摘録 断腸亭日乗 上 岩波文庫

永井荷風

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003104200
ISBN 10 : 400310420X
フォーマット
出版社
発行年月
1987年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,460p

内容詳細

永井荷風(1879‐1959)は38歳から79歳の死の直前まで42年間にわたって日記を書きつづけた。断腸亭とは荷風の別号、日乗とは日記のこと。岩波版全集で約3000ページにのぼるその全文からエッセンスを抄出し読みやすい形で提供する。この壮絶な個人主義者はいかに生き、いかに時代を見つづけたか。

(「BOOK」データベースより)

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人の日記であり、どうも趣味もあまり合いそ...

投稿日:2021/04/14 (水)

人の日記であり、どうも趣味もあまり合いそうにない、小説は少々読んでいいと思った、そこでまあ手に取ってみると小説よりずっと鮮やかな印象を受けた。出来事と情感が行間からなまなましくそれとなく伝わってくる。これは人の意識に黙って乗っかかっているからというより、荷風自身のなせる業だと感じる。どこから読んでもまあ読めるというのもいい。

ぷぅさん さん | 兵庫県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • lily さん

    ひゃー、噂には聞いていたけれど、凄い生成日記に出逢ってしまった。読書遍歴と希少価値たる詳細な女遍歴が同時に俯瞰でき、当時の空気感もリアルに伝える文豪は永井荷風の右に出るものはいない。いくつもの病を抱えながらも恋と読書と芸術と執筆と生への躍動感が伝播する。自己の生き方へのぶれない芯の強さは誰が読んでも心を打って止まないに違いない。男性が読んでも華麗な素質への羨望からは免れないと想像する。

  • KAZOO さん

    これは永井荷風の日記をまとめたものです。むかし全集で6巻になっているのをすべて読んだことがあります。当時はかなりマニアックであったと感じましたが、今回は上下2巻にまとめられたものを再読してみました。上巻には大正6年から昭和11年までの約20年間の日記と西遊日誌も収められています。再読してみると簡単なことでも毎日書いているようで本当によく続けたという感じがします。もう少し物の値段や自分の使った金額などが書いてあるといいと思います。

  • 岡本正行 さん

    さすが荷風、戦前の漢文調の深い教養を踏まえた日記風の随筆、そして流れるような文体、この世な文章が書けたらと理想にしたくなる文章である。一年間の日記としては短い、様々な激動の時代で、個々の生活にも大きく影響したであろう事件やさまざまな出来事もさらりと書いている。女性との遍歴、ほとんどプロである。あの時代のプロの女性、いまとは少し違っているだろう、こんな生活もすばらしい、羨ましくもある。金も地位もあり、育ちもいい。親の力でアメリカやフランスへ行き、銀行員としても勤務した。本人の教養、環境もいい、戦後も生きた

  • 榊原 香織 さん

    上下巻の上 ”日まさに午ならむとする時天地忽鳴動す”大正十二年九月朔ー関東大震災。 ”こまかき雪降り来たり見る見る中に積り行くなり”昭和十一年二月廿六日ー二・二・六事件。 どちらも直接被害はなかったようで淡々と

  • ベイス さん

    上巻は大正7(荷風40歳)から昭和11まで。基本姿勢は厭世隠遁。身内の罵倒から文壇批判、とっかえひっかえの女性の性癖まで、当時の風俗や社会情勢への鋭い観察眼も交えながら生き生きと描く。軍国主義がひたひたと迫る不気味さが、日常の些細な出来事の記述を通して伝わってくる。歴史書や学術書のように上段に構えるのではなく、あくまで私的な日記であることが、かえって当時の雰囲気をありのままに伝えて迫力がある。社会の雰囲気になびくことなく斜めに見つめるこのような独白が、激動の時代をくぐり抜けて後世に残されたことに感謝!

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人物・団体紹介

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永井荷風

1879(明治12)年東京生まれ。1903年より08年まで外遊。帰国後『あめりか物語』『ふらんす物語』(発禁)を発表。主な作品に『〓東綺譚』『断腸亭日乗』がある。59(昭和34)年没

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