寺田寅彦セレクション 1 講談社文芸文庫

寺田寅彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062902991
ISBN 10 : 4062902990
フォーマット
出版社
発行年月
2016年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
352p;16

内容詳細

“天災は忘れた頃にやってくる”等数々の名言を残し、物理学者として世界的な業績をあげた寺田寅彦は、夏目漱石の高弟として、透徹した観察眼で散文詩的美しさを湛えた文章を物し、科学と芸術の融合を果たした。本巻には『冬彦集』『薮柑子集』『万華鏡』『続冬彦集』から、内田百〓(けん)に「昭和年代の随筆として後生に遺る第一のもの」と言わしめた、随筆家の真骨頂を示す名品を厳選収録する。

目次 : 『冬彦集』(大正一二年一月二五日刊)より(病院の夜明けの物音/ 自画像 ほか)/ 『薮柑子集』(大正一二年二月五日刊)より(団栗/ 竜舌蘭 ほか)/ 『万華鏡』(昭和四年四月一〇日刊)より(科学者と芸術家/ 電車の混雑について ほか)/ 『続冬彦集』(昭和七年六月二五日刊)より(秋の歌/ 子猫 ほか)

【著者紹介】
寺田寅彦 : 1878・11・28〜1935・12・31。物理学者、随筆家、俳人。東京生まれ。東京帝大理科大学物理学科卒。地球物理学、気象学、実験物理学の分野で世界的な業績を残す。防災に関する研究や、金平糖の角、ガラスの割れ目など、身近な物理現象の研究でも知られる。旧制五高在学中に英語教師夏目漱石と出会い、英語と俳句を学ぶなど、大きな影響を受ける。小説家となったのちの漱石とも交流を深め、『漱石全集』の編纂委員も務める。随筆家としては物理学者の観察眼を発揮し、科学と芸術を融合させた名文の数々で、後代に大きな影響を与えた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • くみ さん

    静かに真面目に書いてあるのに時に妙に可笑しかったり、しみじみしたりしました。最初の奥さんとの思い出「団栗」はとても心に残ります。猫の話、病院の早朝の話。何だか目の前に執筆してる寺田寅彦がいるようでした。満員電車の確率計算や流言伝播を物理的に解析など、すごい面白い。そして「途中でやめた本の一節からも自分にとって大事なものがあればそれでいい」とか、すごく共感しました。物理を志したきっかけがや勉強のモチベーションが意外なところからもこの方のシナジー力を感じる。図書館の片隅にて何か呼ばれたようで初めての寺田寅彦。

  • みかん さん

    【図書館】以前、岩波文庫版の随筆集を読んだことがあったが、図書館の新着図書で講談社文芸文庫版のを見つけて懐かしくなって借りてみた。科学と芸術の二つの眼を持った稀有な人、寺田寅彦による珠玉の随筆集。科学や身近なことに対して深遠な考察に満ち、さらには美しい風景描写もあって、一読だけではもったいないし、いつかは購入して手元に置いておきたい作品集だ。セレクション2も出るようなので、いずれ読んでみたい。

  • 春ドーナツ さん

    図書館が開くまで7分ほど立ち読みしていた。右の人差し指二か所を蚊に刺された。読んでいたのは本書だった。そもそもなぜ私は寺田さんの本を読もうとしたのか記憶がない。痒いせいで思い出せないのかも知れない。ちなみに件の蚊は成敗した。ピチャッと手の平に私の血が広がった。あまり血色は良くなかった。

  • エジー@中小企業診断士 さん

    物理学者、随筆家、俳人。享年58歳。熊本の第五高等学校で夏目漱石に英語を学ぶ。漱石の高弟で散文詩的な美しさを湛える文筆家。本セレクションでは『冬彦集』から自画像、蓄音機。『藪柑子集』からは団栗、竜舌蘭、花物語。『万華鏡』からは科学者と芸術家、電車の混雑について、化物の進化。『続冬彦集』からは子猫、備忘録、「手首」の問題が味わい深い。金米糖のツノからフラクチュエーション、さらにはこの統計的異同の研究が生命の起源にまで到達し得るとするアナロジカルな発想に畏れ入る。理系脳で観察し、文学的詩的に言語化する名文。

  • gorgeanalogue さん

    はじめて電子書籍を完読。1冊目が寺田寅彦というのもなんとなく因縁めいているような。「自分」が出たり引っ込んだり。当たり前だが、「ホトトギス」の体質が色濃い。

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人物・団体紹介

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寺田寅彦

物理学者、随筆家。1878年東京生まれ、高知育ち。筆名吉村冬彦。第五高等学校(現熊本大学)で田丸卓郎と夏目漱石に学ぶ。東京帝国大学物理学科卒業後、「尺八の音響学的研究」で理学博士号を取得。1909年に東大助教授となり、ドイツ留学後、欧米を歴訪。1916年、東大教授。理化学研究所・航空研究所・東大地震

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