走れメロス 新潮文庫

太宰治

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101006062
ISBN 10 : 4101006067
フォーマット
出版社
発行年月
2005年02月
日本
追加情報
:
16cm,300p

商品説明

友情を、青春を、愛を描く。
恋をしたのだ。そんなことは、全くはじめてであった――。青年の独白から始まる「ダス・ゲマイネ」。
かばんひとつさげて、その峠を訪れた。私は、富士に化かされた(「富嶽百景」)。
朝、目を覚ましてから寝床に入るまで、少女の心理を鮮やかに捉える「女生徒」。
そして、命を賭けた友情をきりりと描いた永遠の名編「走れメロス」。
九つの物語が万華鏡のようにきらめく短編集。

内容詳細

人間の信頼と友情の美しさを、簡潔な力強い文体で表現した『走れメロス』など、安定した実生活のもとで多彩な芸術的開花を示した中期の代表的短編集。「富士には、月見草がよく似合う」とある一節によって有名な『富岳百景』、著者が得意とした女性の独白体の形式による傑作『女生徒』、10年間の東京生活を回顧した『東京八景』ほか、『駈込み訴え』『ダス・ゲマイネ』など全9編。

【著者紹介】
太宰治 : 1909‐1948。青森県金木村生れ。本名は津島修治。東大仏文科中退。在学中、非合法運動に関係するが、脱落。酒場の女性と鎌倉の小動崎で心中をはかり、ひとり助かる。1935(昭和10)年、「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。この頃、パビナール中毒に悩む。’39年、井伏鱒二の世話で石原美知子と結婚、平静をえて「富岳百景」など多くの佳作を書く。戦後、『斜陽』などで流行作家となるが、『人間失格』を残し山崎富栄と玉川上水で入水自殺(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    再読。おおむね太宰の中期に属する短編を9篇収録する。集中には「女生徒」、「駆込み訴え」、「走れメロス」と、いずれも元になる原典を持った翻案小説が含まれるが、まさに太宰の物語作家としてのうまさと力量にあらためて驚く。「走れメロス」は教科書にも採録されていたりして知名度は1番だろうが、内容的には太宰らしくない小説だ。白眉はやはり「女生徒」だろう。「語り」の巧みさと、女生徒に仮託された観察眼が実に秀逸だ。「私は、王子さまのいないシンデレラ姫」のエンディングは、悲しいくらいロマンティシズムに溢れている。

  • 青乃108号 さん

    【人間失格】だけは20年程前に読んだけれど殆ど初の太宰治。太宰との遭遇。俺はびっくり仰天した。なんか思ってたのと違う。もっとこう、太宰なだけに陰鬱で、読んだら明日死にたくなってしまうのではないかみたいな恐れを抱いていたのだが、全然そんな事はなく、【東京八景】なんて内容はこの上もなくみじめで貧しくて悲惨な話なのにユーモアさえ漂うその文体、俺はすぐに比較してしまうのだけれどその文体はかねがね俺が敬愛しておるところの【町田康】や最近知った【西村賢太】と合い通じる物があってそういう訳で太宰治、好きです。

  • 酔拳 さん

    再読です。表題作の走れメロスをはじめ、精度の高い短編集が収録されています。特に記憶に残る作品は「女生徒」「帰居来」「故郷」です。太宰は、女性の文体が得意と書いてあったのを記憶していますが、この文庫本に収められている「女生徒」は、本当に思春期の女性が書いたのではないかと思ってしまうほど・・・よく、女性の気持ちがわかるなぁと、溜息がでます。「帰居来」「故郷」は、30歳ぐらいの太宰が10年帰っていない、故郷に帰った時の事が書かれています。太宰の気持ちがよく表現されていて、ほほえましい気持ちになりました。

  • ehirano1 さん

    初読は中学校の教科書だったと思います。夏休みの宿題の読書感想文で、当時は感想文用の本を選ぶのがメンドクサクて教科書の本作を基に感想文を提出したら、国語の教師にえらく喜ばれたのを覚えています。そんな思い出の本作をこの歳になって改めて読むとツッコミ所満載ですwww。一方で、「メロス≒ディオニス≒著者」であるのが印象的でした。

  • れみ さん

    表題作を改めて読み直したくて手に取った本。これと「駈込み訴え」はすごく勢いがあって一気に読めてしまう。友情や思慕の念など共通するものが感じられる。「女生徒」は個人的には好きな感じではないけどこの年頃の女の子らしい心理が怖いくらいよく表現されていた。上京してからの10年間を書いた「東京八景」と「ダス・ゲマイネ」「富嶽百景」「帰去来」「故郷」が互いを補完しあうようになっていて面白い構成だなあと思った。それにしても太宰って本当ろくでなしだなあと思うけど周りの人のそれを放っておけない気持ちもなんだか分かる。

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太宰治

太宰 治(だざい おさむ) 1909年(明治42年)6月19日 - 1948年(昭和23年)6月13日

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