最後の撃墜王 紫電改戦闘機隊長菅野直の生涯 光人社NF文庫

碇義朗

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784769825425
ISBN 10 : 4769825420
フォーマット
出版社
発行年月
2007年08月
日本
追加情報
:
16cm,492p

内容詳細

太平洋戦争末期、日本本土に来襲する米パイロットを震え上がらせた松山343空の若き伝説的エースの生涯。海軍の新鋭機「紫電改」を駆り、鴛淵孝・林喜重たち歴戦の撃墜王と共に、蒼空にくり広げた比類なき空戦の日々を活写。燃えたぎる闘魂と強固な意志に秘められた、豊かな人間像を描く感動のノンフィクション。

目次 : 第1部 “雲は天才である”/ 第2部 江田島春秋/ 第3部 大空への夢/ 第4部 特攻の嵐/ 第5部 紫電改戦場へ/ 第6部 三四三空潰ゆ

(「BOOK」データベースより)

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太平洋戦争末期を描いたノンフィクションを...

投稿日:2021/04/10 (土)

太平洋戦争末期を描いたノンフィクションを読んで面白かった、いい作品だったというのもどうかと思うが若き伝説的エースの生涯を綴った話で、この菅野直という人物がとても魅力的なんです。当時海軍の新鋭機であった紫電改を自在に操縦して、アメリカのパイロットからイエローファイターの名で恐れられていたというから凄いですよね。戦闘機の質や物資の量は圧倒的にアメリカの方が上なのですが、技術のみでくらいついているのだからその技量が分かります。さらに学生時代から「菅野デストロイヤー」と呼ばれ豪胆な性格で知られていたが、気さくで階級に拘らす部下から慕われていた様子も伝わってきます。あと目立ちたがり屋な所があり、特攻にさえも「一番先にいきたいです」と言ったという話が残っています。でも自分は志願しながらも特攻自体には合理的な作戦ではないと猛反対して、部下からは特攻隊員を出さない様にしていたというから本当に実力と人望がある頼れる指揮官と言えるでしょう。この時代は残念ながら尊敬できる指揮官は少なかったということですから本当に稀有な人物です。そんな菅野直について日記と彼を知る人物の証言をドキュメント形式でまとめられた本です。

イック さん | 大阪府 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 黒瀬 木綿希(ゆうき) さん

    日本海軍最後の撃墜王と言われ、終戦まで残り2週間の1945年8月1日に未帰還となった菅野直(かんの なおし)大尉の生涯・生き様を描いた作品。自由奔放で豪快、破天荒でありながら学生時代は石川啄木に傾聴する文学青年。仲間想いで気に食わないことなら上官にも歯向い、訓練で乗機を壊しまくる『デストロイヤー』 そんな彼も空に上がれば冷静沈着、愛機紫電改を駆り敗色濃厚な本土の空を守って散っていった。彼の最期は未だに判然としておらず、主翼の20mm機銃が筒内爆発し、その後未帰還。享年23。あまりにも濃密で短い生涯だった。

  • 那由多 さん

    『ドリフターズ』の空神様ことスーパースターデストロイヤー菅野直に興味を持ち、偶然にも家族がこちらを所有していたので借りました。平和な世だったなら詩人になっていたかもしれなかった彼の、勇猛果敢な記録ものでした。彼の最期が全く不明っていうのさえも、なんだか菅野らしく思った。ホントに漂流者になってたりして。

  • 馨 さん

    大ボリュームの内容でゆっくりと味わって読みました! 青春時代〜最期まで生涯戦争。過酷な時代でも隊員を和ませ士気を高める素敵なお人柄。信頼も厚いお方だったんですね。 学生時代の日記、学生とは思えないほど哲学的で、詠まれた短歌もそんじょそこらの俳人よりぐっときます。賢くて優秀でびっくりしました。軍に入ってからの破天荒で、上官でも納得いかなければ食って掛かり、危険極まりない攻撃の仕方、毎度部下がヒヤヒヤするシーン・・学生時代と正反対の彼もとても魅力的です。生き残ってほしかった。。お話を聞いてみたかったです。

  • スー さん

    日本人の気質か?教育によるのか分からないですけどパイロット達が追い詰められると体当たりをするのにショックを受けました。菅野直は部下を失い機体や燃料の欠乏で苦しみますが最後まで諦めず敵に立ち向かい続け最後は未帰還になります。面白いエピソードも有りましたが読み進めていくと個人の力ではどうにもならず読むのが辛くなりました。

  • かおる さん

    平野耕太著「ドリフターズ」で彼を知り、数ページ、数コマしか登場しないにも関わらずあまりのキャラクターの濃さに史実の菅野直を知りたくて購入。当初、絶版本でAmazonの文庫本で四千円のとんでもないプレミアがついていたが、今年の春に表紙デザインも変わった新装版が出たので、リーズナブルな価格になりました。何かと愉快な逸話に事欠かない彼だが、時代は戦争。どんな人生を送っていたのだろう。作家になって舞台を変えて日本の文学界のデストロイヤーになっていたのかも?そんな想像をしてみると面白い。

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人物・団体紹介

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碇義朗

1925年、鹿児島生まれ、東京都立航空工業学校卒。陸軍航空技術研究所をへて、戦後、横浜工業専門学校(現横浜国立大学)卒。航空、自動車、鉄道などメカニズムと人間のかかわり合いをテーマにドキュメントを発表。航空ジャーナリスト協会会員。横浜ペンクラブ会員。自動車技術会会員。カナダ・カーマン名誉市民(本デー

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