おちくぼ姫 角川文庫

田辺聖子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041314234
ISBN 10 : 4041314232
フォーマット
出版社
発行年月
1990年05月
日本
追加情報
:
15cm,230p

内容詳細

貴族のお姫さまなのに意地悪い継母に育てられ、召使い同然、粗末な身なりで一日中縫い物をさせられている、おちくぼ姫と青年貴公子のラブ・ストーリー。千年も昔の日本で書かれた、王朝版シンデレラ物語。

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日本古典にもシンデレラストーリーがあった...

投稿日:2021/06/23 (水)

日本古典にもシンデレラストーリーがあったのね!と中学生のときにワクワクしながら読みました。今、母となり立場が変わると視点も違うはず。単純にシンデレラに感情移入できないかもしれません。再読したい本です。

ヒデヨシ さん | 奈良県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ykmmr (^_^) さん

    作者自体が不詳の、ジャパニーズ『シンデレラ』。『源氏物語』でもやり手な田辺さんが、こちらでもオリジナル・スパイスも加えながら、田辺流『姫たち』を魅せてくれている。上品な趣味を持つ大人しい箱入り娘たちは、自己の権力維持・又は自分のコンプレックスと向き合えない者たちに翻弄され、自分を主張しないが故に、『幸せ』というものが分からず、マヒしてしまっている。だからこそ、自分を心から愛してくれる貴公子が現れても、幕の中に閉じこもり中々出てこない。本当のシンデレラのような魔女的人物が出て来ても良いけど、

  • 優希 さん

    まさに平安時代のシンデレラストーリーですね。継母にも実父にも虐げられ、召使い同然の扱いを受けている姫君。おちくぼと呼ばれ、粗末な身なりであるにも関わらず、素敵な少将に言い寄られ、愛を育んでいく様子はまさに純愛でした。阿漕が上手く立ち回り、苦しい境遇を乗り越えるのには胸がすく思いがします。引き裂かれそうな秘密の恋が実り、奇跡のハッピーエンドで終わるのがいいですね。砕けた文章で読みやすく、美しい理想の物語でした。面白かったです。

  • やっちゃん さん

    とても読みやすく意訳されていて助かる。元祖むずキュンと言うべきかネガティブな姫さまにイライラする。これ阿漕が主人公だよね。あまりに見た目重視すぎないか。おじさんとしては典薬の爺さんがちょっとかわいそうだった。

  • buchipanda3 さん

    【カドフェス2020】田辺さんの朗らかな筆致で心地良く読めた古典純愛小説。元ネタは千年前のお話、落窪物語。源氏物語や枕草子よりも少し前のものらしい。平安時代のシンデレラと言われるそうで、読んでみてこれは確かに継子いじめ。継母が結構えぐい。貴族社会の結婚の風習も分かりやすく盛り込まれ、今との違いに何度もへえーっと。男が足繁く通うのが大事なのはどの時代も一緒。構成は単純だが、田辺さんによってキャラが活き活きと描かれ、特に姫を手助けする阿漕の存在が光っていた。そして話の顛末は思っていたよりも今風。

  • chimako さん

    田辺聖子さんのアレンジの効いた古典。灰かぶりと言われ家事を一手にこなすシンデレラと床の落ちた部屋で縫い物を言いつけられるおちくぼ。和製シンデレラ物語と言われる所以だろうが、継母側もおちくぼの恋人もあからさますぎてどたばた劇を観いるような心持ち。阿漕の機転と少将の一途が光る。それにしても、中将(おちくぼの父)の不甲斐なさや北の方(おちくぼの継母)の意地悪は人を思う想像力に欠けるし、少将の仕返しも「そのくらいにしとけば?」と肩を叩きたくなる。人の幸せは人を思う事に始まる。姫が楽しい日々を過ごせて良かったよ。

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人物・団体紹介

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田辺聖子

1928年、大阪生まれ。樟蔭女子専門学校国文科卒。64年『感傷旅行』で芥川賞、87年『花衣ぬぐやまつわる…』で女流文学賞、93年『ひねくれ一茶』で吉川英治文学賞、94年菊池寛賞、『道頓堀の雨に別れて以来なり』で98年に泉鏡花文学賞と99年に読売文学賞、2003年『姥ざかり花の旅笠』で蓮如賞を受賞。0

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