「自己啓発病」社会 「スキルアップ」という病に冒される日本人 祥伝社黄金文庫

宮崎学

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784396316334
ISBN 10 : 439631633X
フォーマット
出版社
発行年月
2014年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
224p;16

内容詳細

「失われた20年」と軌を一にするように、日本人の間で自己啓発ブームが巻き起こった。合言葉は「スキルアップ」、「セルフヘルプ」、「夢をかなえる」…。このブームを支えたのが『自助論』という翻訳書だ。自己啓発に励む日本人は、同書をバイブルとして崇め立てた。だが、そのバイブルは実は抄訳であり、成功のためのハウツー集となっていることに気づかず、人々は「ゆがめられた自助」を盲信してきたのだ。自己啓発ブームの結果、格差は拡大し、「あきらめ感」が蔓延した。本書では現代日本の社会病理を徹底的に解剖する。

目次 : 1 「セルフヘルプ」という病(ポジティブ・シンキングから自己啓発へ―1990年以後の日本/ 「スキルアップ」の三種の神器 ほか)/ 2 ゆがめられた『自助論』(いま読まれている『自助論』は「抄訳」である/ 「抄訳」にはない、もうひとつの重要なこと ほか)/ 3 自助と互助と共助(幕末日本にあった「自助」と「互助」と「共助」/ 志士たちの魂を揺さぶったもの ほか)/ 4 「勤勉」と「成功」の終わり(かつて「労働」とは奴隷の仕事だった/ いつから「勤勉=美徳」になったのか ほか)

【著者紹介】
宮崎学 : 1945年、京都府生まれ。早稲田大学中退。父は伏見のヤクザ、寺林組組長。早稲田大学在学中は学生運動に没頭し、共産系ゲバルト部隊隊長として名を馳せる。週刊誌記者を経て実家の建築解体業を継ぐが倒産。半生を綴った『突破者』(南風社)で衝撃デビューを果たし、以後旺盛な執筆活動を続ける。近年の主要テーマは、警察の腐敗追及やアウトローの世界(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • おさむ さん

    菅義偉新内閣が掲げた「まずは自助」に対して違和感を訴える国民は多い。著者は、その根拠となった「自助論」は日本で誤解釈された為、小泉・竹中改革に端を発する新自由主義者達のバイブルにされてしまったと批判する。原典が示す自助とは、成功の為ではなく、人格を作る為に必要なものなのだという。そして、自助は相互扶助とも両立するのだとも。自助論は1980年以降の自己啓発ブームをつくり、書店には啓発本が平積みされている。こうしたブームは成功も失敗も全ては自己責任という風潮を生み、社会に不安を広げているとの指摘はもっともだ。

  • 中年サラリーマン さん

    週刊誌の記事のタイトルのよう。現在の自己啓発ブーム及びその最たる現象である小泉現象から現在までの世の中の流れに警鐘を鳴らす本。現在の自己啓発が脳内革命などの昔流行った本やベトナム戦争帰還者のアイデンティティ回復プログラムからくる流れであるという歴史的解説は面白い。また啓発本の古典である「自助論」が明治維新の時にベストセラーとなった「西国立志伝」の現代語訳だが妙訳で本来の意味からはずれてきていると言う解説は面白かった。ただ、後半は著者の主義主張がとうとうと語られ好きな人意外はあえて読む必要はないかな。

  • koheinet608 さん

    自己啓発もビジネス書も、わかり易く書かれています。それは、わかりにくいと売れないからです。個人的には、わかり易いものを、読むより、自分で表現した方が、自己啓発できる。 たくさん自己啓発やビジネス書を読んできて思ったことは、 自分がやっていることは、「読書」なのかと。 この疑問は、「スキルアップ」にも通じていて、一種のサプリメントみたいな感じを、数年前に覚えました。○○すると、△△という自己啓発の論理は、わかりやすいだけに、その「仕組み」に簡単に、「依存」してしまう。

  • Akiko Shimizu さん

    努力大好き、スキルアップ大好きの自分に、冷や水をぶっかける本でした。自分のための自助は「利己」でダメ、相互扶助があるべき姿、という話。うーん、確かにわかるんだけど、やっぱりそれはファンタジーなんじゃないのかな? 自律=自立できない人が増えそう。ただ、自分は踊らされているのかも、という疑いはしっかりもって、これからも勤勉に生きていこうと思いました。

  • BLACK無糖好き さん

    本書は自己啓発ブームの元になるスマイルズの「自助論」に関する考察。一昔前には書店の目立つ棚に勝間和代のドヤ顔本が山と積まれていたが、最近見なくなった。自己啓発に取り組み仕事の生産性を向上し、其れなりに収入が増えたとしても、今後の少子化で新たな富を生み出しにくい将来に、格差拡大、国家財政逼迫で資産課税で持っていかれる事に多くの人も気付き始めたのでは?この国を逃れ世界でサバイバルして行く為には自己啓発のような生易しい対応では話にならないだろう。ちなみに自分は諦め感満載です。楽しくやらなきゃ^^;

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人物・団体紹介

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宮崎学

写真家。1949年長野県生まれ。精密機械会社勤務を経て、1972年、プロ写真家として独立。自然と人間をテーマに、社会的視点にたった「自然界の報道写真家」として活動中。1990年『フクロウ』で第9回土門拳賞、1995年『死』で日本写真協会賞年度賞、『アニマル黙示録』で講談社出版文化賞受賞。2013年I

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