平家物語 4 岩波文庫

梶原正昭

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003011348
ISBN 10 : 4003011341
フォーマット
出版社
発行年月
1999年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,419,18p

内容詳細

後白河法皇は平家と和戦両様の構え(巻十)、義経軍が屋島の平家を急襲、さらに壇ノ浦の海戦で平家を滅ぼす(巻十一)、後白河死去、頼朝は平家の残党を掃討し、意に背いた義経を追う(巻十二)、さらに、清盛の娘建礼門院の生涯を描いた「潅頂巻」を付して完結。

目次 : 巻第十(首渡/ 内裏女房 ほか)/ 巻第十一(逆櫓/ 勝浦 ほか)/ 巻第十二(大地震/ 紺掻之沙汰 ほか)/ 潅頂巻(女院出家/ 大原入 ほか)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    「灌頂巻」をもって『平家物語』は全巻を閉じる。冒頭の「祇園精舎」とみごとに呼応するのだが、物語の終りはすなわち綺羅の終りであり、王朝の終りでもあった。我々読者もまた、無常とあはれに呆然とするばかりだ。一方ここには物語全体の華ともいうべき「那須与一」も含まれている。衆人環視の中で与一は見事に扇の的を撃ち落とす。「おきには平家、ふなばたをたゝいて感じたり。陸には源氏、ゑびらをたゝいてどよめきけり」とあるが、この時代の戦を彷彿とさせるエピソードだ。秘曲「灌頂巻」とはまた別の意味で琵琶法師も力が入ったことだろう。

  • 高橋 橘苑 さん

    本巻は、屋島から壇ノ浦にいたる平家一族の滅亡までを記述する。そして、琵琶法師の座である当道座では、秘伝とされた灌頂巻をもって完結となる。後白河法皇の大原御幸はフィクションであるようだが、建礼門院の六道体験と一門の罪障滅ぼしを組み込むことが、この壮大な歴史叙事史には必要であった。戦場における「氏文読み」(先祖崇拝)のあった当時であるが、平家物語が人々の深い共鳴を得て読み継がれた理由に、過去に支えられた現在に思いを馳せるからではないだろうか。平家一族の有り様は、過去をノスアルジアに変える何かがある様に思える。

  • クラムボン さん

    平家物語もこれで最後となりました。壇の浦で平家は滅ぶのだ。知盛や能登殿は壮絶に海中に沈む。片や宗盛清宗父子は死にきれず助けられ捕虜となる。女人は言うと、二位尼時子は安徳帝を伴い入水。一方建礼門院徳子は海中から救い出される。その後平家の男系はことごとく斬られ、最後に維盛の嫡男六代が斬られ幕を閉じる。灌頂の巻がその後に続くが、後から加えられたのか?「六道之沙汰」の章段の建礼門院は、別人の如き饒舌で「我平相国のむすめとして、天子の国母となりしかば、…」と、平家一門の盛衰と因果応報を語るのは少し違和感がある。

  • ゆうきなかもと さん

    ついに読了(ノД`) やったーヾ(≧∇≦) 平家が敗れても、戦後の話が続く。頼朝の権力者としての恐ろしさがよくわかる。自分の基盤を揺るがすライバルは徹底排除。潜在的な不安要素は必ず摘み取ってゆく。スターリンや毛沢東を彷彿とさせるが、権力者とはそういう側面を持つものだし、それができない、甘い人間では乱世を乗り越え安定政権は作れないのかもしれないと感じた。  またこのような戦争文学を持つわが国の権力者や知識人が、先の大戦において、その思想を生かしきれていたのか、疑問に感じた。

  • うた さん

    那須与一と能登殿最後は、作者が違うのではというほど名文。一騎当千の豪の者!巻き込まれる民百姓はたまったものではなかっただろうけれど、ギリギリ戦国時代あたりまでは戦は歴史の華だったわけだ。しかし英雄譚ではなくて、平氏に追放されたものたちや義仲、平氏に義経と敗者に焦点をあてて時代の移り変わりを唄うというのは、なんとも日本らしい。陰々滅々は好きではないのですが。そして頼朝がまったく登場しない。本人もあずかり知らないところで、嫌われるわけだ。

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人物・団体紹介

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梶原正昭

1927‐98年。早稲田大学名誉教授。日本中世文学・軍記物語専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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