等伯 下 文春文庫

安部龍太郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167904432
ISBN 10 : 4167904438
フォーマット
出版社
発行年月
2015年09月
日本
追加情報
:
416p;16

内容詳細

敵対していた信長が没して不安から解放された等伯だが、その後も永徳を頭とする狩野派との対立、心の師・千利休の自刃、息子の死など、たび重なる悲劇に見舞われる。窮地に立たされながら、それでも己の道を信じた彼が、最後にたどりついた境地とは―。直木賞受賞、長谷川等伯の生涯を骨太に描いた傑作長編。

【著者紹介】
安部龍太郎 : 1955年、福岡県生まれ。図書館司書を経て、88年「師直の恋」(『バサラ将軍』所収)を発表。90年『血の日本史』で単行本デビューを果たす。2004年『天馬、翔ける』で中山義秀文学賞、13年『等伯』で直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ケイ さん

    『国宝展』のチラシで「等伯・久蔵 夢の親子共演」なんて言葉を見ると、鼻の奥がツンとする。朝倉・浅井家と信長が対立する時代から徳川が天下をとった時代に絵師として生きた等伯。等伯自身は畠山家の家来すじだから、無傷ではいられない。名を馳せれば馳せるほど、誰の絵を描いたか、誰のために描いたかで命にも関わることになる。時の権力者が次々と移ってゆくのだから。しかし、権力を誇示したい者が代わってゆくからこそ、彼らのための芸術家もまた強く所望された。波乱の世に大芸術家も生まれるのだろうな。欧州でもしかり。

  • 鉄之助 さん

    圧倒的勢力を誇っていた狩野派に対し、果敢な勝負を挑んだ長谷川等伯。国宝「松林図屏風」が、一人息子を失うなど失意のどん底で描かれたことに感動。余白が生かされた本物を東京国立博物館で見て、等伯の息遣いを実感した。

  • 佐々陽太朗(K.Tsubota) さん

    下巻では等伯が真の美を探し求める姿勢、美を至上のものとする姿勢が、利休が秀吉から死を賜ったエピソードも交えて描かれた。等伯が最終的に至った境地、もしそれが利休と同じく秀吉に対して生死を賭して訴えたものだったとすれば、その答たる「松林図」は象徴的だ。積年の想いと修練の積み重ねが「楓図」であったとすれば、「松林図」はそれらを削ぎ落とし、名利から解き放たれた己の姿なのではないか。それは等伯が大いなる悲しみの人生を歩んだ末に、他を”恕する”境地に至ったことの表れではないだろうか。

  • はたっぴ さん

    やはり下巻も一気読み。等伯と永徳、利休に秀吉、三成。時代の重鎮が揃い、著者が各々の人物をどう描くのだろう?と期待を込めて読み進めた。これまで読書を通して様々な画家の作品に触れたが、等伯が描く肖像画は素人目にも素晴らしく、作品に込められた思いが直球で伝わってくる。仏画や屏風絵いずれもが、細部まで丁寧に描きこまれ、歴史的価値が高いのも頷ける。武士の性根を宿したまま、数々の試練に向き合い、絵師として成長の糧にしようと懸命に努力する姿には素直に心を打たれた。歴史物としても偉人伝としても読み応えのある良作だった。

  • pukupuku さん

    読み切った〜!しかしなんとまぁ,知らなかったことの多いことよ。狩野派との対立,ときの政治勢力に翻弄される文化人や寺院,絵師たちの運命。当時の歴史的背景に深く切り込んでいるのに,ちゃんと理解できないまま先に進もうとするものだから,読み進めるのに時間がかかったけど,等伯という偉大な絵師の凄さを改めて感じずにはいられなかった。国宝展見に行きたいなぁ・・・

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

安部龍太郎

1955年福岡県生まれ。国立久留米高専機械工学科卒。図書館司書を経て90年『血の日本史』で衝撃的なデビュー。2005年『天馬、翔ける』で中山義秀文学賞、13年『等伯』で直木賞、16年歴史時代作家クラブ賞実績功労賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

プロフィール詳細へ

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品