我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち ブルーバックス

川端裕人

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065020371
ISBN 10 : 4065020379
フォーマット
出版社
発行年月
2017年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
288p;18

内容詳細

教科書に載っているジャワ原人や北京原人だけではない。我々ホモ・サピエンスの出現前、アジアには実に多様な「人類」がいたことがわかってきた。そして「彼ら」は、我々の祖先と共存する「隣人」だったかもしれない!ならば、なぜ今、我々は我々だけなのだろうか?アジア人類進化学の第一人者に導かれ、「我々とは何か」を問いつづけた著者が最後に出会った衝撃の仮説とは?知的興奮に満ちた、我々のための新しい人類学!

目次 : プロローグ 「アジアの原人」を発掘する/ 第1章 人類進化を俯瞰する/ 第2章 ジャワ原人をめぐる冒険/ 第3章 ジャワ原人を科学する現場/ 第4章 フローレス原人の衝撃/ 第5章 ソア盆地での大発見/ 第6章 台湾の海底から/ 終章 我々はなぜ我々だけなのか

【著者紹介】
川端裕人 : 文筆家。1964年兵庫県明石市生まれ、千葉市育ち。東京大学教養学部卒業。日本テレビ報道局で科学報道に従事し、1997年よりフリーランス

海部陽介 : 人類進化学者。1969年東京都生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程中退。理学博士。国立科学博物館人類研究部人類史研究グループ長。「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」代表。アジアの人類化石に精通し、ジャワ原人やフローレス原人の研究によって第九回(平成二四年度)日本学術振興会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • absinthe さん

    フローレス原人の話題は面白かった。ホモ属はそれこそ大量の変種がいたが、ホモサピエンスの登場とともに、それ以外は世界中から姿を消した。ヨーロッパだけでなくアジアからも。当時の多様性と現代の均一性。新たな発見が続くたびに際立ってくる。澎湖人についてはまだ証拠が少なすぎ。新たな発見が望まれる。

  • ろくせい@やまもとかねよし さん

    人類進化のアフリカ起源説を否定か。タイトルは現生人類が新人であるホモ・サピエンスのみであることを問いかけ、国立科学博物館の海部洋介さんらが発見したフローレス原人や澎湖原人とそのインパクトを解説する。猿人→原人→旧人→新人で捉えた人類進化は、その発見された地域性からアフリカに人類起源をもつと考えられてきた。しかし、アジア東部で新たに発見された原人から、人類進化起源は多様であることを考察。そもそも地球上の1点でのみ人類が生じる考えが流布すること自体が問題で、科学知見は氷山の一角で広げる解釈は人間所業かも。

  • TATA さん

    ホモ・サピエンスより前の人類についての考察。川端さんが海部陽介氏の監修を得ながら最新の研究を解説していく。やっぱり文章がお上手だし熱意を持ってジャワ原人、フローレス原人の発掘現場であるインドネシアまで足を運ぶだけあって迫力を伴って語りかけてくれます。10万年前、50万年前に人類史上に何が起きていたのか。まだまだ更なる研究を待つ必要はありますが、こういったことを想像するだけで浸れる人にはオススメの一冊です。

  • 鱒子 さん

    図書館本。わたしたち ホモ・サピエンス以前のアジアの「人類」とはーーという最先端の研究。ライターの川端さんが、研究者の海部さんに綿密な取材をして書かれたもの。学者さんの文章ではないので、非常に楽しく読みやすいです。 2003年に発見された身長1mのフローレス原人と(コモド)ドラゴンの住む リアル「指輪物語」。なんとドラマチックな研究分野だろう!

  • やいっち さん

    本書は、フリーランスの文筆家が、アジア(特にインドネシア)の発掘現場へ取材に赴き、最新の研究の様子を伝えようというもの。特に、監修の海部陽介氏からの、ホットな情報は大きなウエイトを占めている。それだけに、内容は手堅い。やや、取材者の内幕話が過ぎるかなという感はあったが、それも、発掘現場へのアクセスなど研究者の苦労を偲ばせると思うべきか。

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川端裕人

作家。1964年兵庫県明石市生まれ、千葉県千葉市育ち。東京大学教養学部卒。1995年にノンフィクション『クジラを捕って、考えた』、1998年に小説『夏のロケット』で作家活動を開始、幅広い分野で執筆活動を行う

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