愛、故に性悪説」、「空想片恋枕草子」、「GPS」、「僕が雪を嫌うわけ/私が雪を待つ理由」とリリースを重ねるごとに楽曲の幅とクオリティが上がって行くのが見えただけに、この2ndフルアルバムには期待をせざるを得なかった。 そして聴いて驚いたのが、その期待通り、いやその期待以上の作品をリリースしてきたことだ。 まず「ミュージック」。 どことなく終わりを感じさせる寂しげなメロディは聴き始めた瞬間には切なさを与えるが、聴き進めるうちにその感情が前を向いていくことに気づくはず。 この切なさは自分自身の弱さを表現したもの。 そして歌声が届けたのは、この弱さに打ち勝つために自分を鼓舞する強さ。 それが一体となって押し寄せてくる曲を聴いて、心を揺さぶられないはずがない。 こんなとんでもない力を持った曲が最初にある時点で、アルバムが只者ではない予感を漂わせる。 ここからがいよいよ本領発揮。 「春恋、覚醒」の躍動感の中に見せる切なさ、「物見遊山」のデジタルなサウンドを織り込んだ独特な浮遊感と現実感、「容れ物と中身」の見た目でなく中身の大切さを綴った言葉と迫り来る展開に圧倒されていく。 「純愛、故に性悪説」の圧倒的な存在感を聴いた後に、「不在証明」というバラードを置くことで、それぞれの良さが際立つのもすごく良い。 「Silver Bullet -instrumental-」を挟んで一度落ち着いたかと思えば、「ワーカーズアンセム」の踊りだすようなリズムとビートで新たな驚きを与えてくれる。 このタイプの楽曲には彼らには珍しく、普通に並べてしまうと目立ちすぎてしまうが、インスト曲を挟んだことで自然と楽しむことが出来る。 「新機軸」、「僕が雪を嫌うわけ」と岡田さん作曲の優しく真っ直ぐなメロディと格好良く力強いサウンドが響き渡らせたかと思えば、お洒落なリズムが心地よい「フロントマン」を聴かせ、空想委員会らしさ全開の「桜色の暗転幕」でアルバムは終わる。 ここでもう一度最初から再生すると「ミュージック」の終わり感が待っているので、違和感なく何度でも再生できるという点もこのアルバムの面白いところ。 楽曲の幅、秀逸な構成、それぞれの楽曲に込めた想いの真摯さなど、どれを取っても素晴らしい以外の言葉が出てこないアルバム。 一言で言えば名盤。 それに尽きる。

    micarosu さん

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  • 別れのときに二人が見た雪。 それぞれの感情に強く残...

    投稿日:2016/01/18

    別れのときに二人が見た雪。 それぞれの感情に強く残った雪が見せる二人の想いの物語。 「僕が雪を嫌うわけ」は男性目線で描かれた曲。 別れを切り出された日に雪を見たことで、雪を見るたびに責めたてられる心。 今でも好きなのにそれがもう届けられないもどかしさ。 その切なさを力強いサウンドの中に重ねつつ、疾走感の中ににもどかしさも連れて聴かせてくれる。 詩の内容だけでも切なくなるのに、このメロディと歌声、サウンドが加われば、その想いがよりしみじみと響いてきてしまう。 一方の「私が雪を待つ理由」は女性目線で描かれた曲。 繊細なメロディに弦楽器の広がりのある音が聴かせるのは、あなたへの想い。 離れてから相手の大切さを気づきつつも、まだきっと私を嫌いになったままなのだろうという不安。 それでもまた雪が降ったら、もう一度想いを伝えたい。 それぞれ雪に対しての想いは違うが、互いを想っていることがわかる。 一曲一曲も素晴らしいのだが、この2曲は続けて聴くことでよりお互いの良さが見えてくるだろう。 言うならば、2曲だからこそ意味のあるシングル。 聴いてみて是非その意味を感じてみて欲しい。

    micarosu さん

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  • 『全曲シングルカット出来るアルバム』を作りました。...

    投稿日:2015/07/12

    『全曲シングルカット出来るアルバム』を作りました。 そのキャッチコピーの通り、とんでもなくクオリティの高い楽曲が次々と顔を覗かせる。 アルバムのトップを飾る「劇的夏革命」は”革命”と銘打つ通り、今までの低恋愛偏差値な詩のイメージを覆すくらいポジティブな一曲。 間に入るコーラスがライブを彷彿とさせ、臨場感と高揚感を与えてくれる点も堪らない。 続く「不純の歌」は聴いた瞬間に思わず格好良いと声に出してしまいそうなほど格好良い一曲。 聴き手に歌届いていることへの確信めいた詩に、掻き鳴らすギター、ベース、ドラムの音色に惹きこまれてしまう。 格好良さでは「忙殺のすゝめ」も負けていない。 楽曲そのものはもちろんだが、ひとつ前に「NAVSTAR」というギター佐々木さん作曲のインスト曲が収録されていて、ここで一旦落ち着いた気持ちの後に聴くとより爆発力を持つのが興味深い。 作曲の点も注目してみると、今回ベース岡田さんが作曲した「スイッチ」、「名前を呼んでくれ」の2曲が収録されている。 どちらもは流れるようなメロディの展開が心地よく、アルバムに爽やかな風を吹き込んでくれる。 空想委員会らしさ全開の「まがいラブ」も良いが、最後に収録されているミディアムナンバーの「拝啓、我執」が素晴らしい。 自分自身の感情の源に対して、嫌なこともあるけどそれも含めて自分なんだと全てを受け止めようとする詩の内容に心を打たれ、それを届けるために丁寧に歌い上げる三浦委員長の歌声に聴き惚れてしまう。 最後の最後にこんな名曲を収録されたら、アルバムが素晴らしくないはずがない。 本当に全曲シングルカットできるレベルの楽曲たちが収められたミニアルバム。 聴いてみてほしい。

