草原の椅子 下 新潮文庫

宮本輝

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101307169
ISBN 10 : 4101307164
フォーマット
出版社
発行年月
2008年01月
日本
追加情報
:
16cm,446p

内容詳細

憲太郎と重蔵はともに自らの人生に穴のような欠落を感じていた。二人は自らの人生を問い直し、これからの生き方を模索すべく、「生きて帰らざる海」を意味するタクラマカン砂漠と「世界最後の桃源郷」といわれるフンザへの旅を企図した。そこに、貴志子と圭輔も加わり、四人の大いなる再生の旅が始まった―。大自然を背景に、魂の歓びに満ちた生を描く、希望と再生の大作完結編。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ゴンゾウ@新潮部 さん

    おとなの青春小説だった。なんとなく先が見え始める五十代。ずっしりと感じる焦燥感。こころの中にぽっかりと開いた穴を感じる。憲太郎も重蔵も決して聖人君子のような立派な人間ではない。失敗もすれば狼狽えることもある。何処にでもいる分別のあるおとな。でもこの分別や良識が大切なんだろう。正しいやり方をずっと繰り返す。

  • KAZOO さん

    上巻の最後で、母親に虐待されていた5歳の子供を血のつながらない父親からあずかった主人公と社長がその子供の面倒を見ていきます。社長の実家に連れて行ったりして、徐々にその子供も普通の子供に戻っていく様子が描かれています。その後に、様々な状況がありますが、父親も育児を放棄して主人公が引き取ることを決意し、この三人と陶器店の女性経営者でフンザに旅行することになります。宮本さんの後書きの「学歴や肩書や地位や収入とは関係なく、慈しみの心を持つ、人間力のあるおとなを書きたいと思った。」通りでした。

  • 夜長月🌙新潮部 さん

    日本から逃げ出すようにパキスタンに向かった4人。何か異国の地に救いを求めるようでもありましたが、外から見た自分の国をそして自分の人生を見つめ直すことになります。何もない草原に置かれた椅子に座るのは自分です。働かされてばかりのこの社会の中で見失いそうになる自分がいますが、自らの人生の中心はまごうことなき自分自身です。「理」ではなく「情」で動く人々の物語でした。

  • NAO さん

    この物語には、大人になりきれていない身勝手な大人たちや精神的にあまりにも不安定な大人が何人も登場する。遠間憲太郎や富樫重蔵は良識ある大人として描かれているが、それでもときに「魔がさして」妻以外の女性に手を出してしまったりする。良識的な大人である2人の子どもも、幸福とは言えない状況にあったりする。富樫は、「心に穴が空いたみたい」になっているというが、それは、生きることに意義を見いだせなくなってきたからだ。この物語の中で、富樫は何度も「日本はもうダメだ」と言っている。それは、作者自身の思いでもある。

  • kei302 さん

    憲太郎と重蔵はともに自らの人生に穴のような欠落を感じていた。二人は自らの人生を問い直し、これからの生き方を模索すべく「生きて帰らざる海」を意味するタクラマカン砂漠と「世界最後の桃源郷」といわれるフンザへの旅を企図。下巻は旅行記ふう。乳幼児のときの親からの虐待が子どもの心身の成長に及ぼす影響がリアルだった。20年ほど前に出会った、ちょっとしたきっかけで固まってしまう子がいた。圭輔が重なる。

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人物・団体紹介

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宮本輝

1947年、兵庫県神戸市生れ。追手門学院大学文学部卒業。広告代理店勤務等を経て、77年「泥の河」で太宰治賞を、翌年「螢川」で芥川賞を受賞。その後、結核のため三年ほどの療養生活を送るが、回復後、旺盛な執筆活動をすすめる。『道頓堀川』『錦繍』『青が散る』『流転の海』(全九部。毎日芸術賞)『春の夢』『優駿

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