だれも知らないレオ・レオーニ

森泉文美

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784768313480
ISBN 10 : 4768313485
フォーマット
出版社
発行年月
2020年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
224p;21

内容詳細

「レオ・レオーニ」を知っていますか?

『あおくんときいろちゃん』『スイミー』『フレデリック』などの作品でだれもが知っている絵本作家、レオ・レオーニ。
意外にも絵本制作のはじまりは49歳と、早くはありません。彼の人生を紐解くと、さまざまな事実が浮かび上がります。
ユダヤ系の父とオランダ人の母との間に生まれ、叔父たちのクレーやシャガールなどのアートコレクションに囲まれ育ったこと。
大学で経済学を学ぶものの興味が持てず、映画やアート、グラフィックデザインなどのアーティストとして道を模索したこと。
ファシズムの台頭により亡命を余儀なくされ、たどり着いたアメリカでビジネス雑誌『Fortune』やオリヴェッティのアメリカ支店、MoMAやユネスコと仕事をし、グラフィックデザイナー、アートディレクターとして大成したこと。アレクサンダー・カルダーや親友のベン・シャーンに影響を受け、絵画や彫刻に取り組んだこと。
はじめての絵本『あおくんときいろちゃん』を出版以降、絵本の制作に真摯に取り組み、アートディレクター時代のレオに作品を持ち込んだことがきっかけで知り合ったエリック・カールにも後年絵本の制作を熱心に勧めたこと。
また、戦争や人種や性別による差別に反対し、平和を訴え、政治的な活動に参加する一面もありました。
本書には、それを裏付けるように近年の調査ではじめて発見された風刺画なども収録されています。
彼が生涯模索した「アーティスト」の姿とは、一体どんなものだったのでしょうか。

【Contents】
1章 グラフィックデザインとイラストレーション
2章 絵画と彫刻
3章 絵本
総括/年表

●レオ・レオーニ(Leo Lionni)
1910年オランダのアムステルダム生まれ。
アーティスト、イラストレーター、グラフィックデザイナー、アートディレクター、絵本作家として、アメリカとヨーロッパで活躍。
孫とのやりとりをきっかけに1959年から絵本を作りはじめ、日本でも『あおくんときいろちゃん』(至光社)、『スイミー』や『フレデリック』(好学社)などの絵本で広く知られる。1999年イタリアのトスカーナで死去。
レオ・レオニとも表記される。

【著者について】
森泉文美 松岡希代子

●森泉文美(Moriizumi Ayami)
1963年東京都生まれ。1974年までニューヨークに育つ。
東京外国語大学イタリア語学科卒業。東京大学教養学部比較文化比較文学修士課程修了。
1988年にイタリア政府給費留学生として渡伊。ボローニャ大学文哲学部歴史学科卒業。
2002年から2009年ローマ大学東洋学部日本語日本文学学科非常勤。
1989年よりイタリア・ボローニャ国際絵本原画展のコーディネーターを務める。
ドキュメンタリー映像も制作。
1997年の「レオ・レオーニ展」でレオーニ氏という知己を得、写真の腕を絶賛される。
そのほか、日本のブルーノ・ムナーリ展、イエラ・マリ展などのコーディネート。
2009年には日本未来派の詩と音楽のコンサートを企画、ローマ日本文化会館で開催。
2017年イタリアの出版社エルセ『Memory Yōkai(妖怪メモリーカード)』編集。
児童の語学教育や日本文化普及のワークショップを実施。

●松岡希代子(Matsuoka Kiyoko)
板橋区立美術館館長代理、女子美術大学非常勤講師。
1961年東京都生まれ。千葉大学大学院修了後、1986年より板橋区立美術館に学芸員として勤務。
1989年から「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」を担当。また、レオ・レオーニをはじめ、瀬川康男、トミ・ウンゲラー、ブルーノ・ムナーリなどの絵本作家の全貌を解き明かす展覧会シリーズを展開中。
2017年から日本国内と韓国を巡回したインドの独立系出版社「タラブックス」の活動を紹介する展覧会の企画者でもある。
展覧会の企画運営のほか、ワークショップも積極的に行い、絵本作家の育成に努めている。
ボローニャやブラティスラヴァ(BIB)の国際絵本原画展の審査員を務めるほか、2010年スイスに本部を置く国際児童図書評議会(IBBY)の国際理事に選出され、2013年度はIBBY朝日国際児童図書普及賞審査委員長を務める。

