江戸の岡場所 非合法“隠売女”の世界 星海社新書

渡辺憲司

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065312810
ISBN 10 : 4065312817
フォーマット
出版社
発行年月
2023年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
304p;18

内容詳細

湯女、茶屋女、飯盛女、夜鷹…知られざる“隠売女”の世界。幕府に公認された吉原とは違って、江戸市中に六十ヶ所以上(諸説あり)を数えた“岡場所”は、その始まりから終焉まで非公認の買売春地域であり続けた。にもかかわらず、盛り場、寺社の門前、宿場の至るところに根を張り、その風俗や流行は江戸市民に吉原以上の深大な影響を与えた。とくに幕末、吉原の二倍の売上金を計上したという岡場所の雄・深川には、吉原と異なった「粋と婀娜」な遊びの文化が息づいていた。本書は江戸遊女史研究の第一人者が洒落本や絵画などの史料を基に、知られざる“隠売女”の世界を明らかにする遊里裏面史である。

目次 : 第1章 岡場所とは/ 第2章 岡場所黙認の時代/ 第3章 岡場所禁圧の時代/ 第4章 岡場所活況の時代その一/ 第5章 岡場所活況の時代その二/ 第6章 深川雑考/ 第7章 遊里品川/ 第8章 北関東の玄関千住/ 第9章 岡場所根津盛衰史/ 第10章 夜鷹哀史―岡場所壊滅

【著者紹介】
渡辺憲司監修 : 1944年北海道函館市生まれ。立教大学名誉教授。72年横浜市立横浜商業高等学校定時制教諭を皮切りに武蔵中・高等学校、梅光女学院大学(現在梅光大学)、立教大学で教鞭をとった。2010年立教新座中学校・高等学校校長、2015年自由学園最高学部学部長を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • パトラッシュ さん

    江戸の色町というと吉原ばかり取り上げられるが、あちらは大名や富裕層相手の高級公娼であり、中下層階級の庶民が通うのは品川や新宿、深川、千住など非公認の私娼を擁する岡場所だった。上層階級しか見ていない幕府が売春婦を統制しようとしたのに対し、岡場所の主は「自分たちは百万都市の住民の需要に応えている」との自負があったようだ。岡場所排除をもくろむ幕府の方針も結局は空転し、吉原以上に文化の発信地となっていった。その岡場所にも入れない夜鷹の生態まで筆は及んでおり、江戸期の下半身の歴史を考える貴重な材料を提供してくれる。

  • ばんだねいっぺい さん

    清濁併せ呑む方がよいとも思うが、公認、廃止、復活の流れには、お金の川があって、それは、犯罪や人権蹂躙の温床になるので悩ましい。

  • 小谷野敦 さん

    著者は前田愛の弟子の、近世戯作が専門だが、概して近世遊里のいくらか趣味人的な研究を読物にしてきた。これは岡場所に焦点を当てているが、四宿というより深川に力が入っている。視点は近世江戸の富裕な町人のもので、最後に「跖婦人伝」を本気になって紹介するあたりは、中村幸彦の、戯作は単なるちゃかしであって風刺の名に値しないという言をちゃんと受け止めていない。また全体として下層娼婦にエモさを感じているあたりは永井荷風、川端「雪国」の感性であろう。

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