夜の淵をひと廻り

真藤順丈

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041035580
ISBN 10 : 4041035589
フォーマット
出版社
発行年月
2016年01月
日本
追加情報
:
351p;20

内容詳細

職務質問と巡回連絡が三度の飯より大好きで、管轄内で知らないことがあるのが許せない、良く言えば“街の生き字引”、率直に言えば“全住民へのストーカー”。ある街のある交番で住民を見守るシド巡査のもとには、奇妙な事件が呼び寄せられる。魔のバトンが渡されたかのように連鎖する通り魔事件、過剰すぎる世帯数が入居したロッジ、十数年にわたって未解決のご当地シリアルキラー。市井の片隅には、怪物の巣食う奈落がひそかに口を開けている―。4冠受賞の鬼才が放つ驚愕のサイコ・ミステリ!

【著者紹介】
真藤順丈 : 1977年東京都生まれ。2008年『地図男』で第3回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞してデビュー。『庵堂三兄弟の聖職』で第15回日本ホラー小説大賞、『RANK』で第3回ポプラ社小説大賞特別賞、『東京ヴァンパイア・ファイナンス』で第15回電撃小説大賞銀賞を受賞。新人賞4賞受賞の快挙で、一身に注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 🐾Yoko Omoto🐾 さん

    非道な犯罪に遭遇するたびに、犯罪者よりも事件の背景から真相を探ろうとする交番勤務のシド巡査。この街のことを全て把握し事件を防ぎたいとする、端から見れば偏執的にしか見えない彼の信念と懐の深さが、多種多様な凶悪事件を解決に導いていく連作短編。残忍な事件を綴ったクライムミステリでありながら、犯罪者の犯した罪は決して当人だけの責任とは限らないという目線で、現代の社会が孕む様々な問題提起を垣間見せる。シド巡査の憎めぬ人柄や各話の意外な真相に加え、核の部分に幻想的な雰囲気を仄めかしたストーリーが実にいい。面白かった。

  • nuit@積読消化中 さん

    初読作家さん。実は著者がまだ作家としてデビューされる前に脚本兼演者をやられていた芝居に何度か足を運んだ記憶があります。その芝居も不思議感満載でしたが、本書も負けてない(笑)!架空の町山王子をこよなく愛するシド巡査の事件簿。詮索魔、網羅フリーク、三度の飯より職務質問が好きという全住民のストーカーなるも、本庁捜査一課の刑事をも凌ぐ異能の推理力を持ち合わせた警官の一風変わった連作ミステリ。「悪の家」「新生」も良いが1番は「ぼくは猿の王子さま」。著者独特の癖のある文体がまたシュールでした。

  • starbro さん

    週刊文春のミステリーレビューで☆4.5の高評価だったため、読みました。真藤順丈、初読です。交番の巡査が主人公の連作短編集。どの登場人物もクセがあり、不思議な世界観です。中では尼崎の事件を想い出させる「悪の家」と表題作「夜の淵をひと廻り」がオススメです。山(八?)王子の駅・街はポテンシャルが落ちて来ていると思いますが、こんなにも妖しく不気味な街なのでしょうか?

  • ケイ さん

    残忍さがはみ出していて、加減のない暴力であっけなく人が逝ってしまう街で、襲われたことによるPTSDからずっと自転車で交番勤務をしている男。自転車での見廻りに妙に自信があって、自意識過剰なところは笑いを誘う。彼が見廻るのは淵=Bこの世の淵、夜の淵、あの世との境界線。真面目に境目を彷徨う男の長年の心の突っかかりを笑い飛ばすアイザワは、この世と繋がる橋なのかもしれない。

  • まこみん さん

    初めての作家さん。挿入される比喩や思考等が読みやすくはないけれど、慣れてくるとどっぷり嵌まってしまう世界。交番勤務のシドは管内の住民のあらゆる情報を知っていなければ気がすまない。不思議な老人に逢った時、超越感を覚え、迷宮事件を解く力を持つ。特に「悪の家」とラストの表題作がゾワッ。得体の知れない力。人間とは運命の輪の中でただ踊り呆けるもの。ありもしない自由の幻想にすがって生きて死んでいく。読みごたえあり。

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真藤順丈

1977年東京都生まれ。2008年『地図男』で、第3回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞しデビュー。同年、『庵堂三兄弟の聖職』で第15回日本ホラー小説大賞を受賞。’18年に刊行された『宝島』で第9回山田風太郎賞、第160回直木三十五賞、第5回沖縄書店大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載され

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