72年間のTOKYO、鈴木慶一の記憶[RealSound Collection]

宗像明将

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784909852472
ISBN 10 : 4909852476
フォーマット
出版社
発行年月
2023年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
四六判 / 336ページ

内容詳細

音楽家・鈴木慶一の記憶から辿る、音楽を作り奏で続けた72年間

バンド・ムーンライダーズを結成して1976年にデビュー、その後もさまざまなミュージシャンとのバンドやユニット活動に参加する傍ら、CM音楽、歌謡曲などの楽曲提供とプロデュースに携わり、日本のポピュラー音楽史に多大な影響を及ぼしてきた鈴木慶一。

『MOTHER』などのゲーム音楽や、北野武監督の『座頭市』『アウトレイジ』をはじめとする映画音楽の名手としても知られる一方、俳優としての顔も持ち、映画やドラマへも多数出演。現在に至るまで精力的な活動を続けている。

本書では、1998年に『20世紀のムーンライダーズ』でライターとしてデビューし、その活動を追ってきた音楽評論家・宗像明将が、鈴木慶一本人に72年間の歩みを聞く集中取材を敢行。

湾岸エリアで育った幼少期から「日本語のロック」への目覚め、はちみつぱいやムーンライダーズ、個人の活動についてはもちろん、あがた森魚、はっぴいえんど、頭脳警察、YMO、KERAといったミュージシャンたちとの交流から別れまで……2023年の今だからこそ聞くことのできた貴重なエピソードの数々が収められている。

[目次]

1章:1951年−1974年
■東京都大田区東糀谷、大家族暮らし
■母親が見抜いた音楽の才能
■「日本語のロック」への目覚め
■あがた森魚、はっぴいえんどとの出会いが変える運命
■バックバンドから独立したバンド、はちみつぱいへ
■混乱したライヴ現場での頭脳警察との遭遇
■風都市の終焉と、はちみつぱい解散

2章:1975年−1983年
■ムーンライダーズの「最初の日」
■『火の玉ボーイ』鈴木慶一の曖昧なソロの船出
■椎名和夫の脱退、白井良明の加入
■ムーンライダーズとYMO
■鈴木慶一とCM音楽
■『カメラ=万年筆』で幕を閉じる日本クラウン期
■高橋幸宏とのTHE BEATNIKS、ロンドンで受けた刺激
■『マニア・マニエラ』屈指の傑作にして発売中止
■『青空百景』のポップ路線と、広がる若手との接点

3章:1984年−1990年
■『アマチュア・アカデミー』以降の数百時間に及ぶREC
■ムーンライダーズ10周年〜『DON'T TRUST OVER THIRTY』
■ムーンライダーズ約5年にわたる沈黙へ 消耗する神経
■メトロトロン・レコード設立〜KERAとの初コラボレーション
■鈴木慶一、はちみつぱいとの「決着」
■鈴木慶一と『MOTHER』
■鈴木慶一と映画音楽

4章:1991年−1999年
■ムーンライダーズを復活へと導いた岡田徹のバンド愛
■40代にして初の公式ソロアルバム『SUZUKI白書』
■鈴木慶一と90年代前半の雑誌/テレビ
■『A.O.R.』と大瀧詠一が残した言葉
■ムーンライダーズ・オフィスを巡る借金問題
■兄弟ユニットTHE SUZUKI〜『MOTHER2 ギーグの逆襲』
■移籍を繰り返してもつきまとう『マニア・マニエラ』の亡霊
■鈴木慶一と岩井俊二、Piggy 6 Oh! Oh!
■ムーンライダーズ20周年 ファンハウス時代の音楽性の多様さ
■鈴木慶一と演劇
■先行リミックス、無料配信……作品発表スタイルの模索

5章:2000年−2008年
■宅録の進化がムーンライダーズに与えた影響
■『Dire Morons TRIBUNE』以降のバンド内での役割
■鈴木慶一と北野武、映画音楽仕事の充実
■新事務所、moonriders divisionの誕生
■夏秋文尚の合流〜『MOON OVER the ROSEBUD』
■鈴木慶一とcero、曽我部恵一

6章:2009年−2021年
■高まり続ける映像やサウンドへのこだわり
■ムーンライダーズと「東京」
■鈴木慶一と『アウトレイジ』
■激動の2011年、ムーンライダーズの無期限活動休止
■Controversial Spark、No Lie-Sense始動
■かしぶち哲郎との別れ
■『龍三と七人の子分たち』〜ムジカ・ピッコリーノ
■鈴木慶一45周年 はちみつぱい・ムーンライダーズ再集結
■中国映画、アニメ映画音楽への挑戦
■コロナ禍に迎えた鈴木慶一音楽活動50周年

