聖者は海に還る 幻冬舎文庫

山田宗樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784344411227
ISBN 10 : 4344411226
フォーマット
出版社
発行年月
2008年04月
日本
追加情報
:
16cm,469p

内容詳細

ある中高一貫の進学校で生徒が教師を射殺して自殺した。事件の再発防止と生徒の動揺を抑えるため招聘された心の専門家・比留間。彼は教師と生徒の個を失わせることで校内に平穏をもたらす。だがその比留間の奥には、かつて眠らされた邪心が存在し…。『嫌われ松子の一生』の著者が“心の救済”の意義とそこに隠された危険性を問う衝撃作。

【著者紹介】
山田宗樹 : 1965年愛知県生まれ。98年「直線の死角」で第一八回横溝正史賞を受賞。2003年に発表した『嫌われ松子の一生』が大ベストセラーになり映画化され、大きな話題を呼ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • とん大西 さん

    『あの子の心を治して』−11歳の息子の狂気に怯える母親、その悲痛な訴えから始まるプロローグに思わず吸い寄せられます。看護教諭の律が勤める中高一貫の進学校。ある日起こった生徒の射殺事件を機にスクールカウンセラーとして招聘された比留間。初めは訝しげに接していた律や生徒達だったが、相談に訪れる生徒達が次々と心のバランスを取り戻していくことで、比留間は周囲の理解と信頼を得ていく。だが、はたしてカウンセリングは万能なのか。悩んでいた心の行方は?消失か沈下か。少し地味目のラストでしたが、山田さんっぽい良い作品でした。

  • モルク さん

    母親の悲痛な叫びを受け11歳の少年に行った催眠療法、その少年とカウンセラーの話と、進学校でおきた教師射殺事件とその後が二つの軸になる。時間軸を合わせ、その少年が大人になるとき、話は繋がり進んでいく。催眠療法は万能なのか。狂気を小さくし心の隅に押し込める、が決して消え去ったものではない。彼の闇が表れて来るとき新たな進展を見せるが、養護教諭律の性に対する積極性が違和感となる。彼に明るい未来はあるのか、律の息子たっくんに与えた影響が気になった。

  • Rin さん

    中高一貫学校の養護教諭とスクールカウンセラー。そこから、こころや自己について、子どもと大人について考えさせられる。フィクションだけど、ありえたら?と考えると恐ろしい。自分が自分じゃなかったら?他者を操ることができたら?何よりも学校が、大人が子どもと良かれと思って、無意識に支配しようとすることも恐ろしい。何が正解なのか?その判断も当事者にとっては難しいはず。子どもの心に、大人の心。心はモノではないはず。精神や心は複雑で、そのリアルに感じる描写と無意識下の支配に、切なくさも感じ一気に引き込まれた一冊でした。

  • TAKA さん

    睡眠療法か。心を封印することも解くこともできるって怖いな。現実に可能なのかどうかはわからないが、記憶が消えるのがもっと怖いな。元々カウンセリング事態信用してないとこあるからなぁ。要は暗示にかけるわけでしょう。比留間は子供の時の母親に対するトラウマが原因ですよね。欲望を眠らすと感情まで失われていくんでしょうね。前半の衝撃からどう話が拡がっていくのかと思いきや後半からやや期待外れ感はありました。心理学の尊さはわかる気がしました。

  • hrmt さん

    心の健康が声高に言われるようになったが、どうあれば心が健康といえるのか?催眠療法で邪悪な心を凍結する、なんてできるのかどうかは知らないが、どう考えても歪んだ方法にしか思えない。誰しも心の中に抱える善や悪、欲や理性。全部含めてその人だ。殺したいと思っても人はそうそう殺さない。その葛藤や苦しみ、納得して統合していく過程が人の成長を促す。とはいえ実際の恐怖を前に律がとった行動は綺麗すぎる気はするが、自分を無条件に受け止めてもらえるという安心感が人にはとても大切で、それが最後に比留間に与えられたことには安堵した。

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人物・団体紹介

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山田宗樹

1965年、愛知県生まれ。98年、『直線の死角』で第18回横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビュー。2003年に発表した『嫌われ松子の一生』が大ベストセラーになった。13年、『百年法』で第66回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもので

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