直観を磨くもの 小林秀雄対話集 新潮文庫

小林秀雄

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101007090
ISBN 10 : 4101007098
フォーマット
出版社
発行年月
2013年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
531p;16

内容詳細

本質を射ぬく目、いわゆる「直観」を養う方法とは何か。類い稀なる慧眼の士、小林秀雄が各界の第一人者十二人と語り合う中に、そのヒントは立ち上る。思考停止を招く「○○主義」、芸術作品を曇らせる浅薄な「知識」、空論化する「弁証法」…文学・絵画・演劇といった「芸術」、哲学・思想・科学といった「論理」、そして人間力といっていい「教養」。小林秀雄の直観を探る格好の対話集。

目次 : 三木清―実験的精神/ 横光利一―近代の毒/ 湯川秀樹―人間の進歩について/ 三好達治―文学と人生/ 折口信夫―古典をめぐりて/ 福田恆存―芝居問答/ 梅原龍三郎―美術を語る/ 大岡昇平―文学の四十年/ 永井龍男―芸について/ 五味康祐―音楽談義/ 今日出海―交友対談/ 河上徹太郎―歴史について

【著者紹介】
小林秀雄著 : 1902‐1983。東京生れ。東京帝大仏文科卒。1929(昭和4)年、「様々なる意匠」が「改造」誌の懸賞評論二席入選。以後、「アシルと亀の子」はじめ、独創的な批評活動に入り、『私小説論』『ドストエフスキイの生活』等を刊行。戦中は「無常という事」以下、古典に関する随想を手がけ、終戦の翌年「モオツァルト」を発表。’67年、文化勲章受章。連載11年に及ぶ晩年の大作『本居宣長』(’77年刊)で日本文学大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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「保守が馬鹿ぞろいだと国が亡ぶ」。 戦後...

投稿日:2021/03/21 (日)

「保守が馬鹿ぞろいだと国が亡ぶ」。 戦後の保守を代表した小林秀雄は終始教養の塊であった。 昔の保守には筋があったが、21世紀に入り、 保守が崩壊した。 同時にリベラルも誰のためのリベラルか 分からなくなった。 「保守」と「リベラル」がいつの間にか、 ごちゃごちゃとなり、 「保守」のための保守と 「リベラル」のためのリベラルに二極化し、 思い込みだけで二分されている。 直感ではなく、直観を磨くものこそ 本来の保守思想である。

ハッチ さん | 愛知県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ゴンゾウ@新潮部 さん

    とてもとても難解な対話集だった。ノーベル賞物理学者湯川秀樹氏との対談は何度も読み返した。結論を導くまでの過程、確率の解釈、本質を見抜く直観の磨き方の一端がほんの少しだが理解できたと思う。つくづく自分の知識の無さを思い知らされた。

  • Hideto-S@仮想書店 月舟書房 さん

    解説を手がけた国文学者の石原千秋氏によると、小林秀雄の批評は「必要になった時じわじわと効いてくる」という。だから入試問題などには不向きで、センター試験に小林氏の文章が出題されると国語の平均点が下がるという。哲学、科学、文学、美術など名だたる知識人12名を相手に、ラフな形で繰り広げられる対談。放言に近い発言もあり共感できないところも、湯川秀樹氏との対談など難しい(小林氏も「分からない」を連発していた)内容もあった。レベルの高い相手との対話が「直感を磨く」道なのだろうか。「じわじわ聴いてくる」のを期待したい。

  • マエダ さん

    どれだけの引き出しをもっていたらこんなにも多種多様な人々と話せるのか、何より楽しそうであり羨ましい。「わかりません」から入るスタンスも読んでいて面白い。”古典のよさは理解するのに苦労する処に面白みがあるように考えます。”

  • ケイ さん

    12名の秀才、天才との対話集。三木清とは昭和16年、横光利一とは昭和22年。小林が40前後の頃で、年頃なのか時代なのか、話が固く難しい。突っ張ってるようだ。ちんぷんかんぷん。23年、ノーベル賞受賞前年の湯川との対談が、面白い。理系の天才の答えは難しいが、よく読めば興味深い。そして、昭和30年、40年、さらに彼の晩年に向かっての対談では随分とカドが取れている。梅原龍三郎と語るピカソについて。「現代で一番うまい。腕力もあるから色々やれる」つまり本当の天才だったのだな。この話の頃にピカソはまだまだ健在。

  • 扉のこちら側 さん

    初読。2015年840冊め。結論から言おう、私には早すぎた。あとがきにもあるが2013年のセンター試験の国語に小林秀雄の文章が出題され、難解さゆえに平均点が下がった(複数の会場で泣き出した受験生も確認されている)らしいというのは噂に聞いていた。年齢の割りに本を読んでいる私でも高校生当時センター試験に氏の評論だされたら涙目だ。ノーベル賞受賞前年の湯川秀樹氏と三好達治氏との対談はそれなりに楽しんだが、全体的に何パーセント理解できたか聞かれるともうお手上げ。30年後くらいならもう少し読めるようになっているかな。

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