7章:2022年−2023年
■新体制での『It's the moooonriders』
■鈴木慶一とPANTA
■鈴木慶一と高橋幸宏
■岡田徹との別れ
■バンドキャリア半世紀近くに取り組んだインプロ作品
■鈴木慶一と大滝詠一
■一つずつ叶えていく「死ぬまでにやりたいことシリーズ」

8章:鈴木慶一について知っている七の事柄

鈴木慶一年表(1951年−2023年)

参考文献

あとがき


《著者情報》

宗像明将(ムネカタアキマサ)
1972年、神奈川県生まれ。「MUSIC MAGAZINE」「レコード・コレクターズ」などで、はっぴいえんど以降の日本のロックやポップス、ビーチ・ボーイズの流れをくむ欧米のロックやポップス、ワールドミュージックや民俗音楽について執筆する音楽評論家。1998年に『20世紀のムーンライダーズ』でライターとしてデビュー。著書に『渡辺淳之介 アイドルをクリエイトする』(2016年)。稲葉浩志氏の著書『シアン』(2023年)では、15時間の取材による10万字インタビューを担当。

鈴木慶一(スズキケイイチ)
1951年、東京生まれ。1970年頃より音楽活動を開始し、あがた森魚、はっぴいえんど等のサポート、録音セッションを経験する。1972年、はちみつぱいを結成。解散後、ムーンライダーズを結成し、1976年にデビュー。その後もさまざまなミュージシャンとのバンド・ユニット活動に参加する傍ら、CM音楽、歌謡曲などの楽曲提供とプロデュース、『MOTHER』などのゲーム音楽に携わった。映画音楽では北野武監督の『座頭市』『アウトレイジ 最終章』で日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞。俳優としての顔も持ち、映画やドラマへも多数出演する。

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読書メーターレビュー

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  • 阿部義彦 さん

    ムーンライダーズのスポークスマン(敢えてリーダーとは言わない)の鈴木慶一の軌跡を7回のインタビューをする事で纏めたもの。あがた森魚と出会わなければ全ては始まらなかった、そのあがた森魚も未だ現役で現在も新作を出したばかり!はちみつぱい、ライダーズ、ビートニクス、コントラバーシャルスパーク、NO-ライセンス、P・K・O、映画音楽 他関わったユニットは数しれず。中学時代からの付き合いで私の人生を豊かにしてくれました。ライダーズの影のリーダーは岡田徹さんだったとか貴重な証言満載。幸宏、徹、パンタとの別れの事も。

  • タイコウチ さん

    鈴木慶一の50年を超える音楽活動を子ども時代を含めインタヴューで振り返る。ムーンライダーズに関する本はだいたい読んでいる自分でも知らなかったエピソードや事実がたくさんあった。ご両親や家庭環境(大家族)の話が特に面白い。慶一さんの語り口は淡々としているが、現在に近づくにつれ盟友たちとの別れの哀しみが染み出してくる。はっぴいえんどに入りたかった(?)慶一さんと大瀧詠一との断続的関係性も興味深いものがあった。ファンになって40年以上経つけれど、その間の慶一さんの活動を追いながら自分の40年間も振り返ってしまう。

  • sakwai さん

    読み手にとってはどうでもいい著者本人の感想や感傷は一切排して、ただ鈴木慶一の言葉をクロノロジカルに並べた、大絶賛の素晴らしい一冊。失礼ながら慶一さんの記憶が鮮明なうちに、こうしてまとめられたことに大変な意義があると思う。慶一さんはネット記事も含めて発言が活字になることが多い人だが、それでも初めて聞く情報も少なくなく、年末に濃密で幸福な読書の時間を過ごせたことに感謝するのみ。今年はたくさんの人が亡くなった辛い一年になったが、ライダーズの「マニエラ+青空百景」の映像と併せて、深く慰められたような思いです。

  • nobu23 さん

    鈴木慶一のソロ、ムーンライダーズ、他の企画やユニットなど様々な経歴を時系列にたどる本。長い歴史だけにボリュームたっぷりだか、個々の内容はさらっと書かれていて読みやすい。

  • 古墳くん さん

    高校の時に友人から教えてもらっていらい、人生の大半をムーンライダーズの音楽を傍に過ごしてきた。あの時、そんなことがあってたのか! と驚きと共に読んだ。常に先を生きる慶一氏の生き方は、自分の人生の指針となる。

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宗像明将

1972年生まれ。はっぴぃえんど以降の日本のロックやポップス、ビーチ・ボーイズの流れをくむ欧米のロックやポップス、ワールドミュージックや民俗音楽について執筆する音楽評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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