幻 百年文庫

川端康成

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784591119211
ISBN 10 : 4591119211
フォーマット
出版社
発行年月
2010年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
19cm,149p

内容詳細

日本と世界の文豪による名短篇を、漢字1文字の趣に合わせて1冊に編むアンソロジー。本書は、川端康成の「白い満月」をはじめ、詩的な直感に満ちた幻視的世界を描いた3篇を収録。

【著者紹介】
川端康成 : 1899‐1972。大阪生まれ。1924年に横光利一らと「文芸時代」を創刊、新感覚派と呼ばれて文学界の一大勢力となる。『伊豆の踊子』『山の音』『雪国』など日本人の心のエッセンスを伝える作品を多数残した。68年に日本人初のノーベル文学賞を受賞

ヴァージニア・ウルフ : 1882‐1941。20世紀を代表するイギリスの女性作家、フェミニスト。文芸批評家の父を持ち、1915年に『船出』でデビュー。『ダロウェイ夫人』『灯台へ』『波』など、人間心理を巧みに描き出した作品を発表。日記や評論も数多く残している。生涯にわたって神経症に悩まされ、41年に自殺

尾崎翠 : 1896‐1971。鳥取県生まれ。代用教員時代に雑誌で入選の常連となる。上京して文学に専念、『第七官界彷徨』などで注目を集めたが、幻覚症状がはげしくなり帰郷。以後は文学から遠ざかった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • アキ さん

    川端康成『白い満月』17歳の女中お夏が父親の最期を夢で見たことを聞いた私は、海面の幻を見た。お夏は自分が死んだ夢を見る。私は月に引っぱられて膨らんでいる海面の幻が見えた。2人で死の予感に怯えながら彼女を抱いた。ヴァージニア・ウルフ『壁の染み』目に入った途端に心が惹きつけられ思考が動き出す。これから戦争が起こるという時代、すべてのものは動いている。消えつつある。尾崎翠『途上にて』図書館から自宅までに巡らす美しい少年の足の幻想。デザイアは人間を斃死させ、純粋な思慕は祈祷のかたちの死を与える。「幻」で貫く3編。

  • モモ さん

    川端康成『白い満月』肺の病で温泉場の別荘で療養している私。そこを訪れた妹の八重子。夕空の白い満月の下で語られる、もう一人の妹の静江のこと。姉の元恋人と結婚した静江に悲劇が起こる。ヴァージニア・ウルフ『壁の染み』壁の染みから広がる想像。ウルフはやはり難しいと思っていたら、最後にずっこけた。ウルフのうふふと笑う顔が見えるよう。尾崎翠『途上にて』夜の散歩で父の暗示にかかったと嘆く男性の友人が現れ、また去っていく。「会話を忘れかかっている私の喉」という言葉が何だか悲しい。尾崎翠の作品をもう少し読んでみたい。

  • 神太郎 さん

    幻想的な話が多かった。ヴァージニア・ウルフと尾崎翠は実際神経症も患っていたようなのでだからこそ見えてる世界ってこんな感じなのかも?川端のはやや、オカルト的だが読み終わったときに「こいつは……」って思わせるのは流石。ヴァージニア・ウルフはとにかく奇怪だがオチはおお?!って感じ。でも、奇怪な感じの演出がうまい。尾崎翠に関しては申し訳ないがあまりはまらず。夢想状態のまとまりのなさってこんな感じかも。掴み所がなく苦戦。

  • 臨床心理士 いるかくん さん

    3篇から成る短編のアンソロジー。川端康成の「白い満月」が突出して素晴らしい。

  • アドソ さん

    幻覚や千里眼をテーマにしたアンソロジー。「姉の眼は澄んでいるが、妹の眼は濁っている」、この書き出しで打ちのめされてしまった、川端康成「白い満月」。結核で療養する男と、その世話に雇われた超能力がかった娘。ウルフ「壁の染み」は既読かもしれない。でもあまりピンとこなかった。尾崎翠「途上にて」、駅から帰宅するまでの途中で練り上げられる手紙文。以前に同居していた女性に向けられたものだけど、図書館で読んだ小説の筋とか以前三角関係にあったらしい男との邂逅とか、もしかして全て妄想なのでは、と思うと少し怖い。

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人物・団体紹介

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川端康成

1899‐1972。1899(明治32)年、大阪生れ。東京帝国大学国文学科卒業。一高時代の1918(大正7)年の秋に初めて伊豆へ旅行。以降約10年間にわたり、毎年伊豆湯ケ島に長期滞在する。菊池寛の了解を得て’21年、第六次「新思潮」を発刊。新感覚派作家として独自の文学を貫いた。’68(昭和43)年ノ

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