パノララ 講談社文庫

柴崎友香

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062938433
ISBN 10 : 406293843X
フォーマット
出版社
発行年月
2018年01月
日本
追加情報
:
592p;15

内容詳細

友人のイチローに誘われ、改築を繰り返した奇妙な家の赤い小屋を間借りすることになったわたし。家を増築する父親や女優の母親、個性派揃いの彼の家族たち。不思議な家で生活し、家族の過去が気になりだした頃、イチローから「たまに同じ一日が二度繰り返される」と打ち明けられ、日常がゆがみ始める…。

【著者紹介】
柴崎友香 : 1973年大阪府生まれ。2000年に初の単行本『きょうのできごと』を刊行。’07年『その街の今は』で第57回芸術選奨文部科学大臣新人賞、第23回織田作之助賞大賞、同年第24回咲くやこの花賞、’10年『寝ても覚めても』で第32回野間文芸新人賞、’14年「春の庭」で第151回芥川賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • はるを さん

    ⭐️⭐️⭐️⭐️☆。面白いかどうかも分からないし、人にも勧めないし、なんで読んでいるのか分からない作家の一人。柴崎友香流ジュブナイル小説とでも呼ぶべきか。いつも裸なセクハラワイルド親父と壇蜜みたいな女優の母と超能力(?)三姉弟妹が住んでいる表紙の家に転がり込むように赤い家の部分に住む事になった主人公の話。読み応え充分で面白かった。この人の描く物語は益田ミリさんの漫画を読んでいる感覚と似ているかもしれない。日常とフィクションの境がグラデーションのような感じが故にリアル過ぎて退屈に感じてしまうのかもしれない。

  • ぱなま(さなぎ) さん

    それはひと続きの風景みたいで、ところどころがいびつに繋がっていて、増改築を重ねた家みたいに。私だって同じ所を繰り返してくっつけて都合のいいように見せてるだけなのかもしれないのにこれは一本道なんだと言い聞かせていて、理想だからって一本道が正解なわけでもない。気づいたところで変わることの方が難しい。全体を引きで見てああだこうだこれはダメだとか分析するのは確かに賢くないとできない。でも、たまたま集まっただけの人たちが見えない作用をしあって醸す心地よい空気を、私は愛したいと思う。

  • ちぇけら さん

    家族というのは不思議な関係性だ。ピンボケ写真がひとつの芸術となりうるように、家族も見かたによってさまざまな様相を見せる。好きや嫌いという感情とは、まったく別の次元。ゆるやかな繋がりと、ゆるやかな依存。それらが危ういバランスで保たれていて、いちど崩れると、日常は涙で滲んだようにゆがんでいく。ほんもののわたしは、パノラマ写真ではどう写るのだろう。「わたしはここではなくて、自分が行きたい場所に行きます」繰り返しの生活から、抜け出したいとねがう。人間関係は、ゆるやかな絶望なのだから。世界が、継ぎ目から綻んでいく。

  • 蜜柑 さん

    主人公の私が、まさに自分のような性格、生き方で、本当はこう思っているのに言えなかったり、他の人が好き勝手に行動しているのを羨ましく思ったり。そして、映画のコミュニティでも、上手く言えない感じが自分を見ているかのようで共感の嵐だったけど、設定が難しくて、私以外の人の心理がよくわかんなかった。初めて読むこの感じ。不思議な本だった。

  • オリックスバファローズ さん

    柴崎友香氏作品3冊目 別に珍しい名前でもないのに、幸か不幸か名乗ると何らかの反応をされてしまう田中真紀子は、同姓同名の元大臣とは違って自己主張の出来ないタイプ。 家族というものは一単位で括る事は出来るが、それを構成するのは異なる人生を抱えた《個々》だ。その結果として集合体のありさまは様々。実は彼女も自分の家族に対して複雑な思いを抱えていて、間借り先の木村家の人々との出会いによって心を動かされていく。「家族っていいよね」なんて陳腐な感慨を抱かせるこなく、それでも「木村家の人達、何かいいな」と思わせてくれた。

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