アイヒマンと日本人 祥伝社新書

山崎雅弘

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784396116842
ISBN 10 : 4396116845
フォーマット
出版社
発行年月
2023年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
248p;18

内容詳細

負担軽減と効率化によって大虐殺を加速させた男。彼の何が問題なのか?

目次 : 第1章 アドルフ・アイヒマンとは何者か(ゾーリンゲン出身のごく普通のドイツ人少年/ ハイドリヒが統括する親衛隊保安局(SD)への転属 ほか)/ 第2章 ナチスのユダヤ人迫害政策と「ヴァンゼー会議」(独ソのポーランド分割併合とユダヤ人「国外追放」の新展開/ 野心的で空想的な「マダガスカル移住計画」の頓挫 ほか)/ 第3章 ホロコーストを「効率化」したアイヒマン(旧ポーランド領各地に出現したユダヤ人の「絶滅収容所」/ アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所 ほか)/ 第4章 国外逃亡と捕縛、エルサレムでの裁判(ナチ戦犯の国外逃亡を助けたネットワーク/ アイヒマンはなぜ逃亡先にアルゼンチンを選んだか ほか)/ 第5章 日本人の中にもある「アイヒマン的なまじめさ」(哲学者ハンナ・アーレントと「アイヒマン論争」/ 特派員としてアイヒマン裁判を傍聴した二人の日本人 ほか)

【著者紹介】
山崎雅弘 : 1967年大阪府生まれ。戦史・紛争史研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • パトラッシュ さん

    大量虐殺されるユダヤ人移送に尽力したアイヒマンは、命令に従っただけで罪も責任もないと主張した。職務遂行に際しての生真面目さは社会人に不可欠の資質だが、その行為が悪と感じても見て見ぬふりをする人は多い。「組織で生きるための処世術」と割り切っていたアイヒマンに対し、森友学園問題で上司から文書改竄を強要された財務局職員は「不正に加担した」葛藤に耐え切れず自殺した。後者は正しいと称賛する側も、同じ立場になれば損をするとわかっていても命令に従わないと断言できるか。鏡を覗いたらアイヒマンの顔が映っているかもしれない。

  • trazom さん

    アーレント氏と同様に、アイヒマン裁判の傍聴記を記した日本人が二人いる。犬養道子さんと村松剛さん。特に「私を含むすべての「普通の」人の中に、きっかけさえ与えられれば、彼と大差ない存在となり得るどす黒い悪魔的な可能性が潜んでいる」と踏み込んだ犬養氏の文章は衝撃的である。「悪の陳腐さ」を指摘しつつも一般化することを戒めたアーレント氏との対比は明らかだが、多くの日本人は、犬養さんの感性に共感するだろう。しかし本書は、それ以上考察を深めることなく尻切れトンボに終わる。ここからが本当の「アイヒマンと日本人」なのに…。

  • 塩崎ツトム さん

    「アイヒマンとは誰だったのか?」についての入門書。ぼくがそういう集団から無能の烙印を押されてドロップアウトした身分だからわかるが、集団の中で評価されて、与えられる裁量が増して、上長に自分の意見が受け入れられて、部下や他人が自分の肩書きや命令に従うのは、目もくらむようなとてつもない快感なわけで、ファシズムというのはそういう快感の中毒にさせることで社会をコントロールさせる機構だったのだろう。なんかアイヒマンには総合商社社員みたいな、「日本式エリート」の臭いがするんだよな。

  • えりまき さん

    2023(345)ユダヤ人絶滅を命じられ、殺人は有罪と分かっていても、忠誠心を優先させ命令を忠実に遂行したアイヒマン。「彼自身の組織内における保身と出世欲」が動機。現代社会でも続いている課題だと思いました。

  • どら猫さとっち さん

    ナチスに与し、普段軽減と効率化によってホロコースト(大虐殺)を加速させた男、アドルフ・アイヒマン。ヒトラーと同じ名前の男は、南米に逃亡し、後に拘束され、裁判にかけられ処刑された。その裁判で垣間見えた、アイヒマンの人間心理。命令に従うしかなかった。服従に潜む危険性。これは日本にも起こり得る。ジャニーズ事務所での性加害についても同じことが言える。本書は彼の生涯とその心理状態を検証した稀有な書である。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

哲学・歴史・宗教 に関連する商品情報

おすすめの商品