納得して死ぬという人間の務めについて

曽野綾子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784048956444
ISBN 10 : 4048956442
フォーマット
出版社
発行年月
2018年05月
日本
追加情報
:
256p;18

内容詳細

利己的で不機嫌な老人になるか、明るく楽しい老人になるか。いかに最後の日を送るかを決めるのは、死んでからじゃ遅い!幼い頃からキリスト教で死を学び、十三歳で終戦を迎え、三人の親を自宅で看取り、二〇一七年、夫を見送った曽野綾子が、生涯をかけ対峙してきた、「死ぬ」という務めと、それまでを「生きる」任務。

目次 : 第1部 人間が確実に体験する「死」という人生最大の準備について(日本人は高度な学問は学ぶが誰もが確実に体験する死は学校で教わらずに社会に出る。こんなおかしな話はない/ 人生は思い通りにならない。それでも人間には小さな幸福が与えられている。それだけでいいのだ/ 私たちは日常性の中でなんということなくある日この世から「劇的でなく」消えるのがいい/ 晩年はいつでもやってくる。だから金も知識も人間関係も常に「整理」しなければならない。人生は整理の仕方にかかっている/ 六十歳を迎えたら自分はどのように金を使い何をしたら満足するか事前に少しでも予測すべきだ ほか)/ 第2部 夫を見送った後に対面するようになった「死」について(利己的で不機嫌な老人になるか、明るく楽しい老人になるか。いかに最後の日を送るかは自分で決めることである/ 常に別れの日を意識して人と会っていることが必要だ。そしてできれば温かい優しい労わりを示し別れたいものだ/ 肉親を亡くすことはごく平凡な変化である。家族はそれをできるだけ静かに何気なくやり過ごす義務がある/ 努力と結果は一致しないし将来の幸福とも関係ない。努力は現世で成功するためではなく悔いなく死ぬための準備である/ 人生は目的に達すればいいというものではない。楽しんだり苦しんだりする道程に意味があるのだ ほか)

【著者紹介】
曽野綾子 : 1931年生まれ。聖心女子大学文学部英文科卒業。大学在学中から同人誌で執筆を始め、23歳の時『遠来の客たち』が芥川賞候補となり文壇デビューを果たす。1979年、ローマ教皇庁より「ヴァチカン有功十字勲章」を授章。1972〜2012年まで海外邦人宣教者活動援助後援会代表を、1995〜2005年まで日本財団会長を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • パフちゃん@かのん変更 さん

    87歳という年齢でこれだけ頭がしっかりしていらっしゃるのは素晴らしい。「60歳を迎えたら自分はどのように金を使い何をしたら満足するか事前に少しでも予測すべきだ」「金の使い方、住む場所、人間関係・・体力を失うまでに自分の好みとする人生を選び取らねばならない」おっしゃる通りです。体力を失うまでには快適な生活スタイルを築かねばと思います。ネコを飼いたくなります。

  • ひめぴょん さん

    曽野さんはクリスチャン。宗教的考え方を根に感じます。自由な感じで「空気読みません!」みたいな自分の筋を通す感じが好き。いつもの曾野さんの人生話も登場しつつ、曾野節は健在だなあと変わらぬ文調に安堵しました。本の中の文章でしか知らない方ですが、サバっとしてきりっとしたしゃんとした感じなのではないかと想像しています。以下は文中引用とミニ感想です。人間というのは思い通りにならない。それでも人間には小さな幸福が与えられている。それだけでいいのだ。 自分の魂を売るほどの、ある感動というものが、ある瞬間この世にあり、私

  • まちゃ さん

    アンチも多い曽野さんですが、私にとっては人生の先輩として尊敬できる方です。 平等はありえない、努力すれば報われるは嘘だと辛辣ですが至極まっとうな事。 「努力と結果は一致しないし将来の幸福とも関係ない。努力は現世で成功するためではなく、悔いなく死ぬための準備である」 納得して死ねるかどうかは今からの生き方次第でも遅くはないと思います。

  • 古本虫がさまよう さん

    本書を一読し、以前読んだ時のようなエピソードを想起もしたが、曽野節の多くに共鳴した次第。「戦後民主主義」だの「平和幻想」の教えに基づくような日教組のセンセイ方が教室で話すような聞こえのいい人生論とは違った「価値観」「人生哲学」に乗っ取った重みと深みのある言葉の数々に、改めて感銘を受けた。もちろん、部分的には「そうかな?」と思うものがあるような気もするが、大筋において、自分もそういう生き方をしたいものだと思って、「曽野綾子」さんの「教え」と遭遇して半世紀近くを過ごしてきたんだなと改めて実感させられた。

  • coldsurgeon さん

    話が重複しているのか、少しくどい気がしたが、内容はとてもまとも。ご指摘通りです。死を意識して分相応に、死ぬという務めと、それまでを生きる任務があると覚悟して生きていく必要がある。利己的で不機嫌な老人でいるよりは、明るく楽しい老人でいるほうが、ずっといい。残り少ないかもしれない人生を、そんな風に生きてみたい。

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人物・団体紹介

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曽野綾子

1931年東京都生まれ。作家。聖心女子大学卒。『遠来の客たち』(筑摩書房)で文壇デビューし、同作は芥川賞候補となる。1979年ローマ教皇庁よりヴァチカン有功十字勲章を受章、2003年に文化功労者、1995年から2005年まで日本財団会長を務めた。1972年にNGO活動「海外邦人宣教者活動援助後援会」

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