近代秀歌 岩波新書

永田和宏

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784004314073
ISBN 10 : 4004314070
フォーマット
出版社
発行年月
2013年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
272p;18

内容詳細

「やは肌のあつき血汐にふれも見で」「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ」―懐かしくも新鮮な歌の数々は、日本人の感性の源として、永遠に伝えていくべき豊かな財産である。明治・大正期を中心に、“日本人ならこれだけは知っておいて欲しい”近代一〇〇首を当代随一の歌人が選び、心熱くなるエッセイとともに未来へ贈る。

目次 : 第1章 恋・愛―人恋ふはかなしきものと/ 第2章 青春―その子二十櫛にながるる黒髪の/ 第3章 命と病い―あかあかと一本の道とほりたり/ 第4章 家族・友人―友がみなわれよりえらく見ゆる日よ/ 第5章 日常―酒はしづかに飲むべかりけり/ 第6章 社会と文化―牛飼が歌よむ時に/ 第7章 旅―ゆく秋の大和の国の/ 第8章 四季・自然―馬追虫の髭のそよろに来る秋は/ 第9章 孤の思い―沈黙のわれに見よとぞ/ 第10章 死―終りなき時に入らむに

【著者紹介】
永田和宏 : 1947年滋賀県に生まれる。1971年京都大学理学部物理学科卒業。高安国世に師事し「京大短歌会」「塔」会員となる。1992年より「塔」主宰。宮中歌会始詠進歌選者、朝日新聞歌壇選者。2009年紫綬褒章受章。現在、歌人、細胞生物学者。京都産業大学総合生命科学部教授・学部長、京都大学名誉教授。主要歌集:『饗庭』(砂子屋書房、若山牧水賞・読売文学賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ヴェネツィア さん

    歌人で朝日歌壇の選者(本業は細胞生物学者)永田和宏の選による百首歌。近代の秀歌ベスト100を選んだのではなく「せめてこれくらいの歌は知っておいて欲しい」百首とのこと。したがって、歌人にはかなり偏りが生じ、11首選ばれた斎藤茂吉を筆頭に、以下与謝野晶子、石川啄木が各9首、若山牧水8首、北原白秋6首と続く。こうした基準で選ぶならきわめて妥当な選歌だろう。篇中、楽しいのは牧水の一連の酒の歌。また、今回あらためて感嘆したのは釈超空の「たゝかひに果てにし子ゆゑ、身に沁みてことしの桜あはれ散りゆく」―悲痛な絶唱だ。

  • KAZOO さん

    現代秀歌に引き続いてこの本を読みました。10のテーマに分けてそれぞれになじみのある歌を集めてわかりやすく解説というかご自分の思いを綴られている気がしました。やはり現代よりもこちらのほうが中学・高校でなじんだ歌が多いようです。ありふれているといわれそうですが、私はやはり若山牧水、斎藤茂吉、石川啄木の歌が印象に残りました。

  • 新地学@児童書病発動中 さん

    良著だと思う。客観的な解説だけではなく、著者の思いも書かれているので一つの歌が持っている世界を濃密に体験できる。小説や詩、俳句などにくらべて、短歌は作者の胸の内を直接伝えることができる形式であることを改めて実感した。収録された作品では土屋文明の骨太の抒情に一番惹かれた。気に入った歌をご紹介。『終りなき時に入らむに束の間の後前ありや有りてかなしむ』。92歳の時に亡くした妻の死を悲しむ歌。私ももうすぐあの世に行くけど、後先は関係なくて、君が先に逝くことが悲しいよ、と伴侶を失う気持ちが叙情的に表現されている。

  • コットン さん

    短歌初心者には嬉しい現代短歌の歌人の解説がある。東直子さんの「電話口でおっ、ていって前みたいにおっ、て言って言ってよ」なんか、感じ出てますよね♪。小島ゆかりさん「そんなにいい子でなくていいからそのままでいいからおまえのままでいいから」も、ひらがなの多用で味が出ていますよね。

  • 夜間飛行 さん

    著者のいう「いとおしむように鑑賞」できたらいいな。私は幾つかペアを作ってみた。登美子の《髪ながき少女とうまれしろ百合に額は伏せつつ君をこそ思へ》と、阿佐緒の《吾がために死なむと云ひし男らのみなながらへぬおもしろきかな》はどうか。白秋の《君かへす朝の舗石さくさくと雪よ林檎の香のごとくふれ》と、かの子の《人妻をうばはむほどの強さをば持てる男のあらば奪られむ》では如何に。虫同士なら、白秋の《昼ながら幽かに光る螢一つ孟宗の藪を出でて消えたり》と、節の《馬追虫の髭のそよろに来る秋はまなこを閉ぢて想ひ見るべし》かな?

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品