オリエント世界はなぜ崩壊したか 異形化する「イスラム」と忘れられた「共存」の叡智 新潮選書

宮田律

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784106037900
ISBN 10 : 4106037904
フォーマット
出版社
発行年月
2016年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
297p;20

内容詳細

薫り高き文明発祥の地から「イスラム国」が生まれたのは運命か?必然か?メソポタミア、ゾロアスターから説き起こし、苛酷な現実から行方を見通す渾身の「中東全史」!

目次 : 第1章 オリエント興隆/ 第2章 イスラム帝国の誕生/ 第3章 侵食されるオリエント/ 第4章 崩壊する文明/ 第5章 オリエント消滅/ 最終章 オリエントという希望

【著者紹介】
宮田律著 : 1955年、山梨県生まれ。現代イスラム研究センター理事長。1983年、慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻修了。UCLA大学院修士課程(歴史学)修了。専門は現代イスラム政治研究、イラン政治史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Jun Sasaki さん

    昨年読んだ「銃・病原菌・鉄」で出た疑問「これだけ豊かな文化を持ちながら、なんで今は先進国じゃないの?」に答えるために手に。これが難解で、山川の世界史からやり直すべきと感じた。地勢に恵まれた土地が、産業革命でゲームが変わり、搾取の対象に成り下がったものと理解。であるならば、イスラムが暴力的というのは後付けの理由に過ぎなくなる。暴力ありきでないことは、ここに説かれるイスラムの教義などからも感じられたが、それでも、自分にはやっぱり理解しがたい。

  • 鯖 さん

    広大な版図を誇り、環境にも恵まれ、異教徒にも寛容だったオスマン帝国に象徴されるオリエント世界が産業革命で搾取される過程を記した本。イスラムが寛容かとか暴力的かという前に、人間誰しも暴力的にも寛容にもなりうるって話だよなあ…。サイードの「自らがかつて犠牲を強いられたからといって、他者に犠牲を強いることを継続できないはずだ。自ずと制約がある」というパレスチナ問題への評価はすべての問題への共通解でもあるよなと。結局はアラブとパレスチナ双方に民主主義をもたらすのが最適解というのはサイードの理想論かもしんないけど。

  • 中島直人 さん

    その中の異分子を抹殺することで、ネイションステイトという虚構を作り上げてきたヨーロッパに対し、異なる存在を寛容の精神で取り込み帝国を形成してきたオリエントの世界。テロと戦争が荒れ狂う現代においては、オリエントの寛容の叡智こそが求められているのではないか。

  • 石油監査人 さん

    この本は、メソポタミア文明から現代に至る、約5千年のオリエント世界の歴史を解説したものです。著者は、イスラム研究者で現代イスラム研究センター理事長の宮田律氏です。パレスチナ問題やシリア内戦、イスラム国のテロなど、この地域で起こっている複雑な問題が、歴史の流れに沿って丁寧に解説されているので、これらの理解に役立つと同時に、この地域が抱える問題の根深さを知り、胸が痛くなります。宗教とは距離を置き、社会正義や自由といった価値観を共有するようになった現代のアラブ世界の若者が、唯一の希望のように感じました。

  • bapaksejahtera さん

    10年遡る著作「中東イスラーム民族史」では西洋植民地主義が持込んだ国民国家システムがイスラムによる共同体システムを崩壊させたと述べた。本書では同様に欧米の二重基準や約束不履行の例を挙げた後、オリエント地域においてその後更に混乱が拡大した現代史を詳述する。サイードの「オリエンタリズム」も引用されるが、シオニズムを支持する米国の福音主義や軍産複合体を強く批判する。著者はオスマントルコやイスラム支配に於ける啓典の民としての他宗教容認やミレット制、通商支援施設キャラバンサライを懐かしむが具体的処方は提示されない。

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