あゝ、荒野

寺山修司

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784891947255
ISBN 10 : 489194725X
フォーマット
出版社
発行年月
2005年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20cm,697p

内容詳細

60年代新宿、ネオンの荒野を舞台に描かれる〈バリカン〉と新次の青春。寺山修司初の長編小説「あゝ、荒野」に、森山大道の写真作品を加え新たに編集。本というリングの上で寺山の小説と森山の写真が火花を散らす。

【著者紹介】
寺山修司 : 1935年、青森県弘前市生まれ。1983年没

森山大道 : 1938年、大阪府池田市生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • A.T さん

    ああ、これは戯曲「書を捨てよ町へ出よう」の小説版なのだ。荒野に独りいる吃りの〈バリカン〉と不良少年の新宿新次のボクサーの闘いなのだが、チカラの差は歴然としている。〈バリカン〉は意識する。二番目としてしか生きられない男からみた一番の男への距離感を。それを埋めるには闘いしか残されていないことを。

  • Hiroki Abe さん

    60年代、東京、それは正しくディスコミニュケーション。モダンジャズのように即興的に各場面が展開されていく物語、そこに突然、森山大道の60年代、東京を切り取った写真が立ち現れる。そこには果てまで広がる、まるで荒野のような風景が★

  • 保山ひャン さん

    寺山修司唯一の長編小説。人を憎めない吃りのボクサーバリカン健二と、歌や女にも強いボクサー新宿新次を中心に、自殺機械研究会、同性愛秘密結社ユリシーズ、ズベ公と老娼、逃げ馬、家族あわせ、死人の写真を集める女など、寺山らしい道具立てに満ちていた。学生時代に読んだときは、寺山にしてはもたついた展開であまりいい評価はしてなくて、今読んでもそれは確かにそのとおりだけど、じゅうぶんに面白かった。ラスト4ページのボクシングの結末など、前代未聞なんじゃないか。森山大道の写真がまた当時の60年代を体感させてくれて、すごい!

  • 那由多 さん

    初 寺山修司です。<バリカン>の感情が掴めそうでつかみきれない作品でした。新宿新次の「解説なんか聞きたかねえよ。俺には俺の読み方があるんだ。」の台詞が果たして漢字の読み方に対してだけのものなのか?新次の生き方、スタンスを表していると思うのは、深読みのしすぎなのか?

  • まじゅ さん

    寺山さんの文章もさることながら、森山さんの写真がイイ。高度成長期に突入したこの国の、雑多でパワフルでどこか怠惰な感じがストレートに伝わる。

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