雪の階

奥泉光

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784120050466
ISBN 10 : 4120050467
フォーマット
出版社
発行年月
2018年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
奥泉光 ,  
追加情報
:
587p;20

内容詳細

昭和十年、春。数えで二十歳、女子学習院に通う笹宮惟佐子は、遺体で見つかった親友・寿子の死の真相を追い始める。調査を頼まれた新米カメラマンの牧村千代子は、寿子の足取りを辿り、東北本線に乗り込んだ―。二人のヒロインの前に現れる、謎のドイツ人ピアニスト、革命を語る陸軍士官、裏世界の密偵。そして、疑惑に迫るたびに重なっていく不審な死。陰謀の中心はどこに?誰が寿子を殺めたのか?昭和十一年二月二十六日、銀世界の朝。惟佐子と千代子が目にした風景とは―。戦前昭和を舞台に描くミステリーロマン。

【著者紹介】
奥泉光 : 1956年山形県生まれ。86年「地の鳥天の魚群」が『すばる』に掲載されデビュー。93年『ノヴァーリスの引用』で野間文芸新人賞、94年『石の来歴』で芥川賞、2009年『神器』で野間文芸賞、14年『東京自叙伝』で谷崎潤一郎賞を受賞。著書多数。12年より芥川賞選考委員。近畿大学教授を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro さん

    第31回「柴田錬三郎賞」&第72回「毎日出版文化賞」W受賞と今年のミステリランキング上位ということで読みました。奥泉 光、2作目です。本書は、純文学昭和初期華族ミステリでした。ミステリとしては、微妙ですが、歴史小説としては、読み応えがあります。数学と囲碁の才に富んだ美貌の華族の娘、笹宮惟佐子は大変魅力的でした。

  • 遥かなる想い さん

    2019年このミス国内第7位。 二二六事件前夜を舞台にしたミステリーロマンである。 全編に漂う 雪の色と 不穏な雰囲気が 心地良い。惟佐子を取り巻く昭和初期の 上流階級の仕草が 時代がかって かえって 興味深い。憂国の志に燃える青年たちと 良家のお嬢様達が 織りなす人間模様 …銀世界の朝に 惟佐子が 見た景色は 何だったのか?昭和初期の 厳粛な雰囲気満載の ミステリーだった。

  • ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中 さん

    モダンで活気がありながら戦争の暗い気配立ち込める戦前昭和を舞台に、一件の心中事件を主軸に話は進んでいく。美しく丹念な描写が読みにくくまどろこしく、でも登場人物も魅力的、筋も息もつかせず次が気になり、読んだ後はすごい大作を読んだ、という達成感でいっぱいに。 Wikiに筆者の解説があり、大変に納得なので引用。「作品はミステリーの構造を持つものが多く、物語の中で次第に謎の位相をずらしていき、虚実のあわいに読者を落とし込む、といった手法を得意としている。」見事にあわいに落とし込まれました。他の作品も読みたい。

  • モルク さん

    昭和初期、華族の娘笹宮惟左子は親友宇田川寿子の心中に疑念を抱き、写真家の牧村千代子に調査を依頼するとともに、自らもその謎に挑む。宇都宮、鹿沼、日光そして富士の樹海と足跡を追い、謎に迫る度に死者行方不明者が増える。カルト集団、二二六事件と絡む要素は多数。惟左子の謎めいた魅力が突出している。聡明であり、好奇心旺盛、芯も強い。幻想的な描写も多い。最初は読みにくさを感じたが、次第に引き込まれていった。

  • 修一郎 さん

    2・26事件前夜を描く大河小説と思いきやそんな枠では収まらずに伝奇やミステリー,小説要素をぎゅぎゅっと詰め込んだ物語でした。三人称視点と修飾を詰め込む長文に手こずるも章毎に変わるフルコース小説はお腹いっぱい。数学と囲碁が好きな惟左子のミステリアスキャラで引っ張る展開が魅力的だったのにその妖性キャラが最後にするっとずれてしまったのが残念です。2・26事件までの陸軍と政治家の対決を中心に天之御中主神,ナチス優勢学も入れ込んで縦横無尽に描き切った大作でした。読み切ることができてまずは満足感( ̄。 ̄;)‥

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