河出書房新社編集部

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坂口安吾 風と光と戦争と 文藝別冊

河出書房新社編集部

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309978116
ISBN 10 : 4309978118
フォーマット
出版社
発行年月
2013年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
255p;21

内容詳細

混迷の時代にこそ読まれるべき作家・坂口安吾のアナーキーで過激な魅力をさぐる決定版。近藤ようこ、いしいしんじ、山崎春美、安藤礼二、四方田犬彦などにかつての安吾論を集成。

◆ インタビュー
近藤ようこ / 坂口安吾と一人の女
(聞き手・五所純子)

坂口三千代 / ゼロ地点からの人間観察 個人、家族、映画、そして文学
(聞き手・関井光男)

◆ エッセイ
いしいしんじ / 安吾の「カタチ」
戌井昭人 / 安吾は、どうしてライスカレーを百人前頼んだのか
湯浅学 / ライク・ア・ダラク・ローン
山崎春美 / And God !
鈴木創士 / 地の塩 安吾のヒロポン
佐藤薫 / 洟汁・睡眠・言2
井上淳一 / 映画『戦争と一人の女』は安吾を裏切った1
半藤一利 / 安吾さんのこと
三島由紀夫 / 無題
花田清輝 / 坂口安吾の死

◆ 安吾対談
阿部定×坂口安吾 / ぢや強く生きてください
小林秀雄×坂口安吾 / 伝統と反逆

◆ 対談 
町田康×山城むつみ / 安吾の戦争

◆ 論考
柄谷行人 / 坂口安吾のアナキズム
中上健次 / ファルスの光線
丹生谷貴志 / 帆影と豚
四方田犬彦 / 愚行について
井口時男 / 坂口安吾はアイロニーを知らない
安藤礼二 / ミステリーのアリス
上野俊哉 / 堕ちることと逸れること、あるいは「二流の人」について
福住廉 / 背転するラディカリズム 日本文化私観再読
悪麗之介 / 三月十一日に関する愛国的考察

安吾作品ガイド100 / 住友直子・原卓史・松本和也
安吾語録 / 木村立哉・選
略年譜

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読書メーターレビュー

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  • 厩戸皇子そっくりおじさん・寺 さん

    坂口三千代『クラクラ日記』を読んだ勢いで安吾熱が少し再燃し、この本に手を伸ばす。安吾と阿部定の対談、安吾と小林秀雄の対談、三千代夫人へのインタビュー等が興味深い。三千代夫人は『クラクラ日記』で感じる以上に聡明な人だ。安吾を色んな視点から読み解く論考も満載だが、欄外の『安吾語録』や文中に引用される安吾の著作に優るものは無い(三島の安吾推薦は新鮮だったが)。信憑性はともかく、きっぱり断言する安吾の言葉は気持ち良い。絶望をしても「それがなんなのだ」とばかりに元気が出る言葉を吐き続けた安吾はカッコイイ。

  • テツ さん

    坂口安吾についての色々。三島由紀夫に「坂口安吾は、何もかも洞察してゐた。底の底まで見透かしてゐたから、明るくて、決してメソメソせず、生活は生活で、立派に狂的だつた」と評されるほどのメチャクチャな私生活ぶりはまさに無頼派な坂口安吾だけれど、その裏には豊かすぎる感性と優れた知性があったんだろうなと想像できる内容。世界を丸ごと受容してそれでも平気で立っていられる(ように見せることが出来る)強さ。安吾は作品は勿論だけれど一個人として本当に好きだ。諦観することの出来る強さというのは最上級の強さだと確信している。

  • hiratax さん

    新規収録のエッセイと論考が濃厚。エッセイは戌井昭人、山崎春美、佐藤薫、湯浅学といった並び。音楽の人が並ぶ。論考は四方田犬彦、安藤礼二、上野俊哉などと豪華。福住兼、悪麗之介と聞き慣れない書き手がいたのだが前者は75年生まれの美術評論家、後者は1930年代に28歳で没した脚本家だった。まったく知らんかった。編集後記の安吾は「来るべき作家」というのは確かにである。没後50年で、煮るなり焼くなり好きにできる文章で知名度もあって青空文庫にあそこまで収録されている作家はそうそうない。奇矯な「ゼロ円」作家の誕生である。

  • シロツメ さん

    他の本で読んだ内容(三千代夫人へのインタビューや阿部定や小林秀雄との対談など)以外の部分だと探偵小説家としての安吾について書いた「ミステリーのアリス」(安藤礼二)、無頼派のイメージとは違う側面の若かりし頃の安吾の文体について取り上げた「帆影と豚」(丹生谷貴志)が面白かった。巻末の作品ガイドに概要のほか注目すべき点が書かれているのも良い。

  • サラ さん

    破天荒だとか、無頼派などとカテゴライズされるけれど、きわめて理知の人だと改めて思う。この本から言葉を借りるなら「凛質」。そういうところがやはりとても好きなのだと再確認した。『堕落論』。『白痴』。表層を読むだけでは乱痴気と思われる?乱痴気かもしれない。でもそうじゃない。「凛質」であるがゆえに、安吾が見ていた世界は壮絶だったのでは。

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