明治維新という幻想 暴虐の限りを尽くした新政府軍の実像 歴史新書y

森田健司

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784800311160
ISBN 10 : 4800311160
フォーマット
出版社
発行年月
2016年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
239p;18

内容詳細

平和で豊かな江戸文化・道徳を否定した明治新政府軍は、非道な方法で戊辰戦争を勝ち抜いた。開明的で希望あふれる“明治の世”を目指したという彼らの正体を、民衆が作った「諷刺錦絵」や旧幕府軍側の視点を通して検証する。

目次 : 第1章 庶民に嫌われた新政府軍(無法を極めた新政府軍/ 戊辰戦争と諷刺錦絵 ほか)/ 第2章 新政府軍に目をつけられた人々(鳥羽・伏見の戦いと相楽総三―私欲を剥き出しにした新政府軍/ 河井継之助と長岡藩―「武装中立」という理想 ほか)/ 第3章 旧幕府軍側から見た明治維新(江戸の町を守った勝海舟―幕末の三舟(1)/ 歴史に残る仕事を果たした山岡鉄舟―幕末の三舟(2) ほか)/ 第4章 明治政府のイメージ戦略と「三傑」の実像(「旧き悪しき」幕藩体制と「正しい」新政府/ 「五箇条の誓文」と木戸孝允―維新の三傑(1) ほか)

【著者紹介】
森田健司 : 1974年兵庫県神戸市生まれ。京都大学経済学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(人間・環境学)。現在、大阪学院大学経済学部准教授。専門は社会思想史。特に、江戸時代の庶民思想の研究に注力している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • おさむ さん

    来年は明治維新から150年の節目。我々が学校で学んだ歴史が薩長史観に毒されていることを改めて実感。司馬遼太郎さんの小説も面白かっただけにその浸透に拍車をかけました。著者はそんな常識に挑みます。戊辰戦争こそ話し合いで解決出来たのに無理に戦争に持ち込んだ薩摩の策略。ペリー来航時の幕府の交渉の功績を隠蔽したこと、最後は反政府側となった西郷隆盛を無理に自分たちの仲間と公認する事で無力化する。江戸城の無血開城は勝海舟の手柄なのに、何故か西郷も立役者として祭り上げられている事‥‥。常に歴史は複眼的に見ることが必要です

  • Francis さん

    明治維新を推進した薩摩・長州の維新の志士たちは実はテロリストで徳川慶喜ら幕府側の人物には有能で日本の将来のことをまともに考えていた人が多かった、とするいわゆる佐幕派の史観で書かれている。この史観は今までにも語られてはいたが維新期の江戸の庶民が維新をどのように見ていたかを当時の瓦版などを用いて考察している点が新鮮。批判の対象となっている伊藤博文や大久保利通も日本の近代化のことを真剣に考えていたのも事実ではあるのだが、近代国家の成立にあたり佐幕派の功績や犠牲を十分に考慮しなかったことは甚だまずかっただろう。

  • てつ さん

    幕末から明治維新にかけての薩摩長州が極めて攻撃的で、いわばテロリストに近いものであったことは否定しない。だからと言って明治維新によって人材登用や施策の面で現代へと向かったことも否定できない。一つの事象には多面性があることに気付けばよいだけの話。結局書かれていることはそれにつきる。故にこの書名は過激すぎ、内容との解離を感じた。

  • skunk_c さん

    歴史、特に官製のそれは「勝者の歴史」であり、権力の正当化を目的とすることが多い。本書はその点を突き、戊辰戦争を最悪の戦争と捉え、明治維新を行った特に薩摩の人々を暴力主義者として断罪、徳川慶喜をはじめとした幕府側を平和主義者で文化的に高い存在とする。その当否はともかく、こうした視点から歴史を見直す姿勢は必要だと思う。錦絵の読み解きなども面白い。ただ、「悪役」にあたる薩長の人物考については中途半端な感も否めない。江戸庶民の佐幕感覚や、奥羽越列藩同盟についても、東西文化の衝突という面もあったのではないだろうか。

  • ケイト さん

    半藤氏の『幕末史』を思い出す。流れた時間は同じでも、ピックアップした史実を都合よくならべれば、幕府・薩長どちら側にも立ち得る。いつの時代も、勝ったものが「正義」となり、負けたものが「悪」となる。『墨夷応接録』の現代語訳読んでみたい。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

哲学・歴史・宗教 に関連する商品情報

おすすめの商品