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三鬼 三島屋変調百物語四之続

宮部みゆき

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784532171414
ISBN 10 : 4532171415
フォーマット
発行年月
2016年12月
日本
追加情報
:
565p;20

内容詳細

江戸の洒落者たちに人気の袋物屋、神田の三島屋は“お嬢さん”のおちかが一度に一人の語り手を招き入れての変わり百物語も評判だ。訪れる客は、村でただ一人お化けを見たという百姓の娘に、夏場はそっくり休業する絶品の弁当屋、山陰の小藩の元江戸家老、心の時を十四歳で止めた老婆。亡者、憑き神、家の守り神、とあの世やあやかしの者を通して、せつない話、こわい話、悲しい話を語り出す。「もう、胸を塞ぐものはない」それぞれの身の処し方に感じ入る、聞き手のおちかの身にもやがて、心ゆれる出来事が…。日経朝刊連載「迷いの旅篭」、待望の単行本化!

【著者紹介】
宮部みゆき : 1960年生まれ。東京都出身。87年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。92年『龍は眠る』で第四五回日本推理作家協会賞。同年『本所深川ふしぎ草紙』で第一三回吉川英治文学新人賞。93年『火車』で第六回山本周五郎賞。97年『蒲生邸事件』で第一八回日本SF大賞。99年『理由』で第一二〇回直木三十五賞。2001年『模倣犯』で第五五回毎日出版文化賞特別賞、第五回司馬遼太郎賞、第五二回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。07年『名もなき毒』で第41回吉川英治文学賞。08年英訳版『BRAVE STORY』でThe Batchelder Award受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • Morimori さん

     袋物を扱う三島屋に身を寄せているおちかが、不思議な話、恐ろしい話を聞き出す役割もすでに4ノ続きとなりました。許婚を失い閉じこもる日々から抜け出せずにいるおちかのもとに、今日も不思議な体験をした人たちが話に訪れます。人は大切な人を失い、傷つけられ、悲しみの中にいるとき、また、生きていくのに精いっぱいで貧しく過酷な日々を過ごす中、心に鬼を宿してしまうこともあるのかもしれません。

     「迷いの旅籠」では、最愛の人を失った哀しみからあの世に通じる入り口を作ってしまった過ち。

    「食客ひだる神」は、花見の時期を過ぎると紅葉狩りのころまでお店をしめてしまうという仕出し屋だるま屋の謎。

     「三鬼」は、大女と言われ笑われ蔑まれ、辱められた妹のため仇討ちをしたものの山番士となり闇の世界を生き抜くこととなった武士の生き方。

    あらゆる厄から店を守るため「おくらさま」として蔵座敷の神様に娘を差し出さなければならないという美仙屋の怪。

     おちかは、4つの話を聞くのですが実際には聞くだけに収まらず、従弟や貸本屋の若旦那とともに真実を探ることとなります。

     最後に、おちかが心憎からず思っていた人物が故郷に帰ることとなり思い切り泣くのですが、その時貸本屋の若旦那の言葉が非常に的を得ていて心に残りました。

    「生身の人の語りは、血が通っていて面白うございます。ですが、生ものだけに、時にはあたる。〜(中略)」でもですね、読み物というものは。「生身の人からはもう離れておりますから、枯れております。どう間違ってもあたりませんし、障りません。気散じにはうってつけの上に、読み物を通して知識が増えれば、肝っ玉が強くなって語りにあたりにくくなりますから一石二鳥・・・」

    本を読むという事は、知識が増えるだけでなく心も豊かになることを改めて若旦那から言葉として聞いたような気がしました。

     この小説の主人公おちかは、宮部さんそのもののように感じてしまうのは私だけでしょうか。あらゆることに耳を傾け優しく受け止めつつも真実を追求しようとする筋の通った人柄がこの作品からも伝わってきました。新年早々、素晴らしい小説を読めたことに感謝です。

  • ドウタク さん

     相変わらずお化けの種類や怪異現象のパターンは多様。しかしそれらを作り出しているのは人間の怨念や業の深さだといういつものスタンスは変わらない。

     三島屋のお百物語4巻目。まだ12~3話しか進んでいないので百話までどんだけかかるんだろうという感じ。まさに宮部さんのライフワークなのでしょう。いろんな形態の怪異ものミステリーもの書いてきて行きついた舞台設定が三島屋の黒白の間という感じがする。

     この巻きで感動的だったのは最後の『おくらさま』の物語。日経新聞に連載されていたときは切れ切れにしか読めなかったし、登場人物の背景などもあまり知らなかったので今一つピンとこなかった。しかし今回は『お文の影』で青野利一郎の悲劇が頭に入っていたし、またおちかの人生のこともよくわかって来たのでかなり心への響き方が違った。おくら様に家族を犠牲にされたお梅の話を聞くことで、おちかが成長していく、トラウマから自由になって行く様がゆっくり描かれていく。曰く「自分に閉じこもってはいけない」「年を止めてはいけない」。おちかの周辺で物語を聞いている富次郎など他のメンバーも物語にかかわることで気づきを得ていく。

     おちかの人生の大きな転機になる物語が『おくら様』の物語だと感じました。

  • Masayuki Sugimoto さん

    宮部みゆきの神田三島屋の変わり百物語、シリーズ物の第四弾。ちょっと不可思議なお話しだけど、最後はホッコリするような…ところが好き。次回作も期待大。

人物・団体紹介

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宮部みゆき

1960(昭和35)年、東京生れ。’87年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。’89(平成元)年『魔術はささやく』で日本推理サスペンス大賞を受賞。’92年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、『本所深川ふしぎ草紙』で吉川英治文学新人賞を受賞。’93年『火車』で山本周五郎賞を受賞。’97

プロフィール詳細へ

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