剣術修行の旅日記 佐賀藩・葉隠武士の「諸国廻歴日録」を読む 朝日選書

永井義男

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784022630063
ISBN 10 : 402263006X
フォーマット
出版社
発行年月
2013年08月
日本
追加情報
:
339p;19

内容詳細

武者修行は命がけ、じゃなくて和気あいあい!?千葉周作の玄武館、斎藤弥九郎の練兵館、桃井春蔵の士学館など、江戸の有名道場の実力は?―これまでの常識がくつがえる。

目次 : 序章 牟田文之助の出立/ 第1章 剣術の稽古の変遷と隆盛/ 第2章 武者修行の仕組みと手続き/ 第3章 出発から江戸到着まで/ 第4章 江戸での交友と体験/ 第5章 他藩士との旅/ 第6章 二度目の江戸/ 第7章 帰国の途へ/ 第8章 最後の旅

【著者紹介】
永井義男 : 1949年福岡県生まれ。東京外国語大学卒業。97年『算学奇人伝』で第六回開高健賞を受賞し、本格的な作家活動に入る。時代小説、豊富な資料を繙いたノンフィクションの著書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • チャーリブ さん

    佐賀藩士・牟田文之助は、幕末の嘉永6年(1853)、24歳で2年間にわたる武者修行の旅に出ます。その克明な記録「諸国廻歴日録」を分かりやすく解説したものが本書です。牟田は各地の道場で他流試合を重ねていくのですが、当時は竹刀による「地稽古」が主で、他流試合といっても現代の感覚ではスポーツ交流に近いもの。牟田は各地で歓待されて、他流試合のあとは必ずといっていいほど酒盛りや歓談の花を咲かせています。江戸でも、男谷精一郎など当時の著名な剣術家と試合しています。勝負の結果は自己申告であまり当てになりませんが…。○

  • 0717 さん

    幕末の佐賀藩士、牟田文之助の2年間に渡る諸国剣術武者修行の記録。宮本武蔵を源流とする二刀流、鉄人流の免許皆伝で結構出来たのだろうね。当時武者修行のシステムが構築されていて、各藩に公認の修業人宿があり、宿主が各道場への立ち会いの世話をしてくれる。現在の剣道とほぼ同様の防具が開発されていて、白刃での戦闘とは異なる道場剣法に懐疑的な人もいたという。稽古が終われば仲間と酒盛り、学生のノリとあまり変わらない。訪れる各地で歓待を受けていて、すごく楽しそうだ。

  • 藤原 さん

    再読。幕末に佐賀から秋田までを剣術修行した若い佐賀藩士の旅日記。剣術修行というと、殺伐とした印象があったけど、行く先々で歓待を受けて毎晩ハードな飲み会が開かれているが面白い。天下泰平の世の中になり、剣術が殺し合いの技術からスポーツ化した影響らしい。現代の部活でいうと他校と合同練習をしたあとに飲み会という解説は分かりやすかった。諸藩が修行者たちのために修行者用の無料宿を設けたり、江戸を経由して全国の藩に修行者情報を事前通告させたりと、細やかな修行者用ネットワークが構築されているのも興味深かった。

  • koji さん

    太平の世の江戸時代、武士はどう腕を磨いていたか。本書は、幕末、佐賀藩の鉄人流(何と二刀流❗)剣士牟田文之助の「31都府県」を踏破した2年間の諸国廻歴、武者修行の記録。しかし旅籠屋で酒を酌み交わし、温泉、名所を巡る記述の楽しさから漫遊記の感じです。ただ肝心の道場の感想のほとんどが「できる者はいない。何てことはない。」とそっけないのが可笑しいですね。そしてご本人は、その後「佐賀の乱」の小隊長格に身を投じ、61歳で亡くなった波乱の生涯を送りました。それにしても、こういう記録が残っている江戸の世の奥深さ、恐るべし

  • 剛腕伝説 さん

    剣豪人名辞典にも名を留める幕末の佐賀藩士・牟田文之助の二年間にわたる武者修行の記録。本人の記した日記なので、女性遊びのことは一切触れられておらず、各剣士との勝敗についても自分の主観に基づき『八割方勝った』等と残している。 千葉周作の玄武館の道場主・栄次郎等は文之助から逃げ回って手合わせをしなかったことから『腰抜けの極み』と痛烈に罵倒している。手合せには審判もなく、勝敗も定かにはならず、手合せ後には懇親会を開いたりしていた。我々の想像する武者修行とはかなりかけ離れている。大変興味深いノンフィクションだった。

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人物・団体紹介

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永井義男

1949年生まれ、97年に『算学奇人伝』で第六回開高健賞を受賞。本格的な作家活動に入る。江戸時代の庶民の生活や文化、春画や吉原、はては剣術まで豊富な歴史知識と独自の着想で人気を博し、時代小説にかぎらず、さまざまな分野で活躍中。著書は百冊を超える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの

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