物語 ウェールズ抗戦史 ケルトの民とアーサー王伝説 集英社新書

桜井俊彰

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087210040
ISBN 10 : 4087210049
フォーマット
出版社
発行年月
2017年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
256p;18

内容詳細

そのとき赤竜の軍旗を掲げ、アーサー王は甦った。

ケルトの民ブリトン人の島だったブリテン島をローマ軍が征服し、属州として支配を開始したのは一世紀中頃。五世紀に入るとローマは撤退、アングロサクソン人が侵入を始める。以来ブリトン人は、後にウェールズと呼ばれる島の西の隅に追いやられ蹂躙されながらも、外敵イングランドに抵抗を続けた。そして一四八五年、ついに勝利≠フ日が訪れる。それはあまりにもドラマチックな大逆転劇だった――。
本書は、救世主「アーサー王」の再来を信じ、一五〇〇年にわたり強大な敵に抗い続けた、ウェールズの誇りと栄光の物語である。

「アーサー王伝説」の元ネタとなった歴史的背景がこの一冊で丸わかり
大ヒットスマホアプリ『キング・オブ・アバロン』も「アーサー王伝説」をモチーフにしているなど、これまで数多くのヒット映画や舞台などで世界中の多くの人に親しまれてきた「アーサー王伝説」。この伝説は、なぜ、どこで、どのように生まれ、育まれたのか…。歴史的な真実を知りたい読者には、感動的かつ格好の一冊だ。

●プロローグより
そして、ついに「ウェールズ人」がイングランドの王となるときを迎えます。一四八五年八月二二日。イングランド中部レスターシャー州で行われた戦い、世にいう「ボスワースの闘い」でウェールズのシンボル、赤竜を軍旗に掲げて兵を鼓舞し、シェイクスピアに大悪党として描かれたイングランド国王リチャード三世を葬った男、ヘンリー・テューダー。彼こそ、イギリスを世界に覇を唱える海洋国家へと導いていったあのエリザベス一世女王の祖父であり、近代英国史の幕を開けたテューダー朝の開祖ヘンリー七世でした。

【目次】
プロローグ 「よそ者」と呼ばれた人たち
第一章 ブリトン人から、ウェールズ人へ
第二章 ノルマン人西へ、ウェールズへ
第三章 独立を懸けた最後の戦い
第四章 赤龍の旗のもとに
エピローグ ウェールズよ、UKよ、何処へ

【著者略歴】
桜井 俊彰(さくらい としあき)
一九五二年、東京都生まれ。歴史家、エッセイスト。一九七五年、國學院大學文学部史学科卒業。一九九七年、ロンドン大学ユニバシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)史学科大学院中世学専攻修士課程(M.A. in Medieval Studies)修了。主な著書に『消えたイングランド王国』『イングランド王国と闘った男』『イングランド王国前史』『英国中世ブンガク入門』『英語は40歳を過ぎてから』など

【著者紹介】
桜井俊彰 : 1952年、東京都生まれ。歴史家、エッセイスト。1975年、國學院大學文学部史学科卒業。1997年、ロンドン大学ユニバシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)史学科大学院中世学専攻修士課程(M.A.in Medieval Studies)修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • buchipanda3 さん

    アーサー王の繋がりでこちらを。英国を構成する国の一つ、ウェールズの人たちの先祖の多くはケルト系ブリトン人。そのブリトン人を率いて侵入者であるサクソン人を撃退したとされるのがアーサー王。現代では伝説上の人物と見なされているが、ウェールズ人にとってはイングランド等との長い戦いの歴史において希望の象徴だった。実際、アーサー王の原型だとされる人物もいたようだ。さらにテューダー朝の初代王ヘンリー7世はウェールズ君主の正統な血筋も継いでおり、彼が即位するまでの経緯はまるで伝説の物語の一篇のように感じられた。

  • 鯖 さん

    女王ボウティッカの反乱から始まり、アーサー王の再来ことヘンリー七世を中心にウェールズがイングランドに食い込んでいく様を描く物語のような史書。語り口が優しく、ロマサガ2の吟遊詩人の歌声を聞いてるみたいだった。すき。「イギリスをヨーロッパのように色々な言語を持った多様な民族がいるミニ大陸と仮定すると見えてくることがある」というのはなるほどな〜と。しかしヘンリー七世はこんな理想的なのに、息子がアレでいいのかアレで。リチャード三世とのボスワーズの戦いの布陣図も収められ、なんか関ケ原に似てるなあと思った。

  • ジュンジュン さん

    ブリテン島の隅っこに追いやられたケルトの国、ウェールズ。そもそも「ウェールズ」とは、侵略者アングロサクソン人がブリトン人(ケルト人)を「よそ者」と呼んだ事からきているそう。ひどっ!後から来たくせに。負けっぱなし、時たま勝利のウェールズから見たら、ばら戦争終結・ヘンリーテューダー即位は”大逆転勝利”だった。今も受け継がれているプリンスオブウェールズの本来の意味は、王子ではなく大公だった。等々、知らないことがわんさか出てくるウェールズ史、面白かった。

  • のれん さん

    イギリス内部で争う国たちで唯一影が薄いというか、国旗から肩身の狭さが分かるウェールズ。しかしそのイギリス王家までがウェールズ出身のアーサー王を始祖していたという、小説のような歴史を紹介する。 タイトル通り若干物語調だが、平易な文章で分かりやすくしつつ、堅実に事実を踏まえて解説される。 中世時点で没落したウェールズを支えたのは敵であるフランスやイングランドの影響を受けたアーサー王だった。最早切れぬ縁と化している各ブリテン諸島国家だが、それを繋げるのが物語だと思うとロマン調にしたくなる気持ちも分かる。

  • 木賊 さん

    ブリテン島南西部に位置するUKの一国、ウェールズの歴史を語る。嘗てブリトン人の島であったブリテン島にローマが、ピクト人が、アングロサクソン人が、ノルマン人が侵攻し、ウェールズに押し込まれ、混血が進み、やがてウェールズ人であることの定義さえ変わってくる。ウェールズ史の幾人かの重要人物を主軸に、複雑な歴史を分かり易く解説してくれる。常に侵攻される側であったこの国にとって、アーサー王伝説は物語などでは済まないのかもしれない。

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