漢字とアジア 文字から文明圏の歴史を読む ちくま文庫

石川九楊

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480435347
ISBN 10 : 4480435344
フォーマット
出版社
発行年月
2018年08月
日本
追加情報
:
368p;15

内容詳細

東アジアにおいて、漢字は単なる記号ではなかった。文明圏をかたちづくる中核として、日本では平仮名を、朝鮮ではハングルを、越南ではチューノムを生み出し、歴史を大きく動かしてきた。渤海の独立、沖縄の結縄、アイヌ社会の形成にも影響をあたえた漢字は、私たちの精神に何をもたらしたのか?鬼才の書家が、漢字文化の研究をもとに、より広い文明的な視野から東アジア2000年の歴史を読み解く。

目次 : 漢字文明圏とは何か/ 文字と国家の誕生―中国史1/ 分節時代から再統一へ―中国史2/ 深化から解放へ―中国史3/ 立ち上がる朝鮮半島―朝鮮史1/ ハングルと朝鮮文化―朝鮮史2/ 漢字文明圏の北限―渤海・大陸東北史/ 漢字文明圏の南限―越南史/ 琉球から沖縄へ―琉球史1/ ヤポネシアの空間―琉球史2/ 無文字社会から問う―アイヌ史/ 東アジア漢字文明圏の射程

【著者紹介】
石川九楊 : 1945年、福井県越前市生まれ。京都大学法学部卒業。書家、批評家。主な著書に、『書の終焉』(同朋舎出版、サントリー学芸賞受賞)、『日本書史』(名古屋大学出版会、毎日出版文化賞受賞)、『近代書史』(名古屋大学出版会、大佛次郎賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • まーくん さん

    漢字とは、漢語とは何かという原点から東アジア文明圏(中国、朝鮮、日本、琉球、越南)の展開を読み解く。中国は最初からひとつの国ではなく、異なる言語を用いる複数の国が漢字により統一されて生まれた国。大陸から漢字文をともなった文明が無文字の周辺に入り込み、その後、漢字・漢語に対しどういう立場とるかの違いにより国が生まれたとする。即ち平仮名を作った日本、ハングルを編み出した朝鮮、チューノムのベトナム。洞察に富んだ内容ある良書。その道不案内で知らなかったが著者は書の大家。その書体はなかなか。画家で言えばピカソ??

  • なべさん さん

    書の書き方が当時の社会情勢の変化とリンクしているらしい。こじつけにしか思えないが、著者はあくまで書家なので仕方ないだろう。それよりも時々すごい記述に出くわす。北朝鮮による拉致事件について、「それほど大きく、深刻な問題として捉えていないというところに私はむしろ日本人の本心がある」と思っており、中東や途上国で起こる内戦に関して、介入せずに放っておけば二十五年くらい(根拠不明)で勝手に収拾すると思っているらしい。素人が印象で国際政治を語るとどうなるかの見本である。略歴にある批評家という看板は下ろしたほうが良い。

  • ゆんろん さん

    この本で述べられている見方は確かに一理あるが、かなり狭い視点からのみ述べられている印象だ。まなじっかよく使える道具を自家薬籠中のものにしているために、それだけで全部を片付けようとしているように思える。こういう視点がこれまであまりなかったのも事実なんだろうと思うが。

  • イーグルボーイ さん

    日本古来という考えが幻想に過ぎず、朝鮮、ベトナムも含めてかつては「漢字」で繋がったミニ中国だった…。その中国ですら「漢字」以外の言語文化が多様であるとすると、確かに東アジアはヨーロッパみたいなものか。漢字があるから、文化的に独立できているのは逆説的であり、かつ真実と思える。

  • ソーニャ さん

    文字という事で買ってみたけど主題は歴史の本だった。 文字とか書体から文化や歴史をここまで解釈できるのはすごいなあと思う。 著者についてググったら書(作品)が面白そうだった。

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石川九楊

1945年福井県生まれ。京都大学法学部卒業。京都精華大学教授、文字文明研究所所長を経て、同大名誉教授。1990年発刊の『書の終焉 近代書史論』(同朋舎出版)でサントリー学芸賞を受賞。2002年『日本書史』(名古屋大学出版会)で毎日出版文化賞、2009年『近代書史』(名古屋大学出版会)で大佛次郎賞を受

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