ルコネサンス

有吉玉青

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087717815
ISBN 10 : 408771781X
フォーマット
出版社
発行年月
2022年04月
日本
追加情報
:
376p;20

内容詳細

「お父さんに、会ってみないか」。

大学院でサルトルを学ぶ中条珠絵は、亡き祖母と母と暮らした一軒家で一人暮らしを続けていた。
生後すぐに母は離婚し、父とは二十数年会っていなかったが、ある日、伯父から再会を勧められる。
迷った末に銀座のバーで出会うが、なりゆきから娘と名乗らないままに食事を重ね、
恋愛にも似た感情を覚える。自身の結婚を機に、改めて父娘としての再会を果たすも、
家族であれば持っているはずの共通の思い出がないことに気づく。
郷里への旅や父の闘病を経て、ようやくたどり着いた父娘の在り方とは――。

父娘がお互いを家族とふたたび認める(ルコネサンス)までの軌跡を描いた
著者の自伝的フィクション。



【著者紹介】
有吉玉青 : 1963年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部哲学科、東京大学文学部美学藝術学科卒業。ニューヨーク大学大学院演劇学科修了。大阪芸術大学教授。89年、母・佐和子との日々を綴ったエッセイ『身がわり』を上梓、90年、同作で第5回坪田譲治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • けえこ さん

    幼い頃に離別した父と成人してから再会した娘、娘の視点で描いた作品。 時代設定はバブル期、珠絵と作者がどうしても重なってしまう。 弱点も汚点も曝け出す征太郎の家族とは対照的な他人行儀な父娘、ラストは悲しくなくて良かった。

  • tetsubun1000mg さん

    亡くなった母親の離婚相手に会うという心情がかなりリアルで、哲学を大学院で履修した日常が詳しかったので気になった。 netサーチしてみると阿川佐和子さんとの刊行対談があり、やはり現実の父親との関係をもとにしたフィクションとの事のようだ。 旧ソ連のスラブ合唱団やボリショイサーカスなどを日本に招致した方で、居酒屋チェーンも経営していただとか。 文豪の親との生活で話が合っていたようで対談も面白かった。 長い小説だったが、文章に無駄がなく読みやすかったのに驚いた。 2冊目の著作だったが、読んで心に残る小説だった。

  • akarick777 さん

    父と娘の関係について考えた。私にとっては、腹が立つけどほっとけない、そんな感覚。こうして書くことで、自分が整っていく感覚があるんじゃないかな。

  • かな さん

    大学院生の珠絵は、軽い気持ちで投稿した私小説が編集者の目に留まり次回作を促され、ネタとして、物心付く前に離れ25年間会っていない父親に、偶然を装い再会することを思いつく。寄り添われるべき幼年期をスキップして魅力的な父、ジンさんとの関係を始めた珠絵は当初危うく、二人の微妙に食い違う愛情の種類は家族という当たり前に思えるものが、それぞれ役割を果たす事で成り立つ関係なのだと見せつけられるようだった。その後、様々な出来事を経て『ジンさん』が『お父さん』になってゆく、その過程が細やかな描写で真に迫り、結末に涙した。

  • miya さん

    著者の自伝的フィクション。といっても結婚を期に再会したことは事実だが、ほぼ創作らしい。作家を目指す大学院生の中条珠絵。幼い頃に別れた記憶にない父。父の行きつけのバーに通い偶然を装い再会。娘であることは告げず、父をジンさんと呼び、恋のような華やいだ気分でデートを重ねる。実は父も親子であると知っていたことがわかり、会わなくなる。結婚を機に今度は親子としての再会を果たす。家族としての思い出はなく、父というより理想の男性として見ている感覚が面白かった。不器用で素直になれないのは普通の親子でもよくある。

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有吉玉青

1963年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部哲学科、東京大学文学部美学藝術学科卒業。ニューヨーク大学大学院演劇学科修了。大阪芸術大学教授。89年、母・佐和子との日々を綴ったエッセイ『身がわり』を上梓、90年、同作で第5回坪田譲治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです

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