CD 輸入盤

交響曲第1番、第2番、ゲッセマネの夜に 湯浅卓雄&アイルランド国立交響楽団、神谷郁代

松村禎三(1929-2007)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
8570337J
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
International
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

ナクソス「日本作曲家選輯」
松村禎三:交響曲第1番、第2番、ゲッセマネの夜に
湯浅卓雄&アイルランド国立交響楽団、神谷郁代


2010年の終わりを締め括る注目新譜。
「日本作曲家選輯」、3年の沈黙を破って、松村登場!

【戦後の日本作曲界でも独自な頂点を極めた作曲家、松村禎三】
本来なら輝かしい青年時代を過ごすはずであった20歳代の始めに、結核のため5年半もの療養生活を送ったことが、彼の作風に大きな影響を及ぼしているといいます。身動きのできないベッドの上で、一つのものを徹底的に見つめるという「作業」は音楽だけでなく、言葉を自在に操ることにもつながり、その後の彼は俳句の世界にも大きな足跡を残すこととなりました。
 1965年に作曲された『交響曲第1番』は、日本フィルハーモニー交響楽団の日本の作曲家への委嘱初演企画「日フィルシリーズ」第14作目として作曲されたもの。当時携わっていた映画音楽で培った管弦楽法と、彼独自の思想「アジア的な発想をもった、生命の根源に直結したエネルギー」が見事に結実した作品であり、湧き上がる音の奔流に圧倒されるのは間違いないところでしょう。
 『交響曲第2番』はサントリー音楽財団の委嘱を受けて作曲されました。1999年に再演(その時に第3楽章を改訂)。2006年には湯浅卓雄指揮によるこのレコーディングのために再改訂を行い、これが結果的に最終稿となりまし。列車の中で、偶然、興福寺の金剛力士像のポスターを見た松村は、その筋肉隆々の恐ろしい姿の中に、哀しみの光を見出したといいます。第1番の交響曲から35年の月日が流れ、彼の視点も「アジア的」なものから、もっと大きなものへと移っていきました。人間の持つ苦悩、哀しみ、希望・・・。そのようなものが根底に流れています。ピアノを伴う管弦楽の響きは様々なものを聴き手へと伝えゆきます。(ナクソス)
 『ゲッセマネの夜に』は彼の最後の管弦楽作品。当時オーケストラ・アンサンブル金沢のコンポーザー・イン・レジデンスであった松村は、同団の委嘱を受けてこの曲を作曲。ゲッセマネとは、キリストがイスカリエオのユダの裏切りにあい、捕えられた場所であり、ユダが銀貨30枚でキリストを売り渡してしまう場面を緊迫感を持った音で描いています。
 この頃キリスト教の洗礼を受けていた松村が、ジョットの絵の複製を見ながら構想を練ったというもので、イエスのまなざしは、ユダだけでなく、全ての人間の持つ哀しみまでを見通し、曲の最後は美しいヴァイオリン・ソロで祈るかのように終わりを迎える感動的な曲です。(ナクソス)

【収録情報】
松村禎三:
1. 交響曲第1番 (1965)
2. 交響曲第2番 (1998/1999年改作/2006年最終稿) 世界初録音
3. ゲッセマネの夜に (2002)

 神谷郁代(ピアノ:2)
 アイルランド国立交響楽団
 湯浅卓雄(指揮)

 録音時期:2006年9月18-19日
 録音場所:アイルランド、ダブリン、ナショナル・コンサート・ホール
 録音方式:デジタル(セッション)
 プロデューサー:ティム・ハンドリー

【神谷郁代(ピアノ)】
井口愛子氏に師事。桐朋学園高校卒業の年に毎日音楽コンクール第一位受賞。エッセン音楽院卒業。クラウス・ヘルヴィッヒ、ステファン・アスケナーゼらに師事。1972年、エリザベート王妃国際音楽コンクールに入賞。その後、ヨーロッパ各地で音楽祭、リサイタルなど活発な演奏活動を展開。レパートリーはドイツ古典からから現代曲までと幅広い。

【湯浅卓雄(指揮)】
大阪府に生まれ、シンシナティ大学音楽院作曲理論科を経て、ウィーン国立音楽大学指揮科でハンス・スワロフスキーに師事。長年ロヴロ・フォン・マタチッチの助手を務める。NAXOS日本作曲家選輯での一連の演奏は、どれも「比類なき名演」として知られる。現在、最も高く評価されている日本人指揮者の一人である。(ナクソス)

内容詳細

初期の交響曲第1番、それに最晩年の作の交響曲第2番と交響詩的な「ゲッセマネの夜に」を収録した一枚。巨大な響きが次第に微細で簡素なものとなり、洋の東西や様式の新旧を越えた独自の音楽を形成していく様子が、周到な演奏により明快に聴き取れる。(教)(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

  • 01. Matsumura: Symphony No. 1: I. Andante [12:14]
  • 02. II. Adagio [04:34]
  • 03. III. Allegro [08:05]
  • 04. Symphony No. 2: I. half note = 50 09:27]
  • 05. II. quarter note = 46 [09:15]
  • 06. III. half note = 50 [03:09]
  • 07. To the Night of Gethsemane [13:57]

ユーザーレビュー

総合評価

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投稿日:2011/04/25 (月)

松村禎三は好みの作曲家です。交響曲第1番(その当時は番号はなかった)はLP発売時に購入しました。一昨年は山形交響楽団を中心とした現代日本作品の演奏会にこの曲目当てで聴きに行きました。交響曲2番とともにFMのエアチェックもしました。このCDの演奏は少し元気がないと感じます。もっとエネルギーに溢れた曲だったのではないか。また、細川のCDにはなかった日本語の詳細な解説が復活したのは喜ばしいことですが、今度は英語の解説が亡くなりました。ナクソスのこのシリーズに対する方針が変わったのでしょうか。残念です。

美晴児 さん | 山形県 | 不明

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投稿日:2011/01/28 (金)

35年ほど前に松村さんの交響曲(当時はまだ第2番が作られていなかったので番号なしの交響曲でした)が好きになって嵌まっていたことがあるのですが、今回30年ぶりに松村さんの作品を聴きました。長い空白を経て、ストイックな松村作品に浸ることができ感動です。

テリーヌ さん | 兵庫県 | 不明

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投稿日:2010/12/18 (土)

2007年末に発売された大澤壽人の作品集を最後にばったりと新譜が途絶えてしまった、日本作曲家選輯。 プロジェクトが中止になった物だと思っていたので、今回の新譜の登場は正直驚きと共に歓喜してしまいました。 さて、復活第1弾は、松村禎三の交響曲とゲッセマネの夜にを収録。 演奏するのは既にこのシリーズで何枚か、CDを出している、湯浅&アイルランド国立交響楽団で、このコンビの演奏は名演ばかり、今回のCDでも緊張感を伴った見事な演奏を聴かせてくれます。 そして神谷郁代のピアノも良い。 録音も大変優秀で、優れた演奏を見事に伝えてくれます。 ジャケットも以前は味気ない物が多かったのですが、なかなか凝った物に変わっており、良いです。 ライナーの解説者が、西耕一氏に変更となっておりますが、解説の内容の濃さは変わりません。

レインボー さん | 不明 | 不明

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