真ん中の子どもたち

温又柔

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087711226
ISBN 10 : 4087711226
フォーマット
出版社
発行年月
2017年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
168p;20

内容詳細

第157回芥川龍之介賞候補作

“四歳の私は、世界には二つのことばがあると思っていた。
ひとつは、おうちの中だけで喋ることば。
もうひとつが、おうちの外でも通じることば。”

台湾人の母と日本人の父の間に生まれ、幼いころから日本で育った琴子は、高校を卒業して、中国語(普通語)を勉強するため留学を決意する。そして上海の語学学校で、同じく台湾×日本のハーフである嘉玲、両親ともに中国人で日本で生まれ育った舜哉と出会う。
「母語」とはなにか、「国境」とはなにか、三人はそれぞれ悩みながら友情を深めていくが――。
日本、台湾、中国、複数の国の間で、自らのことばを模索する若者たちの姿を鮮やかに描き出す青春小説。


【著者略歴】
温又柔 おん・ゆうじゅう
1980年、台湾・台北市生まれ。3歳の時に家族と東京に引っ越し、台湾語混じりの中国語を話す両親のもとで育つ。
2009年、「好去好来歌」ですばる文学賞佳作を受賞。11年、『来福の家』(集英社、のち白水Uブックス)を刊行。13年、音楽家・小島ケイタニーラブと共に朗読と演奏によるコラボレーション活動〈言葉と音の往復書簡〉を開始。同年、ドキュメンタリー映画『異境の中の故郷――リービ英雄52年ぶりの台中再訪』(大川景子監督)に出演。15年、『台湾生まれ 日本語育ち』(白水社)を刊行。同書で第64回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。

【著者紹介】
温又柔著 : 1980年、台湾・台北市生まれ。三歳の時に家族と東京に引っ越し、台湾語混じりの中国語を話す両親のもとで育つ。2009年、「好去好来歌」ですばる文学賞佳作を受賞。15年、『台湾生まれ 日本語育ち』(白水社)を刊行。同書で第六四回日本エッセイスト・クラブ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 榊原 香織 さん

    台湾の中国語は国語と言って、中国の普通語(標準語)と違う部分もある。 特に発音、日本人が苦労する剣舌音は台湾にはない。台湾ハーフ、日本育ちの主人公が上海短期留学して、台湾と中国の複雑関係をチラ見。 青春物としてなかなかいい。

  • なゆ さん

    ハーフといえば、私なんかは漠然と“自然と二か国語話せるようになって、いいなぁ”と思っていたが、そう単純なものでもないのかもしれない。台湾人の母と日本人の父をもち日本育ちの19歳のミーミーの、一か月間の上海への語学留学。ミーミーもリンリンも、それぞれの壁にぶち当たって悩み苦しむ。台湾人ということが、中国ではこんな風に思われていることも複雑だ。日本と中国と台湾の間で、宙ぶらりんな不安定さにさらされるような。“あいのこ”、ひさしぶりに聞いたけど、“愛の子”に変換するというのはいいね。

  • K(日和) さん

    ハーフであること、どちらでもあること、どちらでもないこと。言語的コンプレックスがあること。様々な見えざる苦悩が描かれる。そしてそれはマイノリティであることに収斂するのではないか。リンリンの怒りがセカンドレイプを受けたハラスメント被害者のやり場のない怒りに重なる。アイデンティティにまつわる問題。いわゆる純ジャパ、ふつうの日本人には予想すらできない問題意識の発生。今までの人生で自分が粗相をしていないか慌てて振り返る。

  • 千穂 さん

    母が台湾、父が日本人、台湾で生まれ小さい頃に日本へ帰り日本人として生きてきた琴子。上海に中国語を学ぶために留学し、様々な仲間と触れ合い、自分のアイデンティティに悩み揺れる。上海でも北京でも台湾でも皆中国!なんて自分は大雑把に考えていたな!対岸の他人事と捉えていたなと反省した。知らない事を知る学習ともなりました。

  • 星落秋風五丈原 さん

    日本人でも中国人でも台湾人でもない自分のアイデンティティを形作るのは言葉だった。読み易い文章。芥川賞候補作。

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