九相図をよむ 朽ちてゆく死体の美術史 角川選書

山本聡美

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784047035560
ISBN 10 : 4047035564
フォーマット
出版社
発行年月
2015年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
260p;19

内容詳細

腐敗し白骨化してゆく亡骸の様子を克明に描く「九相図」。仏教とともに伝来し、日本に深く根を下ろしたこの図像には、生と死、そして肉体の無常をめぐるいかなる想いが秘められているのか。豊富な図版とともに探る。

【著者紹介】
山本聡美 : 1970年、宮崎県生まれ。共立女子大学教授。専門は日本中世絵画史。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。博士(文学)。大分県立芸術文化短期大学専任講師、金城学院大学准教授、共立女子大学准教授を経て、2013年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    読み友さんの感想を見て怖いもの見たさというかグロテスクなものの絵が好きなのですが、人が死んだ後の状態を九つの段階に分けて描き上げている絵があるそうです。なぜこのような絵が描かれるようになったかを説明してくれています。カラフルな写真などがかなりあり、このようなものがダメな人は読まない方がいいと思います。仏教的な観点からこのような絵は多いのでしょうね。

  • どんぐり さん

    死体が腐敗し白骨となるまでを九つの相で表した絵を「九相図」という。これで思い出す絵に、松井冬子の描いた九相図連作がある。4年前に「松井冬子展」でこの絵を観たときに、本書の山本聡美さんが「不浄の肉体を持つ聖女たち――小野小町から松井冬子へ」と題したイベント講演を行っている。その時の資料には、「この女は男に対するコンプレックスあるいは憎悪によって、自ら腹を切り裂き、赤児のいる子宮をみせびらかす」と松井自身の文章が載っている。九相図は死体の変化を九段階に分けて観想することによって自他の肉体への執着を滅却するのが

  • HANA さん

    人体の腐敗し土に帰っていく様を九つの図像で表現した九相図。本書はその全体図から各図の解説、現代にいたるまでの流れを概説した一冊。図自体は『九相図資料集成』で見ていたのだが、本書は九相図とは何かという部分から書き起こされているので、より深く知る事が出来る。往生要集の影響はある程度知っていたものの、摩訶止観がその源流にある事などは面白く教えられたな。あと有名な九相図が中世に偏っている事から近世以降では廃れたのかと思ったが、暁斎や松井冬子の名が出てくるとは思わなかった。関心のあった九相図について深く知れました。

  • 兎乃 さん

    病院で産まれ 何事にも巻き込まれず (たとえば事故 災害 事件、たとえば戦争)、死を迎える場所は病院なのだろうと思う。その昔 “壇林皇后の御尊骸を捨し故にや 今も折ふしごとに女の死がい見へて犬烏などのくらふさまの見ゆるとぞいぶかしき事にならん” 八月 反戦の声高まる国に在って、“病院”という死を管理する場所、産まれ食べ死ぬ原初を問い直す、 SLEの躯を引き摺りながら。古の皇后、骸を野晒し雨曝しとし その変貌する様を具に示し 仏心を忘れたる愚衆に世の無常を感得させんとす。

  • tom さん

    学者の力、侮るべからずという面白本。人が死んだときからの、死体の形態の変化を描く「九相図」が大昔から延々と描き継がれており、死生感につながる修養に使われていたこと。時代を経るにつれての変化はあるにしても、これが現代にまでつながっていることを解説している。すごいなという読後感。ところで、登録後、ネットをうろうろとしていると「日本の新聞記事や放送映像で「死体」の掲載をしなくなったのはいつごろからか知りたい。」という神奈川県立図書館のレファレンスにぶつかる。死体を忌避する現代と過去の時代のギャップにうめく。

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