ファースト・プライオリティー 角川文庫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041970126
ISBN 10 : 4041970121
フォーマット
出版社
発行年月
2005年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,317p

内容詳細

一番大切なのは、何をする時間ですか?今、一番したいことは何ですか?絶対手放せない、私の最優先なこと。それは、人が見れば笑ってしまうようなこだわり。恋だけでも家庭だけでも、仕事だけでもない。三十一歳、初めて気づく、ゆずれないことの大きさ。そこに、本来の自分を形作るものが見えてくる。はたして人は、大事なものだけで生きられるのか?揺らぎ惑う大人たちを描く、山本文緒の世界。

【著者紹介】
山本文緒 : 1962年神奈川県生まれ。OL生活を経て、人間関係の繊細なずれから生じる喪失、慈しみをテーマに作家活動を続け、現在に至る。著書に『群青の夜の羽毛布』『パイナップルの彼方』『きっと君は泣く』など多数。『恋愛中毒』で第二十回吉川英治文学新人賞を、『プラナリア』で第一二四回直木賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • みも さん

    31歳、それぞれの31編。とは言え読者は十人十色…描かれる心情は、読者の境遇によっては40代であったり、シチュエーションによっては50代であったり…それぞれの心の揺らぎを描く掌編集。各篇、10頁に纏められておりどれを選んでも5分程度で読み切れる。作品ごとに関連性もないので僅かな隙間時間利用も可能だし、特段、涙を誘うような逸話もないので場所も選ばない。最優先事項…今の僕なら、やはり家庭かな。もっと突き詰めれば、妻。彼女との時間は何よりも大切だし、彼女が傍にいてくれるなら他のものを全て無くしても心残りはない。

  • さてさて さん

    この作品では、”31歳”の今を生きる31人の女性たちが、それぞれに「ファースト・プライオリティ」に”こだわり”ながらそれぞれの人生を生きる様が描かれていました。31もの”掌編”があると、物語世界を理解して、その世界に入っていく繰り返しの集中力も要求されます。しかし、”31歳”に”こだわる”山本さんのさまざまな工夫によって、とても充実した読書の時間を過ごすことができました。一冊の本の中に31人それぞれの”こだわり”を見るこの作品。それは山本さんが物語に込めた強い”こだわり”をそこに見る素晴らしい作品でした。

  • mariya926 さん

    31人の31歳の物語。『そろそろ迷いが吹っ切れて、腹がくくれてて、でもやり直しもスタートもできる歳』それが31歳だそうです。私の31歳はどうだったかな?通信大学を卒業するのにいっぱいいっぱいだった気がします。新しいことに挑戦したり、別れがあったり、出会いがあったり…。ちなみに山本文緒さんの小説に出てくる男性って軽いというか女性に対してすごく興味がある感じがないのですが、元旦那さんの影響が大きいのかな?と感じました。

  • ♡手乗りタイガー♡ さん

    ファースト・プライオリティー=最優先。31通りの31歳を描いた31編!なんかだいたい主人公たち「31てもう年なんだから」とかすごい多かったんやけど…31て全然年って思わないんだが…w30歳から色気が出ると思うのだが…wそして登場人物31人の中でも「冴えない」っていうのが多くてなんか悲しかったー…。でも山本さん独特の最後のサッパリ感は堪能できたっ☆本編中の「庭」バスの中で読んだにも関わらず泣きまくってしまった…リコリス。覚えた。最優先がだいたいサブタイになってたな^^自分が31歳になった頃ってまったく想像で

  • 団塊シニア さん

    31歳の女性、職業は色々、性格は共通してる感じはするが、どれもが日常生活の細やかな描写、そして愛、嫉妬、憎しみについての表現が丁寧で本当に読者を惹きつける素晴らしい短編です。

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