漱石先生 中公文庫

寺田寅彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784122069084
ISBN 10 : 4122069084
フォーマット
出版社
発行年月
2020年07月
日本
追加情報
:
256p;16

内容詳細

先生はごく温かい柔らかい心持ちを持った、いわばあの作物の中の坊ちゃんであられたのである――自他共に認める「別格の弟子」が、教師と生徒としての第五高等学校での出会いから、その素顔と作品、周辺に集う人々までを親愛と哀切の情をこめて語る。文庫オリジナル


〈座談〉小宮豊隆・松根東洋城・寺田寅彦

〈巻末エッセイ〉中谷宇吉郎

(目次より)

T 先生の追憶

夏目先生/蛙の鳴声/夏目先生の自然観/「柿の種」より/夏目漱石先生の追憶/埋もれた漱石伝記資料/「自由画稿」より/『普及版漱石全集』内容見本推薦文/『決定版漱石全集』内容見本推薦文/日記より三句/思ひ出るまゝ

U 先生に集う人たち

根岸庵を訪う記/初めて正岡さんに会った時/仰臥漫録/子規自筆の根岸地図/子規の追憶/『子規全集』/明治三十二年頃/芥川竜之介君/高浜さんと私/『藪柑子集』自序/『藪柑子集』執筆当時の追憶/『漱石襍記』について/津田青楓君の画と南画の芸術的価値

V 先生と俳諧

夏目先生の俳句と漢詩/天文と俳句/涼味数題/思出草/俳諧瑣談/こころもち/〈座談〉小宮豊隆・松根東洋城・寺田寅彦 漱石先生俤草/『漱石俳句研究』より

〈巻末エッセイ〉中谷宇吉郎 寒月の「首縊りの力学」その他/冬彦夜話

【著者紹介】
寺田寅彦 : 1878(明治11)年、東京に生まれる。物理学者、随筆家。父は高知県の士族出身。第五高等学校在校中、夏目漱石の知遇を得る。1903(明治36)年、東京帝国大学物理学科卒業。助教授を経て、同大教授。地震研究所、航空研究所、理化学研究所などにも籍をおいた。科学者の視点から、日常身辺の現象をとらえた独特の随筆を多く書いた。筆名に吉村冬彦など。1935(昭和10)年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Kiyoshi Utsugi さん

    物理学者の寺田寅彦は、漱石の別格の弟子とも言われる人。 「吾輩は猫である」の中に出てくる水島寒月のモデルとも言われる人。 その寺田寅彦が見た夏目漱石。それ以外に正岡子規とかも登場します。漱石が亡くなってから、漱石を偲ぶという形で書かれています。 中でも面白かったのは、水島寒月の「首縊りの力学」に関する話。これは、寺田寅彦が「フィロソフィカルマガジン」という英国の物理雑誌に掲載されていた論文を漱石に紹介したところ、面白いと言って取り上げたとのこと。寺田寅彦自身が研究していたわけではないみたいです。

  • くるみみ さん

    物理学者であり随筆家でもあった寺田寅彦が、師である夏目漱石の思い出を語った随筆等を集めた1冊。寺田寅彦さんは先に「柿の種」で知り、その後に漱石の猫を読んだので完全にイメージが寒月くんのまま本書を読み始めたけれど、それを払拭することもなく寒月くんのままで読み終えた。寺田氏が学生の頃を振り返っての随筆が多いので文章の端々にチャーミングともいえるような印象があり、相まって漱石の和やかな1面を感じられ、微笑ましかった。俳句に関しての座談会のページもあり、寺田氏はめちゃ漱石先生推しだった笑

  • 猫丸 さん

    たいていの事物・事象に対して堪え性というものがなく、依存症のデパートと自認するワタクシでありますが、中でも漱石依存症は病膏肓に入ること久しいのです。木曜会に参集した男たちも皆同じ。先生が無防備なものだから、つい自分を曝け出して先生の赦しを得たくなる。共依存と言わば言え。世間とは別乾坤で気炎を上げる太平の逸民なのだからお許し願いたい。寺田寅彦、その大将格である。旧制高校のときに心を射抜かれてから、一生にわたり先生の呪縛から脱することはなかった。年齢は十ほどしか離れていないのに、先生にはとても敵わない。

  • naotan さん

    好きな人には宝物のような一冊。俳句の話と猫にまつわるエピソードが面白かった。

  • BATTARIA さん

    とうの昔に著作権が切れた寺田寅彦の文章は、青空文庫でいくらでも読める。だが、やっぱり紙の本を買わなきゃダメだということを、この本から教えられた。夏目漱石に関する貴重な発見があったが、この本を買わなければ、間違いなく死ぬまで気づけなかった。

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人物・団体紹介

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寺田寅彦

物理学者、随筆家。1878年東京生まれ、高知育ち。筆名吉村冬彦。第五高等学校(現熊本大学)で田丸卓郎と夏目漱石に学ぶ。東京帝国大学物理学科卒業後、「尺八の音響学的研究」で理学博士号を取得。1909年に東大助教授となり、ドイツ留学後、欧米を歴訪。1916年、東大教授。理化学研究所・航空研究所・東大地震

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