檸檬 角川文庫

梶井基次郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041008386
ISBN 10 : 4041008387
フォーマット
出版社
発行年月
2013年05月
日本
追加情報
:
288p;15

内容詳細

私は体調の悪いときに美しいものを見る贅沢をしたくなる。しかし最近は馴染みの丸善に行くのも気が重い。ある日檸檬を買った私は、その香りや色に刺激され、丸善の棚に檸檬一つを置いてくる。現実に傷つき病魔と闘いながら、繊細な感受性を表した表題作ほか、「城のある町にて」「雪後」などを収録。

【著者紹介】
梶井基次郎 : 明治34年、大阪に生まれる。東京帝国大学文学部中退。東大在学中の大正14年に同人誌『青空』を創刊、「檸檬」を発表。以後、同人誌を中心に「城のある町にて」「桜の樹の下には」などの詩的作品を発表し続けた。昭和7年、肺結核のため、31歳の若さで逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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非常に繊細な感覚が表現されている。風景ひ...

投稿日:2021/04/11 (日)

非常に繊細な感覚が表現されている。風景ひとつとっても、これほどまでに陰影も伴い、香りまで描き出せるたいへん素晴らしい才能だったと思う。

せごびあ さん | 愛知県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • だんぼ さん

    そして私はその中に現実の私自身を見失うのを楽しんだ 

  • ソルティ さん

    文ストでの檸檬爆弾がどんなものかと読んでみた。「檸檬」正直、そんなこと?!という感じ。「桜の樹の下には」が良い。昔パタリロにもそんな話あったしタイトル近い小説ありますよね。全体的に暗い。長く病気しているとこんな風に思考が細かい所まで及んで暗く退廃的になってくるのかも。でも感性は鋭いと思う。そういう人の文章は人に響いたり共感できたりするのかも。「丸善の棚へ黄金色に輝く恐ろしい爆弾をしかけてきた奇妙な悪漢が私で、もう十分後にはあの丸善が美術の棚を中心として大爆発をするのだったらどんなにおもしろいだろう。」

  • ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中 さん

    あまりにもよく晴れた雲ひとつない朝だから死ぬのによい日だと誰かが言った。あんなにも透明な薄紅の花弁となって散れるなら私だって花の下にて春死なむ。屍体のうえにしきつめてね隙間なく。水色の空に溶けましょう花びら。闇夜を照らすひとひらの花弁。酒宴をひらけないならば青空のもとひとり白ワイン傾けてグラスに春を持ち帰りたい。もうすこしだけ散らないでさくら

  • ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中 さん

    [読書会課題本]どこまでも透明な感受性にほう、と溜息をつく。生の鮮やかさに対する憧憬や憎しみ、諦めのような悲しみがどこか明るく描かれていて、一文一文の美しさに打ちのめされて立ち尽くす。そんな読書時間でした。 「城のある町にて」の町や花火の情景、「雪後」の家路の夕暮れ、「Kの昇天」の月と夜の海の静けさ。「闇の絵巻」の闇に対する安息に思いを馳せ、「ある崖上の感情」の町並みや窓に対する思いになんとなく共感する。 何が好きって全部好き♡ところどころ声に出して読む。旅行に行くときなんかに一緒に連れて行きたい本です。

  • ykmmr (^_^) さん

    まず、表紙が良い。まさに、『檸檬』なのは勿論、デザインがモダンなのはあるが、何処か儚げなところが、本の内容にそっくり。その儚さと、結核と闘う彼の心情が全ての作品に刷り込まれており、特に、黄色く酸っぱい面で印象が強い『檸檬』との対比感が著しい。堀辰雄も同じ病気で闘病されていたが、二人とも、その苦悩をさりげなく描き、作品が退廃的な感じになってしまう。でも繊細で優しく、二人の雰囲気そのままである。ただ、私たち『読者』は二人のその想いを簡単に解釈してはならないとの事だ。

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人物・団体紹介

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梶井基次郎

明治34年(1901年)大阪府生まれ。同人誌「青空」で活動するが、少年時代からの肺結核が悪化。初めての創作集『檸檬』刊行の翌年、31歳の若さで郷里大阪にて逝去した

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