沖縄 若夏の記憶 岩波現代文庫

大石芳野

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784006033019
ISBN 10 : 400603301X
フォーマット
出版社
発行年月
2016年07月
日本
追加情報
:
228p;15

内容詳細

豊かな風土に寄り添って独自の文化・伝統をはぐくみ、戦争の傷跡や基地の悲劇を背負いながらも、おおらかに生きる沖縄の人びと。七色の海、サトウキビ畑、密林の廃坑、色鮮やかな花々、そして日々の暮らしの中に秘められた記憶…復帰直後から島々をわたり歩き、多面的な魅力を撮りつづけてきた著者が、沖縄への熱い想いを綴った珠玉のフォトエッセイ。文庫版には新たに写真一〇点を追加。

目次 : 七色の海/ 海原での出逢い/ 平和な島/ 織りロマン/ あけずば/ ガジュマル/ 六月の太陽/ 236095個の石/ 被害と加害/ 南十字星/ 風/ 温度差/ フェンス/ 若夏のころ/ 密林/ 鼓動

【著者紹介】
大石芳野 : 東京生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、ドキュメンタリー写真に携わり、平和と人間の尊厳を見つめる取材を続けている。著書に、『無告の民 カンボジアの証言』(岩波書店、日本写真協会年度賞)、『沖縄に活きる』(用美社)、『夜と霧は今』(用美社、日本写真協会年度賞)、『カンボジア苦界転生』(講談社、芸術選奨文部大臣新人賞)、『ベトナム 凛と』(講談社、土門拳賞)、『福島FUKUSHIMA 土と生きる』(藤原書店、JCJ賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • しいたけ さん

    美しい沖縄の写真をはさみながら語る、土に染み付いた惨状の残像。100日吹いた、鉄の暴風。14万の魂が還った空は、どんな色に染まっていたのだろう。「平和な島」であり続けるには、相手もまた平和でなければならないという。優しい風のような心根に、日本が置いたむごい歴史。記憶は必ず次の世代へ。真っ黒に焼かれた骨の重さは、恨みの重さではない。私たちに課せられたものの重さを、胸に刻むように読んだ。

  • Shoji さん

    沖縄は青い空と青い海だけじゃない。有史以来、日本本土の犠牲になり続けている。人頭税、マラリア禍、琉球処分、地上戦、在米基地、尖閣諸島、、、。沖縄は政治の道具としてのみ利用され続けている。象徴的な出来事が佐藤元首相のノーベル平和賞だ。その裏には「沖縄密約」があった。国民を騙して獲ったノーベル平和賞だ。クソくらえ!。私は、沖縄の独立に賛成だ。これ以上、沖縄が政治に翻弄されてなるものか。

  • 二人娘の父 さん

    浅学の不明を恥じますが、著者(写真家)はかなり著名な写真家であり、さらに言えば、被写体も沖縄や広島をはじめベトナムなど世界各地の戦場を主とする報道写真家とのこと。本書は文章が主でありつつ、所々に登場する沖縄の海や花、織物などがカラー・モノクロ交えて、効果的に配置されている。タイトルにあるように若夏=うりずんの季節は、沖縄にとって特別な季節である。77年前のこの季節は鉄の暴風が吹き荒れ、50年前は「復帰」にかかわる喧騒の季節でもあった。著者の沖縄への視点が優しく暖かい。そういう気持ちになれる著作である。

  • 林克也 さん

    開邦高校芸術科金城満先生の石の声・・・・・・。 大石芳野の写真は昔から見てきたが、まとまった文章を読んでみて、変な表現かもしれないが、写真どおりの人だな、と思った。

  • A.KI. さん

    リゾート、観光地としての沖縄ではなく、どこか静謐で穏やかで、悠久の時の流れの神秘性すら感じさせる沖縄を描写。そして、沖縄が歩んできた(歩まされた)理不尽な歴史と、内地の無理解、変わらない世界に対する静かな怒りにも似た感情も見え隠れするが、それを前面に押し出しているのではなく、内に抱えた静けさがある。どこまでも深い戦争の傷跡には、言葉を飲む。97年出版の本ですが、20年たったいまも状況は変わっていないと感じる。どこまでも青く澄んだ海と空が、どこか少し寂しくも感じてしまうのは、そのせいか。

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人物・団体紹介

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大石芳野

写真家。日本大学芸術学部写真学科卒業。元東京工芸大学芸術学部教授(現在は客員教授)。戦争後を見つめるドキュメンタリーを手がけ、ベトナム戦争の被害者や広島、長崎の被爆者への取材を続ける。ニューギニアなど人びとの暮らしに寄り添う作品にも定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもので

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