    micarosu さん

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  • 四季をテーマにした4編の淡い恋模様。 それは「春...

    投稿日:2015/02/08

    四季をテーマにした4編の淡い恋模様。 それは「春恋、覚醒」の格好良いイントロから始まる。 春という始まりの季節に起こる新しい出会い。 電車の中で見かけた女の子に心躍らせる主人公の感情を表すかのような躍動感あるサウンドが曲を引っ張っていく。 曲が進むにつれ揺れ動く感情と、最後に綴られた詩の意味深さを感じながらアウトロの余韻に浸っていると、どうしようもない哀しい気持ちになってくる。 アッパーなテンポと力強いサウンドで攻めていただけに、最後にこんな哀しさを持ってくることで、聴いていると胸が張り裂けそうな一曲。 続く「作戦コード:夏祭り」はイントロからもどかしさを漂わせる。 好きな子になかなか会えない夏休み。 夏祭りで久々に見かけたのに言葉をかけられないという詩の情景が、音の空気感からも伝わってくる。 切ないメロディが印象的な「秋暮れタイムカプセル」は、まさに秋を感じさせる一曲。 将来について語る二人。 将来をイメージできている君とできていない僕との微妙な距離感。 それを示すかのようなメロディが切なく語り掛けてくるのだが、最終的に見せた僕の前を向く姿勢にあわせるようにサウンドが優しく語り掛けてくれるのが何より耳に残る。 最後は冬の張り詰めた空気感を醸し出す「マフラー少女」。 君と離れていく距離を寂しく感じる直球な歌詞はそれだけでも心を揺さぶるが、冬の寒さを感じさせる音と混ざり合うことにより、より聴き手の心に届く一曲になっている。 季節の移り変わりと感情の移り変わり。 それを4曲という中で魅せた、珠玉のEP作品だ。

    micarosu さん

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  • 雨というものにどんなイメージを抱くだろう? 恐らく...

    投稿日:2014/02/02

    雨というものにどんなイメージを抱くだろう? 恐らくは少し暗かったり、後ろ向きなイメージなるのではないだろうか。 そんな雨をテーマにした1つのコンセプトEP作品が「空の罠」だ。 その下巻に収録されたナンバーを聴いて、雨のイメージが少し変わった。 「雨男のソリッド」の雨男だからできることを見つけた力強さ、「悪天ロックフェスティバル」の悪天だから格好良く映るロックフェスの姿、「霧雨ガール」の君の優しさを霧雨に例えた言葉選び。 どれも雨をプラスのイメージに変えるような楽曲だが、中でも「プロポーズ」の存在が光る。 互いの価値観の違いを埋めるための手法として”雨を眺める”ことを挙げた僕。 こんな雨でもずっと一緒に眺めていることできるなら、きっと…。 そんな想いをシンプルなメロディに乗せながらも、奥の深さも醸し出している。 空想委員会の中でもこれだけシンプルなバラードは珍しく、そういった意味でも印象強く耳に残る。 雨はそんなに悪いものではない。 それが全体から伝わってくる興味深い一枚だ。

    micarosu さん

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  • こんなに格好良かっただろうか? 今までの楽曲も格...

    投稿日:2012/11/11

    こんなに格好良かっただろうか? 今までの楽曲も格好良い楽曲だったが、特に今作ではサウンドの面が洗練されたように思える。 「難攻不落ガール」の詩の少林部にあわせたカンフー映画のようなサウンド、「サヨナラ絶望人生」のマイナスな気持ちの中に見つけた確かな気持ち、「その男、時空犯罪未遂容疑者につき」の戻れないときへの後ろめたさを示すような少し沈んだ空気感、「23:50」の最終電車に揺られる主人公の走り出したいような決意。 アルバムの間に入る「カポプシリア(instrumental)」も効果的なアクセントとなり、一つ一つの物語が鮮明に映し出される。 綴られた言葉だけでも共感を覚えてしまいそうなのに、そこに洗練されたサウンドまで加わってしまったら、はまらないわけにはいかない。 空想委員会というバンドを知るには、必要十分な一枚ではないだろうか。

    micarosu さん

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ありがとうございました

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