満つる月の如し 仏師・定朝 徳間文庫

澤田瞳子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784198938994
ISBN 10 : 4198938997
フォーマット
出版社
発行年月
2014年10月
日本
追加情報
:
476p;15

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読書メーターレビュー

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  • あさひ@WAKABA NO MIDORI TO... さん

    本屋が選ぶ時代小説大賞2012、第32回(2013年)新田次郎文学賞のダブル受賞もなるほどとうなずける。平安時代後期の仏師定朝の生涯。仏教や仏像に関心がなければ積極的に手にとってみたいとは思わないかもしれない。御仏は貧困に身をやつし死に瀕している人々を救うことができただろうか。どんなに評価され美しい仏像を造ろうとも、それにいかほどの意味があるのか。世の中の矛盾や貧困に憤り、苦悶しながらも生きる意味、造仏の意味を模索していく定朝。登場人物のキャラクター、物語の構成ともに群を抜く。いい作品に巡り会えた。

  • 巨峰 さん

    読んでいる人は少ないけど、これは傑作だ。史実を元に優れた創作がなされた歴史小説。宇治の平等院鳳凰堂の阿弥陀如来像の作者で有名な仏師定朝。彼を見出した比叡山の僧隆範との関係を縦軸に、藤原道長により皇太子の地位から退かされ荒れる敦明親王と彼を慕う中務こと花山天皇の娘宥子を横軸に物語は編まれる。さらに多彩な登場人物が魅力的で、物語を少し作りすぎとは思うものの、人の魂の救済をテーマとした、とても読みどころの多い小説です。もう一度平等院に行ってみたいと思いました。

  • のぶ さん

    仏閣を訪れる際に定朝の名を耳にすることが多く、澤田さんが定朝の生涯を描いている事を知り読んでみた。時代は平安。若くして仏師としての才能を開花させ、多くの仏像を作っていた。意外だったのは、僧侶の隆範との交流はあるものの、本人は仏教への信心はあまりなく、だが美しい仏像を彫りたい一心で活動していたように描かれていた事。当時の時代背景も良く表現されており、とても興味惹かれる小説だった。クライマックスは終章の平等院の阿弥陀如来の作成。その時代に連れていかれたような臨場感があった。

  • がらくたどん さん

    再読♪大河ドラマでは道隆が関白になり息子伊周は若くして大出世で中関白家は絶好調のタイミング。だが残念、舞台は道長独走で道隆の家系は風前の灯で平安京も災害病苦の暗黒街。上り詰めると心配なのは子孫と来世。出家だ寺だ仏像だ。道長も人の子。僧侶を恃み仏師を集め。並ぶ役者は伊周の鬼子「荒三位」道雅・道隆の妻貴子の異母兄弟設定隆範・悩める天才仏師定朝。不遇な三条帝の嫡子敦明と因縁の花山帝の息女で道長の娘彰子に仕える中務が絡む。道長政権の火薬庫で何も起きない訳がない。怨嗟に荒ぶる心の隅で人はなお一条の慈悲を待っている。

  • NAO さん

    若いころから天賦の才を持っていた仏師定朝。だが、彼は、貧しい孤児たちと接するうちに、自分が仏像を彫っても、それで貧しい者たちが救われるわけではないことに苦悩する。貧しい者には貧しい者の、富めるものには富める者の苦しみがある。末法の世にあって、僧や仏師は人々の苦しみとどう関わっていったらいいのか。道長の時代は王朝文学盛んな時代で、様々な作品が残っているとはいっても、こういった側面からとらえた作品はあまりなく、主流から外れた人々の悲哀など、とてもよく描けているのではないかと思った。また、平等院に行たくなった。

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人物・団体紹介

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澤田瞳子

1977年、京都府生まれ。同志社大学文学部卒業、同大学院博士前期課程修了。2010年に『孤鷹の天』でデビューし、2011年同作で中山義秀文学賞を最年少受賞。2013年『満つる月の如し 仏師・定朝』で新田次郎文学賞、2016年『若冲』で親鸞賞、2020年『駆け入りの寺』で舟橋聖一文学賞、2021年『星

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