以前ドラマ化された「anego」が活字化されたものです。ドラマが放送されていた頃から既に結構な月日が流れているため、女性や社会のあり方は大きく（少なくともそれなりに）変わっており、現在の視点からみると？マークがつくことも。それでも、こういう時代を経て現在に至ったんだなと思うと、感慨深い1冊です。

だいすきな林真理子さんの最新週刊誌エッセイ。こちらは週刊文春なので芸能・時事ネタがメイン。「毎日、会食の予定があって体重維持にタイヘン、オマケに夫の機嫌が悪くなる」とありますが林さんには引き続き色んなお店に出かけて行って欲しいと思います。そして読んで楽しいエッセイをこれからも続けてください。いつまでも楽しみにしています。

最近の日本の小説に一気読みさせるパワーのあるものって少ない。でもこの作品はひさしぶりに爆笑しながら一気読みした。テーマは「介護」。家族の介護に人生を奪われ追い詰められた3人の女性（老人ホーム職員）が企てたとんでもない計画とその顛末。賛否両論を呼んだ作品ですが、これをコメディと見るか見ないか、読み手が登場人物を裁くか裁かないかで感想は180度変わってくると思う。俺は登場人物を裁かずコメディとして読みました。でも介護のヘビーさは苦しいほど伝わってきた。人間て愚かでしたたかで狂ってる。でもその姿に胸を熱くする自分もいる。綱渡りのような作品。最後は大活劇。すごいなぁと思った。