一絃の琴 講談社文庫

宮尾登美子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062760287
ISBN 10 : 4062760282
フォーマット
出版社
発行年月
2008年04月
日本
追加情報
:
15cm,516p

内容詳細

土佐藩の上士の娘・苗は、祖母・袖の嗜みであった一絃琴を5歳の時に初めて聴き、その深い音色に魅せられた。運命の師有伯と死別した後、結婚生活で一度は封印したものの、夫の理解を得て市橋塾を始め、隆盛を極めた。その弟子となった蘭子は苗との確執の果て、一絃琴の伝統を昭和に伝える…。直木賞受賞作。

【著者紹介】
宮尾登美子 : 1926年高知市生まれ。高知市高坂高等女学校卒業。’62年『連』で第5回女流新人賞、’73年『櫂』で第9回太宰治賞、’77年『寒椿』で第16回女流文学賞、’79年『一絃の琴』で第80回直木賞、’83年『序の舞』で第17回吉川英治文学賞をそれぞれ受賞。’89年、紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 遥かなる想い さん

    前半の苗を主人公をした語りは正直長くてつらいが、後半の蘭子との対立は緊迫感がある。それにしても幕末から明治・昭和にかけて「一弦琴」の音色に魅せられていく女性たちの情念はすさまじい。土佐が舞台なので、龍馬などにも想いをはせられる。

  • hit4papa さん

    ご維新から昭和にかけて、高知を舞台に一弦琴を極めた女性二代の人生を描いた作品です。女性の自立が極めて難しい時代、そして地方都市にあって、幼い頃から芸事への情熱を昂らせる主人公のひとり苗。苗が人生の様々な逆境を乗り越え形成した流派で偉才を放つ弟子、もうひとりの主人公蘭子。情熱、嫉妬、執念が(しつこいくらいに)細やかな感情表現で語られます。時代とともに一弦琴は隆盛から衰退へと移り変わっていくわけですが、二人の女性に人生が合わせ鏡のように映し出されるという展開です。こりゃまたアツい芸道小説でした。【直木賞】

  • びぃごろ さん

    「一絃琴」の存在を知らなかったので糸の中の一つに注目する作品か?などと思っていたが(苦笑)武家の女の立場が明治・大正・昭和にかけてどう移り変わってゆくか、当時の風習・習慣目線からも面白い。琴に魅せられた苗の一生を書き切った大作。相対する蘭子の対比も唸らせる。緻密で厚くボリュームがあるのについつい読み進めてしまうのはやはり直木賞作品。

  • ねむりん さん

    土地柄、一弦琴の演奏を聴く機会が時々あり、久しぶりにこの小説を読んでみた。 やっぱりこの世界に引き込まれてしまった。他のかたの感想でもあるように、私も蘭子よりも苗のほうに共感しがちで。なので、最後のほうは読むのが辛く感じた。作者も、なぜ蘭子の最後をあんな風に描いたのかな。 後半では、共感してた苗の嫌な面も、蘭子を通して読者に見せている。 ドロドロ部分に嫌気さしながらも、読まざるを得ない心境だった。 苗が唯一後継者と認めた雅美に、小説の中でもう一度会いたかった。

  • 更夜 さん

    読後、感じたひとことは「しがらみ」土佐の一絃琴をめぐって前半は江戸時代後期から明治にかけての苗という女性が厳しい武家の躾を受けながらも一絃琴に向き合い、結婚してからは理解ある夫のもと、塾を開き、自分の流派を築くまで、後半はその流派を継ぐと当然と思っていた士族の才色兼備のお嬢さま、蘭子の明治、大正、昭和の波乱に富んだ人生を描きます。武家の、士族の娘というしがらみとも言えるプライドの高さに時に苦しみつつ、芸の道を歩む2人の女性。正反対と言える2人の女性をつなぐ一絃琴。女性のあるべき姿を考えてしまう一冊。

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人物・団体紹介

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宮尾登美子

1926年(大正15年)4月13日‐2014年(平成26年)12月30日、享年88。高知県出身。1979年『一絃の琴』で第80回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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