リフレはヤバい ディスカヴァー携書

小幡績

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784799312933
ISBN 10 : 4799312936
フォーマット
発行年月
2013年01月
日本
追加情報
:
266p;18

内容詳細

リフレとは、インフレをわざと起こすことである。
リフレ政策は、2012年12月の衆議院解散総選挙でデフレ脱却のためにリフレ政策をとることを公約に掲げて、安倍自民党が総選挙を圧勝したことから一躍一般にも有名になった。

しかし、これは最悪だ。
善意で主張した政策が、誤った政策だからだ。
しかも、それが国民に受けている。 
かれは、さらに正義感を強め、日本のために、自分を犠牲にしても、リフレ、インフレを起こすことを主張するだろう。誤った政策を実現するために。

しかし、リフレは、最悪である。日本経済が崩壊する可能性があるからだ。
なぜなら、リフレが国債を暴落させるからである。国債が暴落すれば、国債を大量に保有している銀行は、経営破綻に追い込まれる。その結果、金融危機から実体経済の危機へ……。

たしかに、リフレ政策を取るとハイパーインフレが起きるというのは極論であり、間違っている。
インフレを起こせないのに起こそうとするリフレ政策をとることが問題なのだ。インフレが起きないのに、インフレを起こそうとすれば、歪だけが蓄積する。
その歪が、副作用という言葉を超えて日本経済を危機に追い込むことになる。

本書では、『すべての経済はバブルに通じる』がベストセラーとなった気鋭の行動派経済学者、小幡績慶應ビジネススクール准教授が、
リフレ政策においては、どのようなことを行い、それがどういう帰結をもたらすのかについて解説し、その誤りを論破する。まさに、今読むべき、警鐘の書である。

〈著者からのメッセージ〉

本書が、リフレ政策による目先の円安、株高に浮かれる人々に対する警鐘となり、そして、安倍首相が、名目金利上昇のリスクに気づき、リフレ政策を修正することを望む。
そして、本書の予言が実現せず、小幡の言うことは当たらなかったと、私が批判を受けるというシナリオ。そちらのほうのシナリオが実現すること。
それを強く願って、本書を、安倍首相とかれの愛する日本に捧げたい。


第〇章 リフレ政策とは何か?
第一章 そのとき、日本経済に何が起こるか?
第二章 円安はどのようにして起きるのか?
第三章 意図的な円安で日本は滅ぶ
第四章 リフレ派の二つの誤り その1 インフレは望ましくない
第五章 リフレ派の誤り その2 やはりインフレは起きない
第六章 それでもリフレを主張するリフレ派の謎
第七章 リフレ派の理論的な誤り
第八章 円安戦略はもう古い
おわりに 
リフレではなく何をするか?


〈もくじの概要〉
最初に、第〇章として、リフレ政策とは何かについて、概説する。
次に、第一章では、そもそもインフレはどのようにして起こるのか。そのメカニズムとシナリについてお話する。
第二章では、インフレが起こる前に始まる円安について議論する。
第三章では、円安と同時に起こる日本の金融市場と経済の危機について説明したい。
第四章と第五章では、リフレ派の二つの根本的な誤りを解説する。
第四章では、リフレ派はインフレが望ましいと考えているが、それが誤りであることを、
第五章では、リフレ派は、インフレを起こせと言っているが、インフレは起こすことはできないことを示し、それが誤りであることを示す。
第六章では、これらの根本的な誤りに基づく政策であるリフレ政策を、政治家や経済学者やエコノミストの一部が、なぜ大好きで、必死に主張するのか、その謎に迫る。
第七章では、リフレ政策を正しいと信じる方々の理論的背景を議論する。
第八章では、インフレと並んで円安も日本経済には悪い影響を与えることを議論する。
そして、最後に、リフレ政策に代わる、現在の日本経済への処方箋を提言する。


小幡 績 おばた・せき
1967年生まれ。1992年東京大学経済学部卒、大蔵省(現財務省)入省、1999年退職。2000年IMFサマーインターン。2001年〜3年一橋大学経済研究所専任講師。
2001年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。’03年より、慶應義塾大学大学院経営管理研究学科(慶應義塾大学ビジネススクール)准教授。
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)運用委員。
行動派経済学者として知られ、TV、雑誌等のメディアのほか、自身のブログ等でも積極的に発言。
現在連載中の東洋経済オンライン(http://toyokeizai.net/category/koudou-finance)のコラムも評判。
主な著書に、『すべての経済はバブルに通じる』(光文社)、『ネット株の心理学』(毎日コミュニケーションズ)等。
http://sekiobata.com


【著者紹介】
小幡績 : 1967年生まれ。1992年東京大学経済学部卒、大蔵省(現財務省)入省、1999年退職。2000年IMFサマーインターン。2001〜3年一橋大学経済研究所専任講師。2001年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。03年より、慶應義塾大学大学院経営管理研究学科(慶應義塾大学ビジネススクール)准教授。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)運用委員。行動派経済学者として知られ、TV、雑誌等のメディアのほか、自身のブログ等でも積極的に発言(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • えちぜんや よーた さん

    「カネを刷れば後はなんとかなるやろ!理論」VS「そんなにカネを刷って後始末はどないすんねん?理論」。供給側の論理か、需要側の論理かとも言いかえられる。著者は後者の立場のひと。その方が自然な流れっぽくて、正味の社会的コストはかからなさそうな気がします。

  • ito さん

    アベノミクス批判の本。最近、円安による原材料やエネルギーの高騰で食料品の値上げが目立つようになってきた。所得が増加しないのに物価上昇が先行し、成長するのかという問題意識にこたえてくれたと思う。需要の大切さは理解できるが、解決策が経済政策とは違うような気がする。成長するためには、結局、規制緩和しかないのかと思うと少し残念。

  • メタボン さん

    ☆☆ 日本銀行に肩入れする数少ない理論派といったところか。その割に説得力に乏しい気がする。ただし円安一本槍という風潮は是としない点で、傾聴に値する部分も多い。もてはやされているアベノミクスが国債暴落のシナリオ開始の鐘を鳴らさないことを切に願う。

  • 仲本テンカ さん

    「リフレは(貧乏人には)ヤバイ」というのが、今んところの私の意見です。なので、著者の考え方はそれなりに理解する事ができました。けれども、著者。なんだかちょっと観念論がかっていて、私はちょっと引いてしまいました。これでは、アンチ・反リフレ派が増えて、かえって逆効果になるような気がしました。せめて、何かに一点突破していればおもしろかったのに…。

  • 読書初心者 さん

    リフレとはインフレを促進させることである。

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小幡績

1967年生まれ。1992年東京大学経済学部卒業後、大蔵省(現財務省)入省、1999年退職。2000年IMFサマーインターン。2001年〜03年一橋大学経済研究所専任講師。2001年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。2003年より慶應義塾大学大学院経営管理研究科(慶應義塾大学ビジネス・スクール

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