基本情報
内容詳細
生成変化を言祝いだドゥルーズは、一方で思考と観念の崩壊、つまりカオスを恐れた。すべてが壊れ不可逆な破局を迎える手前でとどまるための、ほんの少しの秩序、少しばかりのコツを探ること、それこそがドゥルーズ哲学全体を貫く「秘密の一貫性」であった。本書では、これまで前景化されることのなかったこの問いを全面化し、ドゥルーズ哲学全体を体系的に読解するとともに、敵とされてきた精神分析、現象学との理論的交錯を描きだす。人が生まれ、老い、死んでゆく、敗北を余儀なくされた闘いのなかの絶望と希望、哲学的な問いを人生の問いへと昇華させる、俊英の渾身作ついに刊行。
目次 : 第1部 システム(差異と反復/ 流産する非時間/ 表面と深層の無意味)/ 第2部 器官なき身体(単為発生と第二の起源―無人島と他者なき世界/ 否定・否認・排除―倒錯の論理学/ 出生外傷から器官なき身体へ)/ 第3部 モニュメント(シニフィアンと“形象”/ 担われなければならない肉/ モニュメントの行為としての仮構)/ 結論
【著者紹介】
小倉拓也 : 1985年大阪府生まれ。神戸市外国語大学卒業、大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了。博士(人間科学)。現在、大阪大学未来戦略機構特任助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
(「BOOK」データベースより)
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