たたかう植物 仁義なき生存戦略 ちくま新書

稲垣栄洋

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480068408
ISBN 10 : 4480068406
フォーマット
出版社
発行年月
2015年08月
日本
追加情報
:
208p;18

内容詳細

じっと動かない植物の世界。しかしそこにあるのは穏やかな癒しなどではない!植物が生きる世界は、「まわりはすべてが敵」という苛酷なバトル・フィールドなのだ。植物同士の戦いや、捕食者との戦いはもちろん、病原菌等とのミクロ・レベルでの攻防戦も含めて、動けないぶん、植物はあらゆる環境要素と戦う必要がある。そして、そこから進んで、様々な生存戦略も発生・発展していく。多くの具体例を引きながら、熾烈な世界で生き抜く技術を、分かりやすく楽しく語る。

目次 : 第1ラウンド 植物vs.植物(厳しい競争社会/ もっと光を ほか)/ 第2ラウンド 植物vs.環境(戦うのも大変だ/ 戦わない戦略 ほか)/ 第3ラウンド 植物vs.病原菌(健康グッズの立役者/ 体にいい植物成分 ほか)/ 第4ラウンド 植物vs.昆虫(毒殺の歴史/ 植物の化学兵器 ほか)/ 第5ラウンド 植物vs.動物(巨大な敵の登場/ 恐竜の食害を防ぐ ほか)/ 第6ラウンド 植物vs.人間(果実を食べる哺乳動物/ 人類の誕生 ほか)

【著者紹介】
稲垣栄洋 : 1968年静岡市生まれ。岡山大学大学院農学研究科修了。農学博士。専攻は雑草生態学。農林水産省、静岡県農林技術研究所等を経て、静岡大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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「生き物の死にざま」の著者が自らの専門分...

投稿日:2021/04/17 (土)

「生き物の死にざま」の著者が自らの専門分野である雑草生態学の視点で 書いた快作!現代社会を(本当は弱い)雑草のように生き抜く知恵が満載! サラリーマンには是非読んでいただきたいオススメの一冊! 詳細についてはヤボなネタバレになってしまうのであえて書きませんが、 現代社会で生きる中間管理職以下のサラリーマンやベンチャー企業、中小企業が上司や大企業の中でいかに「生き抜く」かということを「雑草」の生存戦略に置き換えて読んでみて下さい。大いに得るものがあると思います。内容的にも門外漢の素人でも理解できるように専門用語なしでわかりやすく書かれています。

I.O.U さん | 北海道 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • mae.dat さん

    僕らからの目線で言うと物言わぬ静の植物。それでも、免疫系を獲得している事は勿論、様々な外敵に対応する手段を持っている。それもかなり巧妙な。転んでもタダでは起きないよ。 せんせーの語り口が軽妙で、スラスラ読めます( ¨̮ )。

  • ホークス さん

    2015年刊。平和に見える植物の意外に激しい生存競争を解説。まず光の奪い合い。頑丈な茎を作るには時間がかかるので、他の植物を利用して素早く蔓を伸ばす。巻きつく、寄りかかる、覆い尽くすと方法は様々。ヤドリギやラフレシアはいっそ寄生してしまう。踏まれたりするストレス、激しい環境変化への耐性が強いのは雑草。草取りすると却って光が入り発芽を促してしまう。ミントなどハーブの成分、辛味や苦味、煙草のニコチンは本来、食害を防ぐ毒。人間は体が大きいから平気なだけ。生態系に「あるべき」は無いが、多様性を支配できる叡智も遠い

  • 紅香@新刊購入まで積読消化あと1冊⭐︎ さん

    面白かった!!植物の知られざる顔を垣間見たら、地球上のゆらゆらと流れる掴み所のない生体システムが明確になったような気がした。すべては生きるため。攻撃に対する防御の歴史。私達の意識のあがらないところで日夜繰り広げられているその闘いは何て複雑で、そして何て賢くドラマチックなのだろう。今ある世界は植物が作った世界。防御するために植物が選んだ道はまず与えること。強か。でも優しい。人類も含めて皆よく頑張ったと拍手したくなる壮大な物語だった。もっと植物のことが知りたい。世界の風景がガラリと変わる一冊。

  • 樋口佳之 さん

    雑草とは何か。この問いに対して、アメリカ雑草学会は、「人類の活動と幸福・繁栄に対して、これに逆らったり、妨害したりするすべての植物」と定義している。何という邪悪な植物/仁義なき戦いを続けながら、それぞれのシマを微妙なバランスに乗っかって分け合っているということでしょうか。共依存、共進化が激烈な奪い合いの結果生まれているという様相が興味深かったです。/今や、人類は、たった一日で一〇〇種を絶滅に追いやっている。まさに厳しい自然界で勝利を手にしようとしている/バランスから一方的に逸脱している人間が一番ヤバイ

  • タルシル📖ヨムノスキー さん

    農学博士で雑草生態学を専攻する著者が、植物の生存戦略についてわかりやすく解説した本。植物の世界はまさに弱肉強食。同じ植物同士、菌類、昆虫、鳥類・動物、そして人間。どんな敵に対してもあらゆる対処法を駆使して対抗してきた植物たち。植物をこういう視点で考えたことがなかったのでとても新鮮でした。しかもどのエピソードも興味深く驚くことばかり。もしかしたら変な物語より面白いかも。しかし植物のすごいところはこれだけではない。なんと植物たちは常に敵との共存を模索している。まずは与えることで。人間に足りないのはこれかも。

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人物・団体紹介

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稲垣栄洋

1968年静岡市生まれ。岡山大学大学院修了。農学博士。専門は雑草生態学。農林水産省、静岡県農林技術研究所などを経て、現在、静岡大学大学院教授。農学研究に携わる傍ら、「みちくさ研究家」として身近な雑草や昆虫に関する著述や講話を行ない好評を博する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもので

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