別れの手続き 山田稔散文選 大人の本棚

山田稔(仏文学)

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784622080909
ISBN 10 : 4622080907
フォーマット
出版社
発行年月
2011年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20cm,219p

内容詳細

人は思い出されている限り、死なない。思い出すとは、呼び戻すこと。「ヴォワ・アナール」から「前田純敬、声のお便り」まで、精緻を極める文章で、親しい人を呼び寄せ、甦らせてきた、作家山田稔の精選散文集。

【著者紹介】
山田稔 : 1930年北九州市門司に生まれる。作家。元京都大学教授(フランス語)

堀江敏幸 : 1964年岐阜県生まれ。作家。1999年『おぱらばん』(青土社)で三島由紀夫賞を、2001年「熊の敷石」で芥川賞を、2003年「スタンス・ドット」で川端康成文学賞、2004年同作を収録した『雪沼とその周辺』(新潮社)で谷崎潤一郎賞、木山捷平賞を、2006年、『河岸忘日抄』(新潮社)で読売文学賞小説部門を、2010年、『正弦曲線』(中央公論新社)で読売文学賞随筆部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Gatsby さん

    山田稔アンソロジー。結構古い本からの文章もあり、新しい本からの文章もあり、統一感が持てるのかと思って読んだが、全く違和感はなかった。山田先生の本は、ほとんど読んでいるので、今までに読んだ文章ばかりだが、いつもながらの「名文ではない、いい文章」に魅かれて、しばし山田ワールドに浸る。特別に変わったことは起こらないし、ものすごい個性的な登場人物がいるわけではないのだが、先生の眼と筆を通して、ちょっとした人物や物に温かみが生まれる。巻末には堀江敏幸氏の解説。同い年のフランス文学関係の作家の文章にほっとする。

  • ぞしま さん

    自分の根の深いところに響いたやうな気がする。最高だった。全編良いのだけど、「志津」と「別れの手続き」はほんとうに良くて、息を飲んだり、ニヤニヤしたり(キモいね)しみじみと読んだり、忘れがたい読書体験となった。 当座の意識を安易に美化しようとしない在り方は言葉の端々に貫かれているが、厳しさは見えず、泰然と伸びやか。その中に人間への奥深い、優しい(としか言いようがない)まなざしが溢れている。現前の言葉が気づけば自身の記憶と溶け合うような幸せな錯覚……。 時折りはさまれる後日談もアクセントが効き、素晴らしい。

  • ぱせり さん

    亡き人の思い出を語ったものが多かった。語りながら、一人ひとりの人と丁寧に、山田稔さんは『別れの手続き』を行っていたのだ、と思う。大切な身内、よく知っている(つもりの)知人、束の間関わった忘れられない人。丁寧に語られる別れは、その人と一緒にいた時間と同じくらいの重みを持った大事な手続きだった。

  • きりぱい さん

    「ポー、 ふたたび」「八十二歳のガールフレンド」「シモーヌ」がよかった。前田純敬という作家の話など、また出たか!と苦笑してしまうほど、その不快がられぶりに共感させられつつ、しんみり結んでくれるのだけど、そんな風に向こうから来たにせよ、自ら求めたにせよ、著者を通り過ぎた人物たちとの回顧は、可笑しさにあふれながらも温かい。既読が多かったので、満足感としてはほんの少し割引いてしまうけれど、格好いいも悪いも、美しいも汚い?も、野暮ったいほど素直に綴る文章がやっぱり読み心地よく愉快。

  • utataneneko さん

    家族や友人、そしてこれまで様々な場所で出会ってきた人々について、思い出がつづられている。よい事ばかりではない。ほろ苦かったり、少しありがた迷惑に感じたりしたことも。でもそれらも時が過ぎ「回顧」してみると、ほんのりあたたかい思い出になっていたりするから、不思議。

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