公文書問題 日本の「闇」の核心 集英社新書

瀬畑源

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087210200
ISBN 10 : 4087210200
フォーマット
出版社
発行年月
2018年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
瀬畑源 ,  
追加情報
:
216p;18

内容詳細

◆推薦◆
青木理氏(ジャーナリスト)
「私たちは無知に追いやられていないか。
無知に追いやられ、都合よく支配されようとしていないか。
本書で著者が書く通り、
これは〈民主主義のあり方自体の問題〉なのである」

望月衣塑子氏(東京新聞記者)
「時の権力者への検証と、
歴史の過ちを繰り返させないためには、
公文書が不可欠なツールであることを
本書は教えてくれる」


◆内容◆
海外に派遣された自衛隊員の現地での活動記録や豊洲市場、森友、加計学園等をめぐる巨額の税金の使途、国是の大転換を伴う決定のプロセスが記された公文書が相次いで破棄、あるいは未作成とされ、隠蔽される事態が行政の中枢で常態化しています。
公文書を軽んじ、秘密が横行することは国民の「知る権利」を著しく傷つけるものです。本来公文書は、適切な施政が行われたのであれば、それを証明する記録となります。にもかかわらず、公的な情報を隠し続けて責任を曖昧にする理由は何でしょうか。この「無責任の体系」の背後にある情報公開と公文書管理体制の不備とその弊害を、最新情報を交え、第一人者が明快に解説します。

◆目次◆
はじめに 行ったことの検証を疎かにすることは、同じ過ちをくり返すこと

◆第一部 情報公開と公文書管理はなぜ重要か
第一章 記録を作らない「法の番人」
第二章 情報公開がなぜ必要か
第三章 公文書を残さなければ国益を損なう――TPP文書 外交文書公開をめぐる議論
第四章 外交文書を公開する意義

◆第二部 特定秘密という公共の情報を考える
第五章 特定秘密の運用上の問題
第六章 会計検査院と特定秘密
第七章 特定秘密をどう監視するか

◆第三部 公文書管理は日本の諸問題の核心
第八章 豊洲市場問題からみる公文書管理条例の必要性
第九章 南スーダンPKO文書公開問題
第一〇章 特別防衛秘密の闇
第一一章 森友学園関係公文書廃棄問題
第一二章 「私的メモ」と行政文書

◆第四部 展望:公文書と日本人
第一三章 国立公文書館の新館建設問題
第一四章 公文書館と家系調査
第一五章 立法文書の保存と公開
第一六章 東京都公文書管理条例の制定
第一七章 公文書管理法改正を考える
第一八章 公文書の正確性とは何か?

おわりに


◆著者略歴◆
瀬畑 源(せばた はじめ)
一九七六年東京都生まれ。一橋大学大学院社会学研究科特任講師を経て長野県短期大学准教授。一橋大学博士(社会学)。日本近現代政治史専攻。著書に『公文書をつかう 公文書管理制度と歴史研究』(青弓社)、共著に『国家と秘密 隠される公文書』(集英社新書)。共編著に『平成の天皇制とは何か 制度と個人のはざまで』(岩波書店)などがある。

【著者紹介】
瀬畑源 : 1976年東京都生まれ。一橋大学大学院社会学研究科特任講師を経て長野県短期大学准教授。一橋大学博士(社会学)。日本近現代政治史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • おさむ さん

    森友加計問題や南スーダンPKOの日報問題など最近の政治を大きく揺るがせている公文書問題について、わかりやすくまとめた新書。国だけでなく東京都でも同じようなずさんな公文書管理が行われていたことは盲点でした。官僚に未だに根強い「よらしむべし、知らしむべからず」の思考を払拭していくことが最大のポイントでしょう。

  • coolflat さん

    49頁。岡田克也議員は外交文書の問題だけでなく、他の公文書管理制度改革でも大きな役割を果たした。閣議や閣僚懇談会などの大臣の出席する会議議事録作成の指針を報告書としてまとめ、最終的に安倍政権での閣議・閣僚懇談会の議事録作成・公開の道に繋げた。ただし岡田の方針は閣議・閣僚懇談会の議事録を30年非公開とする代わりに、大臣たちの議論の経過も議事録に残すようにというものであったが、安倍政権は即公開としたため、形式的な議論のみが記録される事になった。政治過程をきちんと記録させようとする岡田の趣旨は、完全に無視された

  • さとうしん さん

    官府の一種の秘密主義により、行政文書の定義や公文書の管理が歪められ、本来行政文書として一般の公開に供されるべきものが秘匿されるメカニズムを解説するとともに、豊洲市場問題、森友・加計問題など、昨今マスコミを賑わす問題は、いずれも適切な行政文書の管理がなされていれば、ここまでの大騒動にはならなかったのではないか、行政文書の適切な管理と情報公開は、結局は政府や役所の施策の正当性を担保する源になるのではないかと訴える。

  • 糜竺(びじく) さん

    少し難しかったが、公文書管理の重要性が分かった。

  • tolucky1962 さん

    民主主義・知る権利のため公開されるべき公文書を政権や公務員は批判を恐れ,書類を残さない,公開しない,廃棄。情報公開法,公文書管理法,特定秘密保護法が相互に関連する。行政文書の定義(職員が職務上作成,組織的に用いる,機関が保有)を意図的解釈し,隠蔽する手口。公文書を残さないと決定過程が相手だけから示され不利,国益も損なう。具体例が多く,豊洲市場盛り土,南スーダン日報,特別防衛秘密,森友学園,加計学園も書かれる。ばれないよう隠蔽→法で公開請求→法解釈を曲げ開き直る→議論にならず平行線→社会の分断→国力低下。

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