ヘブンメイカー 角川文庫

恒川光太郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041061640
ISBN 10 : 4041061644
フォーマット
出版社
発行年月
2017年10月
日本
追加情報
:
576p;15

内容詳細

“10の願い”を叶える力を得た者が思い描く理想郷とは――

気が付くと殺風景な部屋にいた高校二年生の鐘松孝平。彼は横須賀にむかってバイクを飛ばしている最中に、トラックに幅寄せされ……その後の記憶はなかった。建物の外には他にも多くの人々がおり、それぞれ別の時代と場所から、「死者の町」と名付けられたこの地にたどり着いたという。彼らは探検隊を結成し、町の外に足を踏み出す。一方、片思いの相手を亡くし自暴自棄になった大学生の佐伯逸輝は、藤沢市の砂浜を歩いていたところ奇妙な男に勧められクジを引くと――いつのまにか見知らぬ地に立ち、“10の願い"を叶えることができるスターボードという板を手渡された。佐伯は己の理想の世界を思い描き、異世界を駆け巡ってゆく……。興奮と感動をよぶ、渾身のファンタジー長編!

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読書メーターレビュー

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  • しんたろー さん

    前作から間を置かずに読んだせいか、寝ても覚めても自分が現実世界にいないようなフワフワした感覚……それほど恒川ワールドに取り込まれてしまったのだろう。「10の願いをどう叶えるか?」という命題が、前作よりも深化していて哲学的でさえある。だからと言って難解な訳ではなく、誰もが考える事と思いもつかなかった発想が入り交じっているので、共感しながら我が身を振り返ってしまう。また、切なく哀しいラブストーリーの側面や、篤い友情の青春ドラマの側面もあって、単なるファンタジーを超越している。是非とも第3弾も執筆してほしい‼

  • ナルピーチ さん

    スタープレイヤーの続編。物語としては前作よりも更に前の時代を描く。主に二人の視点を交錯しながら進む物語。一人はスタープレイヤーとして、もう一人は甦った死者の一人として、混沌とした異世界での生存手段を探す旅が始まっていく…。今作では前作のような爽快な冒険活劇よりも、人間の欲深さを全面に押し出し、描かれている印象を受けた。やはり人間が“神”になる事はできずに“争い”を起こしてしまうのだろうか。創造の起源を辿り、破壊と再生を繰り返しながら行き着く先に、皆が平和に暮らせる世界(ヘブン)が待っていると信じたい。

  • yoshida さん

    「スタープレイヤー」の続編。圧倒的な面白さ。異世界に送られ10の願いが叶うスターボードを与えられた人をスタープレイヤーと呼ぶ。全ての願いが叶う訳ではなく制約がある。この設定の妙と独創性が巧みだ。本作では、あるスタープレイヤーの成したことが語られる。スタープレイヤーも普通の俗な人間である。彼等の欲望や悩み、矮小さが実にリアル。本作の主人公も初めは生き延びる願いをする。そして己のエゴや欲望による願いに至る。自身が懊悩し生み出した願いが、新たな世界を造る。そして変遷する世界の妙。物語に没入し一気読み。絶品です。

  • あも さん

    敬礼!前作で触れられた"ヘブン"建国にまつわる壮大で、そして卑小な一人の人間の紡ぐストーリー。両者は決して矛盾しない。なぜなら畢竟、物語とは正誤問わず執着や妄想さえ含めるならば全て愛について描かれた物なのだから。どこにもない異世界をリアルに感じるのは、登場人物達が真に生きているからだ。昏さも残酷さも有しながら芯に輝く光を持つ人間という存在がここにいる。彼らに寄り添い未知の世界を心ゆくまで堪能し心動かされた。またいつかこの地で新たな冒険へ赴く時が来る事を切に願う。それでは皆様ご一緒に…ヘブンッメイカアアア!

  • mayu さん

    シリーズ2作目。失意の中にいる時、異世界で10の願いが叶う力を与えられたら。私だったら何を願うだろう。始まりは恋心。だんだん願いは大きくなり、思いがけず亡くなった人の再生、人種差別のない世界の創造まで広がる。願った瞬間は思い通りでも、物は消費されるし、人の心はうつり変わっていく。いつまでも変わらずにいることは難しい。もっと欲しいと望んでしまうし争いも生まれる。何でも叶うイコール幸せじゃないのかもしれないな。逸輝の最後の選択と取り返せない後悔に儚さと切なさを感じた。

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人物・団体紹介

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恒川光太郎

1973年東京都生まれ。2005年本作で日本ホラー小説大賞を受賞。単行本はデビュー作にして直木賞候補となる。続く『雷の季節の終わりに』『草祭』『金色の獣、彼方に向かう』(角川文庫版は『異神千夜』に改題)は山本周五郎賞候補、『滅びの園』は山田風太郎賞候補となる。14年、『金色機械』で日本推理作家協会賞

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