【著者紹介】
森泉文美 : 1963年東京都生まれ、ローマ在住。1975年までニューヨークに育つ。東京外国語大学イタリア語学科卒業。東京大学教養学部比較文化比較文学修士課程修了。1988年にイタリア政府給費留学生として渡伊。ボローニャ大学文哲学部歴史学科卒業。2002年から2009年ローマ大学東洋学部日本語日本文学学科非常勤。1989年よりイタリア・ボローニャ国際絵本原画展のコーディネーターを務める。ドキュメンタリー映像も制作。児童の語学教育や日本文化普及のワークショップを実施

松岡希代子 : 板橋区立美術館館長代理、女子美術大学非常勤講師。1961年東京都生まれ。千葉大学大学院修了後、1986年より板橋区立美術館に学芸員として勤務。展覧会の企画運営のほか、ワークショップも積極的に行い、絵本作家の育成に努めている。ボローニャやブラチスラバ(BIB)の国際絵本原画展の審査員を務めるほか、2010年スイスに本部を置く国際児童図書評議会(IBBY)の国際理事に選出され、2013年度はIBBY朝日国際児童図書普及賞審査委員長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • trazom さん

    「あおくんときいろちゃん」「スイミー」「フレデリック」…娘が小さい頃、レオ・レオニの絵本は殆ど全部読んだ。レオ=絵本作家だと思っていたが、孫が出来て初めて最初の絵本を書いたこの人の人生には、深い背景がある。オランダ→米国→イタリア→米国→イタリアという遍歴、ユダヤ人としての苦悩と共産主義、グラフィックデザイナーとしての活躍、キュビズム・バウハウスの影響など、レオの多彩さを知った上で絵本を思い浮べると、また違ったものが見えてくる。生前のレオと親交のあった著者の二人も秀逸。総合的かつ良心的な編集が素晴らしい。

  • とよぽん さん

    そう、このような人生を歩んだ芸術家とは知らずレオ・レオ―二の絵本を読んでいた。1910年オランダ生まれのユダヤ系。イタリアで絵画とデザインの制作活動をしていた時、ファシスト政権による弾圧を避けてアメリカに亡命(1939年)、何というタイミング! バウハウスの影響を受けており、アメリカでもグラフィックデザイナー、アートディレクターなど創造的な仕事でキャリアを積む。絵本は彼の生き方や政治思想を表現できる手段だと気づいて手掛け、1959年初めての絵本『あおくんときいろちゃん』を発表。2人の著者が素晴らしい!

  • Tenouji さん

    絵本のコーナーでラップされていたので中身がわからないまま購入。でも、内容は素晴らしかった。実際、絵本作品しか知らなかったが、紹介されている氏の様々な作品は、色彩、構図、要素、個人的に、どれも響くものばかりだ。合理性と自由の間で活動し続けた彼の作品には、まっすぐな視線とやさしさが感じられる。私のバイブルに加えたいと思いますw。

  • おはなし会 芽ぶっく  さん

    絵本作家としてのデビューが49歳と遅咲きだったんですね。それ以前も広告クリエーターや、アートディレクターなど絵を基本に活躍されていたとは!冒頭の履歴書には19もの職業が並んでいます。絵本のデビュー作は『あおくんときいろちゃん』お孫さんに語った話がもとになっているそうですが、日本語でしか読んでいないのであおくん=男の子、きいろちゃん=女の子と決めつけていました。が、本来は、あおくんときいろくん、という男性形の名詞だそうです。更にレオ・レオーニ=谷川俊太郎でもありますね。この本で知った情報は各絵本で触れます。

  • 紅子 さん

    教科書でもお世話になった、レオ・レオーニさん。いろいろな顔をお持ちで。 しかしやはり絵本が一番だなー。

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